ロックダウンの時、髪が大変なことになり、美容院の有り難さに気づいた話
2年前の今頃の話です。当時パンデミックの広がりによって、ドイツはロックダウンが行われていました。ほとんどの店が営業停止になり、職場にも行けなくなりました。学校さえも閉まってしまって、かろうじて開いていたのはスーパーと薬局だけ。それさえも、できるだけ自宅から出ないようにと要請されていたので、あまり行きませんでした。トイレットペーパーが品薄になり、ゲットするために朝一でスーパーに並んだりもしました。マスクも消毒液も品薄だったし、大変な時期でした。
仕事はオンラインになり、慣れないオンライン授業の準備をするのも大変だったのですが、もう一つ大変だったのは、髪を自分でなんとかしないといけないことでした。普段は月1で美容院に行って、白髪染めとカットをしてもらっていたのに、ロックダウンで美容院も閉まってしまったのです!
仕方がないので、髪を切るハサミや、白髪染などを一式ドイツのお店で買ってきて、パートナーとお互いに髪を切り合いました。雨の日に着るようなポンチョを着てからカットしてもらい、私は斬新な髪型になりました。普段は普通のおかっぱなのですが、前髪をパートナーが斜めに短くぱっつり切り、私はアートなおかっぱになったのです。
カットはなんとかなったのですが、問題は髪染めです。白髪を黒くしたいのですが、不器用な上に慣れていないので、どんなに頑張っても顔や手に色素がついてしまいます。髪染め液を塗ってから40分とか待たないといけないのですが、その間もポタポタと液体が落ちてきて床を汚し、洗面台を汚し、服まで黒くなってしまって、とにかく悲惨な状況でした。粉に水を混ぜるタイプだったのですが、水を入れすぎたのかもしれません。
普段は美容院でエレガントに雑誌などを読んで過ごしているのに、自分でやるとこうも大変なのかと思い知りました。しかもオーガニックのヘナなどを使ってみたものだから、全然うまく染まっていなーい。染まらなくてもいい所は染まり、染まってほしい所は染まらないという残念な経験になってしまいました。
こんな大変なアクションを3回ぐらい繰り返した頃にやっとロックダウンが解除されて、ほっとしました。その間は街中には不思議な髪型の人がたくさんいて、みんなわけありの髪型になっていました。でもお互い様です。
ロックダウンが解除されてから初めて美容院に行った日の感激は忘れません。ああ、やってもらえてありがたいなあ。美容院が閉まっている間、美容師さんはどうしていたのか聞いたら、なんと秘密でお客さんの家の家庭訪問をして、切っていたのですって。そんな手があったとは。
ちなみに髪染め製品は日本のが一番いいです。日本のが手元にあれば、こんな惨事にはならなかったことでしょう。使いたい分だけ出して残りは次回使うことができますし、日本に一時帰国した際は、日本の髪染めを買って、ドイツに持って帰りたいです。
ヘアカラーは日本では茶色にしていたのですが、ドイツでは黒の方がエキゾチックに見えるそうなので、あえて黒にしています。それにしてもパンデミックが落ち着いて、本当に良かった!
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