予防は”豊かなlifestyle”の第一歩
【SHIATSU TALKS #5 】
前回、予防のメリットと、効果的な予防法をお話しした。読んでいない方は、そちらも一緒にご一読いただきたい。
さて、こんな統計がある。
現在、我が国の「痛み」にまつわる医療費・療養費は一兆円を超えている。
そして「痛み」を感じる人は年々増えている。
(※厚生労働省調査による)
しかし、この統計は、健康保険を使って病院に通院した人たちのことであり、指圧など1回¥6000のような健康保険適用外の施術を受けている人が支払った金額は統計の対象外だ。
全てを含めると相当な金額になることは言うまでもない。
あなたは大丈夫でも、あなたの近くで「痛み」に悩んでいる人はかなりの確率で存在することになる。
そう。みんな「痛み」に悩んでいる。
前回、お話ししたように、みんな「痛くなりたくない」はずなのに。
痛いのは嫌だ。
でも痛い。
だからみんな困っている。
じゃあ痛くならないように気をつければいいのではないか?と思うのは僕だけではないはずだ。
予防の意味
”予防”と辞書で調べてみると上記のようなことが書いてあった。
この意味の前に、言葉を入れてみる。
”痛みを”前もって防ぐ。
”病気を”前もって防ぐ。
”夫婦喧嘩を”前もって防ぐ。
”火事を”前もって防ぐ。
このことから分かるのは、予防とは”何かのトラブル”に対して、予め行うことを意味するようだ。
「嫁をキレさせないために、優しい言葉遣いをするようにしてます」
などと言葉にするとわかりやすいかもしれない。
さて、皆さんはなにか自分のために実行している予防法はあるだろうか?
「特に予防とかはしてねーよ!」
という正直な方。
そんなあなたに僕はお話ししている。
さて、もう少し”予防”について考えてみよう。
以前、#3で『健康の本質』についてお話ししたのを覚えているだろうか?
人間の価値観は常に変化し、今の”正しい”ライフスタイルはメディアの影響が先行して、あやふやになりつつある。
「みんながやってるからオシャレ」
「みんなが美味しいと言っているから美味しい」
「インスタで人気だからイケてるだろう」
のように、社会の価値観に自分が合わすような形になってしまっている。
豊かなライフスタイルの定義は、人それぞれであるはずなのに、どこか"こうであるべき"のようなカスタマイズされた正しさが自然と出来上がり、それに準じた行動をしているように見える。
ここまでで、なんの話?などと思わないでほしい。もう少しお付き合い願いたい。この話は、予防の考え方と密接に関係するのだ。
予防しても何も起こらない?
何事も、行動に対して効果や結果を求めることは、世の常である。
では、予防の効果を考えてみてほしい。
例えば、先述した”嫁”に対する予防を例にとってみる。
「嫁をキレさせないために優しい言葉を使う」
予防とは、”前もって”防ぐことだ。
嫁がキレてからケアをするということは、予防ではない。
それは医療で言う所の”治療”になってしまう。
では、優しい言葉を使うとどうなるのか?
答えは、「何も起こらない」である。
もしかしたら多少嫁の機嫌が良くなり、晩飯のおかずが一品増えるかもしれないし、毎晩飲んでいる発泡酒がビールになることもあるかもしれない。
しかし、予防という行為の結果は基本、何も起こらないのだ。
当たり前だ。
なぜなら、”前もって”トラブルを回避しているのだから、何かが起きる前に解決してしまう。
だから、予防の効果は実感しにくい。
そしてどこか損した気持ちになってしまう。
「あんなに優しくしているのに何もしてくれない」
とあなたは思うかもしれない。
違うのだ。
「何もしてくれない」ではなく、結果「何も起きていない」
要は、平和だ。ピースなのだ。
でも、少し考えてみてほしい。
この場合、何もおきなければ、夫婦関係は良好になりやすい。二人がいい関係を築くことができれば、いつもよりお出かけが楽しめるかもしれない。
子供にも優しく接することができるかもしれない。
結果、楽しい人生を送ることができる。
”豊かなlifestyle”の第一歩は予防なのだ。
予防できないのはなぜ?
しかし、"予防"をすることは、簡単ではない。
当たり前のことを当たり前にやることほど難しいことはない。
「わかっているのに、何故予防しないの?」
と聞くとあなたはこう言うだろう。
「忙しいから」
そう。みんな忙しい。
そんなことは知っているつもりだ。
僕は、このblogで、忙しい中わざわざ時間を作って運動しよう!などとは一言も言っていない。
シンプルに"楽しいことをする"ということがなんらかの予防になることをわかっていただきたいのだ。
是非、皆さんには、"予防のための予防"ではなく、"人生を楽しむため"に予防をしていただきたい。
人生を楽しむためには、あなたなりの"正しい"ライフスタイルが基準となり、価値観が必要だ。
その価値観に向かって、予防を行って欲しい。
そして、その基準や価値観はcultureが構築する。
付け焼き刃の知識や情報では"偽物感"が出てしまう。
大事なことは、出来るだけ自分の好きな環境に身を置き、楽しむということ。
もしかしたら、今、心の底から楽しんで行っていることが、何かの予防になっているのかもしれない。
巷の健康法ばかりが予防法ではない。
健康雑誌なんて読んでないで、楽しいことを見つけよう。
インスタ映えばっかり気にしてないで、酒でも飲んで仲間と笑おう。
自己啓発セミナー行って、「感謝!」とか言ってないで、ウシジマ君でも読んで寝ろアホ!
今、あなたがもし人生を楽しめているとしたら、なんらかの予防の成果かもしれない。
次回は指圧Campが提案する予防医療についてお話ししたい。
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