見出し画像

スカーレット・オハラにかぶれています

若い頃、映画「風と共に去りぬ」を観てレットバトラーの皮肉ぽい口元にただただうっとりしたことを覚えています。


そう言えばマーガレット・ミッチェルの名前も知っていながら原作を読んでいないと思い、図書館で借り6巻夢中で読みました。

南部の典型的な農園主の館

このような館で大農園主の美しい娘スカーレット・オハラは溢れんばかりの魅力を振りまいていたようです。

南部の綿花畑

農園主は綿花で財をなし、それらの労働は全て畑奴隷たちの仕事で、
奴隷にも階級があったそうです。

南部連合の最初のホワイトハウス
ジョージア州ストーン・マウンテンの山腹にあるレリーフ

恋愛小説を読むような気分で読んでいましたが、南北戦争とその後の混乱の時代を、スカーレットが強靭な意志の力で生き抜く様子に圧倒されました。

戦争よりも過酷な再建時代のスカーレットの生き様には思わず固唾を呑みます。


今も世界中で戦争が行われ悲惨な様子が映像で映し出されますが、この本で描かれている戦場の激烈さも目を覆うようです。 
 
これは原作者、そして訳者・荒 このみさんのペンの力だと思います。

  宗教?領土?
  なぜ戦争は起きるのか


全ては「金」だとレット・バトラーのセリフ。
いくら高貴な戦争目的を掲げようと、戦争を始めるのはぜんたい一つの理由しかありません。それは金です。
戦争の現実は全て金をめぐるけんかです

スパニッシュモスの垂れ下がる南部の道
ジョージア州の州花チェロキー・ローズ

「風と共に去りぬ」は壮大な歴史ロマンスであり、アメリカン・サーガであると訳者 荒このみさんは教えてくれました。

偶然 荒このみさん の翻訳で読む機会に恵まれ、とても読みやすく、また解説もわかりやすく良かったと思います。

  映画解説者の水野晴郎さんは
どんな難しい理屈を語る芸術映画より、人に勇気と希望を与える映画こそが永遠の名作だと私は信じる。
私は「風と共に去りぬ」が大好きである。

  と語っていらっしゃいます。

写真とキャプションは岩波文庫のカバー写真の解説を流用させていただきました。


いいなと思ったら応援しよう!