発達障害ではないだろうけど、『気になる子どもの動き』

復習したから気づいたこと

前回の記事で、『乳幼児の発達障害診療マニュアル』で乳幼児の定型発達について復習したツヤ子。 
乳児クラス、幼児クラスをみても、発達障害ではないだろうけど、気になる『子どもの動き』がいくつか出てきました。

『座る姿勢』

ほぼ9割位の確率で座る姿勢がよくないのです。
『もー!座る姿勢くらい、いいじゃない!』、と思う人もいるかも?
昭和のスパルタ教育を受けた世代のツヤ子は『あんまり厳しいのはねぇ』なんてついつい思ってしまう(笑)。

でも、今の子どもはちょっと違う気がしました。
『座る姿勢を維持することが出来ない』ようなのです。
今の子どもの座り姿勢の特徴は

  • 太ももと骨盤が90度の角度で座れない。

  • 骨盤が立たない

  • 背中が曲がってる

  • 脚全体に力が入っておらず、ダラッとしている。

  • 足底を床につけない。

このような姿勢で、しかも肘をついて食べるものだから、こぼす、こぼす(笑)。

中には脚を組んでいる子や、スネを椅子の脚に絡ませ、足先を椅子の脚の下に踏ませる、という不思議な姿勢の子もいました。(←『痛くないの?』と、聞いたら、『痛くない』とのこと。)

全身筋肉の緊張が緩い?

脳性麻痺や脳出血、脳梗塞など、脳に何かしらの病変があると姿勢に影響がでます。そんな患者さんと関わってきたことがあるせいか、この『ダラッとし姿勢、大丈夫?』と、思ってしまいました。

『お背中ピーンと』保育士さんが声をかけても、『ピーン』と伸ばせない子ども達…。(出来ても、すぐに曲がってしまいます。)

子ども達は一生懸命なのですが、姿勢をピタッと止め、キープするのが難しいようなのです。
 

3本指(母指・人差し指・中指)で物をつかむのが苦手

これは幼児クラスの子が、えんぴつを持つのを見て気づきました。

スプーンの下手持ちが上手くならない、
箸が上手にならない、
そんな生活動作の問題が園全体で起きていました。

そもそもスプーンの下手持ちも、箸も、3本指をえんぴつを持つように使いますよね。

その、3本指の関節が滑らかに動かず、曲がらず、力も入れにくいようなのです。

試しに、年長組の子に小豆一粒を3本指でつまんで、お茶碗に入れる、という動作をやってもらいました。
するとみんな、なかなかの苦戦ぶり…。

(この動作、脳疾患のリハビリでやってたような…。年長さんでも難しいのか…。)

お口ポッカーん

常に口が開いている子も多いです。
食べ物を噛む時も、開いている子が殆どでした。
『お口を閉じてもぐもぐしようね。』と声をかけると、数回はお口を閉じてくれますが、すぐに元通りです。
咀嚼もやはり口周りの筋肉が関係しています。
深刻な子は発音に影響が出てきているように感じます。


 赤ちゃん発音が抜けない

『〇〇でしゅ。』
『せぇんせぇい(先生)』
『あーだー(やだ)』
と、幼児クラスになってもクリアな発音が出来ないのです。
そうなると、お友だちや先生とのコミュニケーションがスムーズに運ばなくなります。
 本人は一生懸命話していますが、どうも上手くいきません。
(脳疾患は発音障害もあるよねぇ…。)

脳の成長の仕方が違うのかな?

この違い、昭和の昔の子どもを知っている人間でないと、気にならないかもなぁ、とツヤ子は思いました。

生活スタイルが変われば、子どもの成長にも変化は起こりますよね…。
例えば、戦後、衛生や栄養状態が悪かった時代の子どもは体が小さいとか、感染症で亡くなりやすいとか…。

昔の子どもと比べると、今の子どもは成長スピードというか、成長順序が違うように感じるのです。

子どもは簡単な動作を積み重ねて、新しい動作(スプーンの下手持ちや箸を持つ)を獲得していきます。どうも、その積み重ねが出来ない感じなのです。

子どもが何か出来るようになる、ということは、脳が成長したということ…。出来ないということは…。

心配なのは就学後

年長組でも安定しない『座り姿勢』。授業中、大丈夫かな?
漢字を書くのに指に力入らなくて大丈夫かな?
『赤ちゃん言葉』でお友だちなイジられないかな?

求められることが変化する学校生活。
子ども達は対応できるのだろうか…。

この数年、これらの心配を軽減できないまま、子ども達を小学校へ送り出していることに気がつきました…。







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