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国際結婚と異文化コミュニケーション


国際結婚は究極の異文化理解



私は若い頃から
海外に興味関心があり
お金をためては
バックパッカーで世界を旅しました。

そして日本語教師になって20年過ぎました。

常に異文化理解が必要な環境でした。
でもそれは仕事中の話で
朝から晩までずっとではありません。


「国際結婚」は
人生そのものであり、日常生活なので
(別居しない限り)
逃げ場がありません。

だからこそ、相手を理解しようとしたり
自分のことも理解してもらおうとするでしょう。

これこそ
究極の異文化コミュニケーション
ではないでしょうか。

だったら
それを体現している人たちの話を
聴きたいと思いました。

それが修士論文の種になりました。
(プライバシーを含むため
有料記事として書きます)





* * *  ***  * * *


1.日本の文化と国際結婚のリアルエピソード




MrFuji from Japanさんのyoutubeで
「国際結婚」について
興味深い話をしていました。


************
 特に異文化を感じる点
************


◆笑いのセンスが違う


アーロンさんの話:
国際結婚(カナダと日本)したご両親について

以前は笑うツボが違っていたけれど
長年一緒に過ごして
お笑いの感覚が融合していって
一緒に笑えるようになったという話は
微笑ましいです。


かつて、友人が結婚するなら
「一緒に笑える人がいい」と言っていたのを
思い出しました。

日本のお笑いと欧米のお笑いの違いも
興味深いです。


オスカー会場で
コメディアンの司会者に
病気の奥さんのことをジョークにされた
ウィル・スミスさんが
すごく怒った話も出ました。

私には全く笑えない話でした。
(暴力はいけませんが
私はこういうジョークは嫌いです)




◆言語の壁のテーマ



バイロンさんの話:
アメリカでは高学歴で
社会的地位も富も全て持っていた女性の話。

英語講師として日本に来て
日本語が全くわからない状況で
謙虚になった。

そんな中でも
「言語を使わなくても誰かの役に立てる」
ということを悟った。

日本人男性と知り合い
言語を話せないことで
逆にお互いの関係を深めたという話も
興味深いです。


相手の言語を学びあうことも大切だけど
相手の話を聴く態度も大事です。


ある国際カップルは
怒ったときは
お互いに母語になってしまう。
でも、相手に理解してもらうためには
ゆっくり落ち着いて話さなければならず
結果的に平和的に話せるようになる
という話もありました。


楽しい時はカタコトでもなんとかなるけど
悲しい時こそ一緒にいられるかが大事」だという
Fujiさんの意見に共感しました。




◆人前での愛情表現



アナさんの話:
メキシコ人男性と日本人女性の夫婦について

人との距離は欧米より日本の方が遠い。
(心の距離ではなく物理的な距離のこと)

日本人妻が
メキシコにいる時と
日本にいる時で
スキンシップの仕方、受け入れ方が違うことに
メキシコ人夫がとまどった話。

多くの人の目に触れる公の場での
スキンシップを容認する社会と
目をひそめる社会(日本)があります。

それを理解していないと
スキンシップを拒否された時に
もう愛情がないのかと
悩んだりすることになります。

特に、家族や恋人との距離は
文化差がありますね。
スキンシップの対人距離が
近い文化の人にとっては
とても大事なことです。
(後述のケース2でも話します)


◆食文化の違い



食べ物も違うが、食べ方が違う。

例えば、1皿をみんなでシェアすることは
欧米ではありえないそうです。
国際結婚では
相手の文化に合わせることも必要。
逆も然り。

それがお互いの文化を
リスペクトすることになると
思いました。


最後に、Fujiさんが、
"ハードルが高いほど絆が強くなる"
と話していました。

確かに、乗り越えたときは
前よりも結びつきが強くなると
納得しました。



☟彼らの話を全部聴きたかったら、こちらをどうぞ。(30"24')




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2.国際結婚夫婦:ケース1(夫婦円満道)


私は修論のテーマで
「国際結婚」した、あるご夫婦と
文化と言語の継承について
子ども→孫まで調べました。


まず究極の異文化理解である
国際結婚したご夫婦に
その秘訣を聴きたいと思いました。

もちろん、それぞれ違うので
「国際結婚とはこういうものだ」という
一般化はできません。

ただ、国際結婚の事例を通して
人間関係を良好にする
コミュニケーションについて
考えたいと思います。

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