読書日記１３３ 【シンプルな勉強法】
河野玄斗さんの啓発本。東大理３で医学部で司法試験にも一発合格をしたらしい。そんなに頭のいい人いるんだと思って読んでいると、シンプルでわかりやすい勉強法だった。イチロー選手が「僕は天才でない、なぜなら、どうしてヒットを打てるかを説明できるからです」と答えたのを例えに
「誰にでもすぐに使えて超強力な勉強法」
というものを語りはじめる。
すなわち、勉強は「努力の方向さえ間違わなければ」、かけた時間を裏切らない、「コストパフォーマンス最強の遊び」なのです。勉強はリターンが大きい娯楽なのであって、勉強できる環境にあるというのは贅沢なことなのです。
これぞ天才という感じに言う。イチローみたいになりたくて、プロを目指す人がいる。お笑いなら松本人志になりたいと思うし、「あれ、なれんじゃね？」と思う時があるらしい。だけど活躍から３０年近くして、日本人野手でそんな人は出ていない。投手は大勢いるけど、野手ではいない。「うむむ」と思いながら読み続ける。
「学問に王道はない」「勉強から学べることは、勉強以外でも応用できる」とか、そういう自己啓発の勉強本のレシピのような話が続く。他の勉強できる人や「大学に行かないは人間じゃない」くらい言いそうな会社社長が言っていそうな（例えがながいな）言葉が続く。こういうところはナルシストが入るので、「はいはい」ぐらいで読み飛ばす。
「『勉強が楽しかった』というのは親が「楽しんで」という発言を繰り返していたからだ」という発言から、勉強を楽しもうとしている。これは本当にそう思う。僕も資格の勉強を始めたのは「煙草をやめた」からだった。それもワンマン社長の会社に務めていた時に、その社長に「煙草をやめるから病院に付き合ってくれない」と言われたのが原因だった。
辞めて１０年になるけど、その時はやめる気はなかった。やめた後が大変で頭がモヤモヤする。煙草を吸わなくなってからで、ホントにモヤモヤするのがスカッとならない。そこで記憶をしてみる。するとちょっとだけスッキリする。ちょっと記憶してって実はスカッとする行為で、煙草のニコチンがそれを助けているというのは後で知ったんだけど、「嗜好品」ならぬ「思考品」という感じで、ちょっと記憶をとブックオフで漢字検定３級の本を買ったのが資格試験の最初だった。まあ僕の場合は楽しむというよりモヤモヤを吹き飛ばす感じだったけど。（話が脱線しました。）
PODAサイクルが勉強にはいいと書かれている。ビジネス本にはよく書かれるもので、
① Ｐｌａｎ （計画）
② Ｄｏ （実行）
③ Ｃｈｅｃｋ（確認）
④ Ａｃｔ （改善）
の４つをできるだけ早く行うことが、自己を高めていく最も効率のいい方法だと著者はいう。まあ、わかってはいるんだけどね、と思いながら読み続けていく。そして、「勉強の意義」ってなんだという所までいく。将来どうなるかわからなくとも、勉強しておくことで、自分の選択肢が増える。ということが書かれる。うーん選択肢が増えるとまとまらないんだよ。というのはコンピューターが１台で何でもできるとマルチタスク化して能力が劣るけど、持ち運びに便利なスマホにユーザーを乗っ取られたように、選択肢が増えるのって仕事ではあまり意味をなさない。精々２回か３回ぐらいが丁度いいって人のほうが成功者では多い気がする。
まあ、勉強すると膨大な時間を勉強したのに、全然できなくてということなんて、しょっちゅうだし、集中力を使う仕事をしている人には弊害にもなる。（気が散るからね）「勉強最強論」が出ている間ってうのは不景気と言われているので、学校でてないけど出世したなんて「立身出世」の話がない時代は貧富の差というのは逆に開く。勉強するから人は博打をやらないので経済はまわらないし、という感じで「勉強最強論」というのを振りかざすのは「東大最強論」を詠っていたいのだろうかとも思う。１億人以上の人口の６０００人が最強なら、正に「救いのない世界」って感じはするけど(笑)
昔、漫画で浦沢直樹さんの描いた「マスターキートン」という漫画に答えがある。「屋根の下の巴里」という作品がある。マスターキートンという英国と日本のハーフで大学の講師をしている人が、パリにある貧しい人のためにある大学が取り壊される中で、その学ぶ人たちにこうつぶやく。
「何故に人は学ぶのか？ それは、人間の使命だからです。」
その漫画を読んだ時にすごく感動した。学ぶって勉強と少し違うけど。仕事で失敗しても、恋に破れても、生きてるのが苦しいと感じた夜でも、少しでも未来をみて楽しいことを考えよう、学ぼうとした人間だけが、生物的に生き続けていけたんだと感じる。学ぶって「嫌なこと忘れる」という行為でもある。（またまた脱線しました。）
とりあえず、勉強のためになることが満載の作品です。（まとまりなくすいません）
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