リュウジさん凄すぎです|料理研究家のくせに「味の素」を使うのですか?
今、感動?感銘?納得?最終、この一冊を書き上げたリュウジさんに尊敬しかありません。
すごすぎます。
読み終わって、とにかく感想と、家庭料理がもっとおいしく手軽にならないかな〜という思いをリュウジさんが持っていることを人に伝えたいのに、うまく言葉が出てきません。
リュウジさんのレシピは一見ジャンキーと感じる人もいるかもしれないけどシンプルで、誰にでもできるもの(それも、信念の賜物)。
バックボーンとして考え尽くされている、という点や、人が「生きていくための料理」というスタンス実は土井先生とかと変わらないのでは、と思うし、自分が参考にしたいと思う料理業界(お店の人もいれば、研究家の方もいる)の人と新年が同じ?!
少しだけ横道にそれますが、面白い!と思う人を見つけ、その人の信念と軸を捉えられたらその界隈ものぞいてみる。
そうすると、業界問わず見える世界が一気に広がる!
※よきワードが浮かばず、今回は流行りの「界隈」使いましたが、本当はあまり好きではありません。最近使われている「界隈」ってなんだよってちょっと思っています。
うま味、家庭料理に関する考え方
まず言いたいのは、「味の素」について書かれた本ではありますが、本質的には「うま味」について書かれている(特に前半)ことが特筆すべきだと思います。
有賀さんの「だしラボ」を読んでいたこともあって、
1)日本人の文化でもある出汁のうま味についての考え方
2)家庭でふだん食べる「家庭料理」をいかに楽しく手軽に提供できるか
スッと入ってきて、そしてこの2点すごく感銘を受けました!
特に、うま味の科学的根拠やレシピへの配合のリュウジさんのすごさ!
ハイボールを飲んで動画を上げている姿に惑わされてはいけません笑笑
あ、でも、惑わされてもいいのかも。
それくらいのスタンスで、笑いながらごはん楽しめたらいいですよね〜
自分の#料理代行という仕事に落とし込むと、、、
そのお家にある調味料でしか作らないので、基本は、砂糖、塩、料理酒、醤油、酢、みりん、そのお家のソースや合わせ調味料、顆粒系のだし、で構成していくのですが、本書を通して「うま味の引き出し方」が見えてきた気がしました。
ちなみに、味の素があるお家は今のところないのですが、鶏がらスープ、コンソメ、ほんだし、なんらかのだし系パックや顆粒だしがあるお家は多いです。
それらをうまく使える秘密、盛りだくさんです。
うま味=深味?うまく取り入れていく方法
思えば、料理代行でお伺いするお宅では離乳食後〜小学生低学年 のお子さんが多く、苦味は苦手(主に緑系食材)、親は食べられるようになって欲しいけど、とはいえなるべく好きな野菜で栄養摂取してほしい、みたいな依頼が多いです。
緑系野菜、苦味への幼年期の拒否反応に自分の中で明確な答えがなかったのですが、スッと一本見えた気がしました。
大前提として、味覚は年齢でも変わるし体調でも変わる。
なんなら、食べる環境(相手や場所など)でも変わる。
これは忘れないで欲しいな〜と思いました。
実はそういうところも、リュウジさんの本の中では触れています。
別に「味の素」についてだけ書かれているわけではないのです。
どんな時に使ったら効果的か、使い方を論理的に示しています。
私は読む少し前に、とあるチェーン店のキャベツの和え物が美味しすぎて、食べてすぐに再現したのですが、「うま味がダイレクトにくる=味の素(系)(正確にはグルタミン酸ナトリウム。うま味調味料)だ」と直感しました。
すぐに再現してみたのですが、たぶん当たり!
いい・悪いではないのです。
ちなみに、台湾に旅行に行く人がいる時にお願いをしているクノール(味の素ですよね、、、海外なので販売元とか製造元などは違うかもしれませんが)の炒め顆粒の素の原材料をホンニャクコンニャクしてみたところ、一番最初に「グルタミン酸ナトリウム」と記載がありました。
納得。
要は「うま味調味料」としてうまく扱っていくことが大事。
その後、片っ端から原材料表記確認しました。
鶏がらスープやコンソメ、昆布茶、大好きなメンマなどなど。
調味料と食材、食べ物とのスタンス
最後、第6章で「UMAMIは世界に誇る食文化」でリュウジさんは甘味について触れています。
ここ、すごく納得して(自分もそこまで甘味を求めていない、というのもあり)そして、直近の自分の料理のやり方を理論的に裏付けしてもらった気がしました。
ある時期、ほぼ砂糖を使わずにみりんや、家ではアガペーシロップで代用してまして、ただ、お伺いしたお家にキビ糖や甜菜糖があれば味の深みと食べやすさを考えて少しずつ使うようにしていました。
塩も同様で、塩味をプラスするというよりも食材のうま味を出すのに振る、というのを心がけ(たまに失敗すると塩味が強くなってしまうのですが)ています。
それって、直感的にやっていたことだっだけど(塩に関しては谷シェフや笠原シェフがおっしゃっていたのでですが)なんか裏付けがとれて安心しました。
顆粒だし系は使い方や分量によって味が均一化してしまったり、味のバランスが崩れてしまうので、やはり意識して使っていかねば。
奥が深くて楽しい!
料理人の方は常識なのかもしれないけど、これから自炊しようとしているうちのお子さんたちには読ませたいし、自分もすぐ忘れちゃうから定期的に読み返したいと思います。