いや、どう考えても子供向けじゃないよな、コレ
令和劇場版ベルサイユのばら公開ということで、只今YouTubeにて過去テレビ版全40話公開開始ですが。
リアルタイムではもちろん、コミック全巻2回も買って(でも2回とも紛失)
アニメ版もガラケー全盛期の頃、購入してダウンロードしたのですが、何処かにあるかもしれない。
テレビ放映1979年です。私10歳です(歳バレ)。
あの内容を、アニメで、夜中ではなくて19時放送。
めっちゃ夕食時間。茶の間で流れていたはず。
私家ではテレビに関して見てはいけないとかの禁止次項はなかったのですが、いや今だったら確実に夜中放送枠でしょう。
昭和時代って・・・
わからないことも多々あったけれど大人になるにつれて解っていくこともあって、ジャパニメーション、決して子供に媚びることなく、かといってバカにするわけでもなく、真剣にアニメを制作していて、今でも受け継がれているんだなと思います。
ていなわけで、鑑賞してきました、劇場公開、令和版ベルサイユのばら!
・・・の前に、YouTubeも観るのが好きな私の前にここ数日で現れる劇場版ベルばら酷評の文字
え、酷いの?!
でももう観に行くと決めていた私はあえてそこは覗かずに鑑賞して参りました。
・・・なるほどね。
酷評という言葉が立つのが納得できました。
ん~なんていえばいいんでしょ。
アニメのベルサイユのばらを想定して観に行くと酷評になる、かもしれないです。
だいぶ話をはしょってあります。まああのフランス革命をバックにした壮大な話を、2時間で収めることに無理があります。
宝塚のベルばらだって、休憩10分挟んでの二部構成、さらに「オスカル・アンドレ編」と「アントワネット・フェルゼン編」があるというおまけつきだったから。
あ、私、オスカル・アンドレ編観に行っております。
フランス革命のキリのいいところまでだったらアントワネット・フェルゼン編観た方がいい、というのは、随分後で知った知識。
てなわけで、2時間枠に収めるためにはピンポイントクローズアップした構成で・・・ということでしょうね。
ロザリーは出てこないし(出てはくるけれど・・・)首飾り事件は触れもしないし、当然ポリニャック伯夫人やジャンヌも出てきません。
フランス革命そのものはきっちり辿っていますが。
後、フェルゼンが独立戦争参加のくだりも無かったですね史実だけれど。
出だしのアントワネットがフランスにお輿入れするところからの、最近のアニメの流行り絵柄からはだいぶ離れている事もあって、え?
と思ったけれど、話が進行するにつれてその違和感はなくなりましたが。
と、ここまで書いて、酷評という文字がでかでかとある某YouTubeみてきました。
・・・なるほどね。言いたいことはわかるし、ここではじめて監督の人となりの経歴も知りました。
始めの私の感想は合っていたな。宝塚とアニメと漫画のいいとこどりをしたなと。
もうひとつ
これは誰に向けて作った映画なんだ?と。
・・・・そうですね。
ベルばらが好きで、おおよそアニメまたは漫画を読んだ人にむけてというのであれば、演出が違う、視点がちがうものとして観ることはできるけれど、
初見だと、内容は薄っぺらいですね。主要人物たちの心の変化や葛藤や苦しみ悲哀みたいなものが巻き起こるエピソードがごっそり抜けているから。
ここは酷評某YouTubeさんと一緒です。(このYouTubeさん、原作原作言いながらアニメ版を原作としてる節があるのはここだけの話)
又、アニメと漫画で少し内容が異なる要素がいくつかあるんです。
始めにフランスにアントワネットが興し入りするところ。
アニメではひと騒動起きますがオスカルが活躍してひとまず決着します。
こちらは漫画版採用でした。
アントワネットに遊びに更けすぎることを進言するシーン。
ここも漫画版を採用していました。アニメでは川べりでオスカルが涙を流しながら独り言のように呟いていて、アントワネットには直接言わないのです。
アントワネットの寂しさを理解しているから言わないのですね。
ほかにもいくつかあるのですが、あ、ここは漫画版採用したんだ、というところがいくつかありました。
ところで・・・
ワインでオスカルと心中しようとするシーン。
あ、このエピソード入れたんだ、と思うと同時にこれはアニメ版にはなかったと思うのですよね。
宝塚版にはあるんですね、この場面。
それから手紙の密告シーン。
これもアニメ版にはなかったはず。映画では取り入れたんだ、と。
こういう要素が端々にありました。
この漫画とアニメでは違う感じのものが私がいいなと思った方を多く取り上げていてよかったです。
アニメオリジナルであって良かったと思った演出は、アコーディオンみたいな楽器を弾きながら歌う弾き語りのシーンが多く登場するのですが、あれは良かったですね。
これから革命というとんでもない事態に向かう先導者・・・じゃなくてなんだろ、弾き語りですねやっぱり。
あの演出効いてるなと個人的には思ってます。
シャルロット嬢の死亡までの行程や、ロザリーとの絡み、ジャンヌの死亡に至るまではアニメ版に軍配です。
あといくつか述べさせてください。
この某YouTubeさん、動画の中で「原作者の意図と全然違う解釈が伝わってしまう」と散々仰っておりましたが、そこは私も否めないとこありますけれど、それでも原作者様のGOサインが出ているのですから、それも又あり、の部分もあったのかもしれません。
私も色々興味ひいてフランス革命関連の書籍を少しだけですが読みました。
アントワネットの贅沢がフランス財政を逼迫させたとあるけれど、言うほどアントワネットの浪費は酷くはなくて、それよりもルイ15世の散財の方が酷くて、そんな折に運悪くアントワネットが興し入れしてしまったこと。
ルイ16世が妾の一人も作らなかったから、民衆の憎悪が結果的に「アントワネットに集中」してしまったこと。(妾は民衆の不満をそちらに引き付けておくという意味合いもあったそう)
第二王子ルイシャルル(ルイ17世)は、アントワネットから引き離されてから再教育で母親を忘れてしまったこと(これは漫画で少し触れている)
悪意のある革命軍の一人にオナニーを覚えさせられ、ずっとふけってしまったらしいことなどなど。最後は本当に悲惨です。
オスカル役の沢城みゆきさん、良かったです。田島令子さんも素敵だけれど、私はこちらもありです。(←エラそうな物言い)
宣伝か何かでアントワネットの処刑が決まって、断頭台に立つ髪を切っているアントワネットのカラー挿絵を見て、ひょっとしてアニメ版オスカルの死後は一話語り口調で終わらせているアントワネット処刑までを映画はやってくれるのか?!と期待したけれど、オスカル死亡で終わってしまいました。
あーあ。
宝塚もオスカルアンドレ編だからオスカル死亡で終わっています。
後は宝塚アントワネットフェルゼン編みられればコンプリート(?)!。
劇場であるものが配布されました。開けてみてびっくりでした。
以上です。