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おもてなしの世界で生きる


#私の仕事

営業職から宿泊業に転職して早10数年

私の現在の仕事はいくつかある宿泊施設のマーケティング担当

OTA担当者との打ち合わせ、宿泊プランの作成、レベニューマネジメント、在庫調整、予約キャンセルの日々の動向調査、販促管理、SNS配信、情報発信、オペレーション改善などなど。

この業界に入った当初は宿泊業のことは何も分からないただの旅行好きの人

旅館に転職してから2ヶ月はずっと掃除や洗い物、その後やっとレストランでの食事提供の仕方を教えてもらい、そこからはお客様のお世話をするサービス担当で経験を積む

フロントに回ったのはキャリアアップを目指してから

サービス担当の時はフロントはパソコンばかりやって何だよっと思っていたが、実際やってみるとこれはこれで大変・・・

サービス担当の方が大変だがお客様と触れ合えるから楽しい

フロントはお客様と触れ合う時間が短い上に雑務が多い

客室清掃主任、サービス担当責任者、フロント主任、副支配人、支配人と経験してきたがどれが好きかと言われると、全部好きだ。

と言うか旅館、ホテル、旅行業全般が好きなのだと思う

マネジメントをする上で旅館に関わる事全てを経験しているのは強みだと思う(料理だけは経験していないが調理補助で盛り付け等は経験済みなのでそこは大目にみて貰いたい・・)

小さな旅館になればなるほど全ての業務を担当する事が多くなるが、その時はこの経験が役に立ち、説得力を帯びてくる。

私がマネジメントする場合自分が出来ない事は絶対に言わない

自分が動いて人を動かすと言った順番が多い

口だけ上司で苦労した経験からそうなったのだと思う


他業種から入って来た当初、気になった事がある。

旅館ならではの労働条件の悪さと生産性の低さ

当時は昔から続く中抜け制度が当たり前で、現場にはデジタル化が浸透しにくい状況で無駄な作業を永遠と繰り返し、長時間働く事で仕事が出来ると勘違いしている人達が溢れかえっていた。

それなのに給料が低い、基本給をかなり低く設定し、見込み残業代という項目で基本給にプラスされる場合も多々ある。いくら残業しても残業代が出ない。私は最高80時間の見込み残業代という項目を設定された事がある。

月に80時間以上残業をしないと残業代は出ない。

逆に言えば残業を無くしてしまえば良いのだが

これがかなり難しい

業務を効率化して作業時間を短縮する、デジタル化を進め無駄な作業を減らす。書けば簡単だが、人間という物は慣れないことをさせようとすると反発してしまう。例えそれが自分にとって先々プラスになるとしてでもだ。

これは宿泊業だけではなく全ての業種でそうかも

でも働いている人達は一生懸命働いていている。

良い働き方を知らないだけ、それを考える余裕も無いくらい働いている。そんな余裕が無いのに新しい働き方をと言われても反発してしまうのは当然かも知れない。

しかし、だからと言って生産性の低いまま放っておいては会社にも従業員にも損なだけである。

と言う事で私は勝手に宿泊業界に働き方改革を起して少しでも生産性を上げる事を目指している。

そうやって宿泊業、特に旅館で働き易い環境を作り「旅館で働きたい」と言う人を増やし、日本のおもてなしを最大限に発揮できる旅館を増やしていきたい。外資に買い取られていく旅館を見ていて日本のおもてなしが減っていくのではないかと危惧してしまう昨今・・・

マーケティング担当ではあるので当然売上げを少しでも上げていく作業は当然しているのだが、その売上げを支えている現場の生産性を上げる事は無駄な経費や人件費を下げる事が出来、必然的に利益幅を増やしていくのでマーケティングの前段階のとても大切な事だと思い日々仕事をこなしているのだった・・・








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