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あけおめなんて言葉は無かった

記録ゼロ枚。
いつかその日が来るとは思っていたが、とうとう今年やってきてしまった…。

何の話かと言うと年賀状の話である。

今年も明けて一週間も経つのでもう届くことはないだろう。

去年が二枚だったのでこれでもいい大人としてはずいぶん少ないなぁと思っていた。

それが一気にマイナス二枚である。

世間では年賀状じまいが話題になっておりはがきの値段もあり得ないくらい値上げされたので関係の薄い人には送ることが無くなる要因の一つではあると思う。

後は私が年賀状を書かないので相手から届くはずもないというリアルな現実もある。

まあ毎年届いていたのは義弟一家と保険会社が義理でだしてくれていたものなので今年から書かなくていいよねリストに載ったのだろう。

ちなみに妻には友人等から五枚ほど届いており少しだけ羨ましかった。

親しい友人とはLINEやメールで新年のあいさつを済ませているのでお互いの近況は年賀状よりも詳しくリアルタイムで知ることが出来る。

元旦に実家に届いた年賀状も三十枚程度であり、ずいぶん減ったわねぇと母が少し寂しそうだった。

私が年賀状を一番書いていたのは高校時代でまだ世の中には携帯電話もなく連絡手段は固定電話か手紙くらいしかなかった。

あの頃は年賀状を書くからという理由で親しい友達はもちろん普段あまり話すことのない女の子の住所を聞くことが出来るチャンスだった。

今なら個人情報だからと言って断られる事がほとんどだと思うが年賀状と言う印籠を掲げると女の子も割と簡単に住所を教えてくれた。

そうして私も出すからロジャー君の住所も教えてと言われると思わずニヨニヨしてしまったものである。

そうやってコツコツ集めた連絡先をメモって必要な枚数の年賀状を買い求めた。

もちろんまだパソコンも普及していなかったので基本は全て手書きである。

不器用なりに芋版に挑戦してその年の干支を彫ったこともある。

男友達への年賀状はくだらない下ネタを交えたふざけた内容に終始していた。

女の子への年賀状は気合い四割増しで自分の実力を超えた美文字を追及して一枚一枚魂を込めて書いた。

もちろん下心満載で特に気になっている子への一枚はラブレターを書いている気持ちで大して親しくもないのに「今年もヨロシク!」と彼氏気分で筆を進めたものである。

そうやって大体二十枚くらい書き上げて年末にポストに投函して後は新年を迎えるのを待つばかりだった。

そして迎えた元旦、お昼過ぎ辺りに郵便配達のバイクがブイーンとやってくる。

私は率先して玄関先のポストに駆け寄る。

三十年前のあの頃はまだ両親も働き盛りで親せきもみんな元気だったので年賀状は二百枚以上届いていた。

それを宛名順に選り分けるのは私の仕事だった。

ほとんどが両親宛てだったが、時折私の名前が書いてある年賀状を見つけると胸が躍った。

選別を終えたら誰にも見られないように自分の部屋に年賀状を持ち込んで一枚一枚読んだものである。

男友達の年賀状はちらっと読んで女の子の年賀状を重点的に眺めた。

義理で書いてきてくれたものがほとんどだったが丁寧に挨拶を書いてきてくれる子もいて、もしかしてこの子俺に気があるのかも…なんて新年早々のめでたい頭でウヘヘとなっていたのが今となっては懐かしい。

あの頃が自分の年賀状史のピークだったなぁ。

今年もnoteのお友達の皆さんと沢山新年のご挨拶をさせていただいたので年賀状が届かないでもそんなに切なくなかったというのは本音でもありちょっとした強がりでもあったりして。

そんなことを思いながらちょっと久々に昨日の晩御飯の話をば。

昨日は妻が旅行土産で買ってきたさつま揚げをメインにした。

トースターでしっかり焼いてショウガ醤油をつけていただく。

その間にスープを作る。

年末に買ったキャベツが少々とウインナーがあったので後は人参と冷凍庫にブロッコリーがちょっとあったのでこれを煮込んでいく。

出汁はチキンコンソメ。

全ての具材を小さく切ったので火の通りが早い。

軽く煮込んで味見をすると少し薄かったので塩コショウを一振り。

これでグッと味が締まったのでスープは完成。

後はお正月にコンビニで酔った勢いで買ったもつ煮込みのレトルトがあったので器にあけてレンジでチン。

漬物は今はお休み中なので無し。

さつま揚げが量が多かったのでこれでシンプル晩御飯の完成。

昨日は約十日ぶりの休肝日。

妻を呼んで頂きます。

まずはアツアツのうちにさつま揚げをショウガ醤油に浸してガジッ。

質のいい練り物の味でさっぱりしつつ魚の旨味がガツンと伝わってきてかなり美味しい。

量もあったのでパクパクリと食べた。

妻に美味しいよと言うと良かったと嬉しそうだった。

次にもつ煮込みを食べる。

もつはメンブレンだったが味が良くしみており一緒に入っていた具の大根とこんにゃくがいい仕事をしていた。

惜しむらくは全体の量が少ないことでお値段の割にはちょっと物足りないなぁと思った。

いかにもお酒のつまみの連続でビールに手が伸びそうになったが肝臓が止めてぇと懇願している気がしたのでその手を引っ込めた自分は偉いと思う。

口直しにスープを飲むとチキンコンソメのあっさりとした味で何というかホゥと声が漏れるような優しい仕上がりだった。

早食いはしないでゆっくりと食べて完食してご馳走様。

後片付けをして就寝。

年賀状、皆さんは何枚届きましたか?

当たり前ですが書かないと来ないものなんですねぇ。

べ、別に寂しくなんてないんだからねっ!

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