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1日のエンディングロール

都会の夜景はいつも私を悲哀の感情に動かす。

日中太陽に光を浴びて過ごす人間は、
日が暮れた後も通常通りに生活が続けられるように人工的な灯りを焚き、眠るまで活動を続ける。

ある家族の家の灯り、車のヘッドライト、ブティックの照明、街路灯、広告のサイネージ、ビル群の航空障害灯──

無数の小さな灯りが寄り集まって街を彩り、夜景を紡ぐ。

その彩りは私に一日の終わりを告げ、
一日の出来事や心の移ろいをまるで映画のエンディングロールのように想起させる。

エンディングロールの奥には明るい何かがあることを考えながらこの夜景を見つめ続ける。

これも課題の設計趣旨。なかなかよく書けたかも。

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