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建築の記憶

ポートフォリオ作成中。
まずは自分の作品をまとめていこうと。
あのとき、そのときどんな想いで作っていたか思い出していたらやっぱり自分でもっと考えて形が作りたいと思えた。
ちょっとずついい文章が書けてきて嬉しいので載せる。
学部4年の橋の補修計画課題の言語化。

三鷹の日常の風景に、ふと虹が現れる。

そんな景色を目指した橋の補修計画である。

老朽化が進み、まもなく取り壊される予定のこの橋は、周辺の人々に長い間親しまれてきた。

橋を渡るたびに見える風景、そこを行き交う人々の姿、そして、橋が蓄えてきた様々な記憶。

それらのすべてを尊重し、橋に「虹」のメタファーを取り入れた。

構造面では、トラスの帯を巻き付け、曲げと撓みを補強する。

その姿はまるで空にかかる虹のように、日常の風景に新たな輝きを補う。

階段広場は、かつての橋の階段と同じ寸法で設けられ、虹の麓のような拠り所となる。

橋を渡る人々は、登り、歩き、ときに留まり、ふと眺める。

彼らの足音が、また新たな記憶としてこの場に積み重なる。

雨上がりの日常にかかる虹のように、ほんの少しの豊かさが、いつもの景色をそっと彩る。

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