反復横跳び、馬鹿の一つ覚え
特に言うことはないけどさ、と僕はいわれた。含んだ言い方に「すいません」と何かをした訳でもないのに謝った。謝ったもん勝ちだ。向こうが気に障っていたのなら謝って正解だし、向こうが何も思ってないのならこっちが謝り損するだけ。なんて素晴らしいことだろう。少なくとも、怒られることはない。僕の自尊心だけがガリガリもかき氷機のように削られて溶けていくだけ。
僕の知人ももう何人かが仕事を辞めた。新しく仕事をする人もいるし、ふらふらとしてる人もいる。僕もそろそろ限界なような気がする。限界、なんて働いて一年もしてないのに分かるわけないだろ、って思うけど、一年もしないうちにそう思ってしまうことがまずおかしい。僕が甘いだけなのかもしれないけど、ひたすらぺこぺこして、上司の仕事をしやすいように準備して、何かしらで怒られて、仕事に追われて、もううんざりだ。稼ぎが多いわけじゃない。
馬鹿の一つ覚えのように謝る日々に終止符を。
最近、精神がイカレてしまったのか分からないけど、現実と想像を反復横跳びしてる。こうなったらいいのになぁ、と思っていた想像を「あれ? そういえばあれってこの間あったことだっけ?」みたいに思ったり。ちょっと普段と違う行動や態度をとると、「あれって本当にやったっけ?」みたいな。自分で書いた小説のワンシーンが本当に起こったように錯覚することもある。馬鹿みたいな話だけど、本当だから困る。主人公を自分に似せて(故意の場合もあるし、勝手に似る場合もある)しまうのもあるかもしれない。タバコの銘柄とかも、あえて自分のとは変えて描くが「自分ってどのタバコ吸ってたっけ?」ってなる。
理想、現実、想像、妄想全てが脳内ミキサーされて、訳分からないことになってる。
前まではこんなこと無かったのに。ここ最近でなっている。ストレスとかそういうのが原因してるんだろうか。知らないけど、結構考えてしまうので困る。「この約束ってどうだったっけ?」みたいな。
いつでも救世主を待ってる。もしくは淘汰される日を。なんも出来ない自分が嫌いな人間より憎いし、醜いとも思う。
混濁する思考の中、不安だけが残り、眠れない日々が続く。
僕のこの苦しみが感受性が豊か、の一言で言い表せられてしまうのかと思うと。
自信なさすぎ、なんて言われることがあるけど、自信がつくことがないのだ。そもそも自信ってなんだ。なんで自分自身を信頼できるんだ。1番自分が裏切るだろ。他人のが裏切るだろ、なんてのは他人を信じすぎだ。
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