プールサイド、カップラーメン、ごちそう。
「カツヤのくせに負けてやんの!」
この一言がすべての始まりだった。
水泳の授業で一戸に競争で負けた。去年までは圧倒的にボクが勝ってたのに。
悔しいから、こっそり担任の白河先生にお願いして、放課後誰もいなくなってからプールをあけてもらった。白河先生が体育の先生でよかった。
先生にはタイムも測ってもらった。なんとかして水泳の授業が終わるまでに、一戸のタイムを抜きたい。そう思って今日もここにいる。
「カツヤ、今日はあと一本でおわりにしよう」
白河先生の一言で一気に体中の血液が熱くな