【第二外国語】実際に履修して分かった大学で中国語を選択するメリット・デメリット
大学に入学すると、第一外国語(ほとんどの人が「英語」を選択)の他に第二外国語を選択することになります。一般的に、中国語・フランス語・ドイツ語・スペイン語・韓国語・ロシア語から選びます。
そして、1番人気を争う言語が中国語です。漢字表記の点や高校時代に漢文を学習していることから、無難な選択肢として選ぶ人が多いです。そんな
中国語を私自身も選択しましたが、実際に受講して改めて幾つかのメリット・デメリットを感じましたので紹介します。
メリット①:履修者が多いため同学年の人と話が合いやすい
個人的には中国語選択における一番のメリットはこれでした。
入学したての頃は色んな人とゼロから関係を構築する必要がありますが、そんなとき無難に「○○君は二外何にした?」といった話題を振り合うことが多々あります(※)。
そんなときに同じ第二外国語を選択していると、まるで同郷かのような親近感がわき、会話が盛り上がります。
また、入学してある程度の時間が経っても、互いの講座の進度や先生の当たりはずれを会話のネタとすることができます。
このように、当たり障りのない共通の話題にできることは非常に大きなメリットとなります。
(同じく履修者が多めのスペイン語やフランス語などにも当てはまります)
メリット②:文法が簡単
文法が簡単というのも非常に大きなメリットです。
中国語はヨーロッパの言語に見られる、時制(過去・未来)による動詞の変形や男性名詞・女性名詞といったものがありません。また、文型が英語と類似しているため、ライティングの課題も取り組みやすいです(※)。
文法が分からないと後々大変なことは受験勉強を経験された方々は重々ご承知でしょうから、いかに中国語が簡単か分かってもらえるかと思います。
デメリット①:発音が難しい。授業で発声を求められることも
一方で、デメリットもあります。
中国語選択の唯一最大のデメリットだと私が思うのは発音が難しく、それでいて授業中に皆の前で発声を求められることです。
試しに以下の動画を見てみて下さい。これは凡そ日本語のあいうえお表に当たるものを発音している動画なのですが、①0:28のangとeng、②0:46のgとkのように発音の違いを出すのが難しい音がいくつか存在します。
未学の段階だと、アルファベットを読んでいるだけにも思えるでしょう。しかしながら、実際には有気音・無気音といった日本語では意識しない中国語独特の概念も絡んでくるため、ただただローマ字読みで発音していると、先生によってはかなり厳しく指摘してきます。
そういったように、中国語は発音がすごく難しいわけです。
その上、日本人は漢字書き取りの練習をしなくとも問題はないですから、授業の内容は自ずと発声が中心となります。それゆえ、人前で発声することが多々求められます。
別に大学入試ほど難しいわけではないので、練習すれば一応できるようになります。しかし、いざ授業で指名されてみんなの前で発声するとなると、緊張で声が裏返ったり、変な音が出たりして間違え、先生に「全く練習して来なかったのか」と叱られる人が一定数出ます。
(逆に歌が上手い人はやはり発声も上手でした。)
そのため、人前で発声するのが苦手な人にはあまりオススメいたしません。
デメリット②:漢字表記であることはそこまでプラスに働かない
また、前述の通り、一部の中国語特有の漢字を除き、日本人は漢字が書けるという前提で授業が進むので、あまり漢字表記である点はメリットとなりません。
読解問題を解く際には役立つのでは、と言われそうですが、皆さんが英語を学んだ際と同様に、中国語が少なくとも”英検4級”レベルまでこないと長文読解なんてことはやりません。
そのため、初学の段階では皆さんが想像されるほど漢字表記のありがたみを感じることはないと思われます。
終わりに
色々と理詰めで書きましたが、個人的にはやりたい言語を選ぶのが一番続くと思います。というのは、大学は中高のように面倒見が良くないため、授業に出席するか否かは全くの自己責任であり、サボりたければすぐにサボれる環境に身を置くこととなります。
そのため、興味のない言語ゆえと、毎年一定数の人が必修科目(※)にも関わらず単位を落としています。
したがって、色々と各言語の楽さ・大変さを調べて選ぶのも結構ですが、最終的には自分自身が興味のある言語を選ぶことを強く勧めます。
(アニメ好き外国人の日本語習得スピードが早いのと同じ原理です。
そこに言語の難易度はさして関係ありません。)
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