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日記:20241119「1000人にひとりしか読破できない小説」

 次の小説は5部構成で合計130万字ちかくある。前作がたしか30万字くらいだったので今回はその4倍の分量にあたる。文庫本に換算するとだいたい10~12冊分。そのうちの第1部の推敲が今日終了した。第1部は約40万字で全体の1/3のボリュームをしめている。

 前回の作品は「最後まで読めるのは100人にひとりくらいかな」とおもっていたが今回の作品は1000人にひとりくらいしか読破できないとおもう。とにもかくにも長いし重いし難しいし複雑、しかも猥褻。最初から最後までセックスのはなしばかりしている。特に第2部はほとんどポルノなのでAmazonで出版するにしても年齢制限をかける必要があるかもしれない。どうしてこんなものを書いたのか自分でもよくわからない。とにかく書いてしまったものはしかたない。

 サド、バタイユ、ニーチェ、ドストエフスキーあたりがすきなひとには是非読んでもらいたい。『カラマーゾフの兄弟』をこえたとおもっているので。単にえろいものに興味があるだけなら第2部だけぱらぱら読んでみてもいいかもしれない。

 そういえば現代の日本には《重い文学》がなかなかないようなきがする。80年代あたりまでは《軽い文学》が新鮮なものにみえていたのかもしれないが、現代は《軽い文学》ばかりなのでそれはもはや新鮮にはみえない。そういう意味では自分の作品(長いし重いし難しいし複雑な作品)は新鮮ともいえるかもしれない。そもそもいまどき総合小説を書こうとしているような人間自体がほぼゼロにちかい。なんにせよ時代のながれに逆行していることはまちがいない。まあそういう時代遅れな作家がひとりくらいいてもいいだろう。

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