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「こじまのよこあな」だけ格落ちじゃない?

 ホウエン地方三大遺跡といえば、「さばくいせき」「こだいづか」そして最後が「こじまのよこあな」。

 「ん?こじまの…よこあな…? …穴??」

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 レジロックが鎮座するさばくいせき(砂漠遺跡)、レジスチルが鎮座するこだいづか(古代塚)、いずれも伝説のポケモンの住処としてふさわしい、壮大で畏れ多い名称である。
 そして3体目のレジアイスが鎮座するは、こじまのよこあな(小島の横穴)。
 
 なぜかレジアイスだけが抜きんでて扱いが悪いのだ。他の2体はまさに古代の遺跡に鎮座しているという感じなのに、レジアイスだけなんか適当に掘った穴の中に押し込められているかのようだ。
 確かに、冷蔵庫が無かった時代、人々は切り出した氷を気温の低い洞窟や穴(氷室(ひむろ)と呼ばれる)に保管していたが、それにしてもこの扱いはあんまりだ。レジアイスは保冷剤じゃないんだぜ。

 それにこじまのよこあながある場所も扱いの悪さを加速させている。さばくいせきは文字通り砂漠の中、こだいづかは小高い丘の上。そしてこじまのよこあなはというと、ホウエン地方の端っこの方の水道の、岩が入り組んだ奥の場所にポツンとある。こじまと言うが、こじまどころか小岩である。ちっちゃい岩に穴が開いてるだけ。レジアイスなんだからどうせなら雪国とか寒冷地域とかに居てほしかった。扱いが悪い 。
   三体の中で特段性能的に劣る訳でも無く、なんなら実戦であれば最も採用率が高い気さえするが、現実の立ち位置は非情である。

    レジアイスはその余りあるとくぼうの高さで、第三世代の環境では猛威を奮った。それに加藤純一のバトルファクトリーシリーズでは、オーダイル相手に奇跡の起死回生を見せつけた。そこらへんに転がってる岩石をくっつけたり、研究員にただ検品されているだけの岩や鉄鋼たちとは違う、"ホンモノ"の氷なのは間違いないのに。

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 先ほど述べた3つの遺跡だが、ただ内部に入っても広い空間があるのみで、ポケモンがいる奥のスペースへは行くことができない。奥へと入るためには点字で書かれた暗号を解き、その通りに行動する必要がある。
 たとえばさばくいせきでは指定された歩数歩いてそこで「かいりき」を使用する。こだいづかは部屋の中央部で「そらをとぶ」を使用する。そしてこじまのよこあなはというと「暗号の前で2分間じっとする」というものである。こじまのよこあな、華もやりがいもなさすぎだろ…。たけしの挑戦状じゃあないんだぜ。

   ロケーションどころか謎解きまでなんだか格落ち感のあるこじまのよこあなのことを考えると、分厚い攻略本を床に広げて、辞書のように擦り切れるまで読んでいたあの頃を思い出す。あれ以来、別に点字を読めるようにはなっていない。

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