さんま焼けたか。
この間何気なくラジオを聴いていたら、ご自愛くださいという言葉について話していた。
主に相手の体調や気持ちを慮ってメールや手紙の末文に記す表現である。
私はこの言葉の響きが好きで日常生活でも良く使う。
文章の締めくくりに収まりが良く、受け取った相手も不快になることは少ないと思う。
よくやってしまいがちだが、お体ご自愛くださいというのは言葉の意味が重複してしまうので厳密には間違いである。
また今現在病気や体調を崩している人に使うのもあまりふさわしくないという事である。
あくまで私はあなたの健康を願っていますという気持ちを伝える一言でそれほど万能な表現ではない。
もっとシンプルにお体気を付けてくださいませという言葉でも十分にこちらの誠意は伝わる。
実際に日常生活で相手にご自愛くださいと話しかける事はあまり無いような気がする。
また目上の相手に対してこの言葉を使うのも時と場合によるそうだ。
使い勝手がいいからと言って何気なく文書に盛り込んでいると思わぬところで相手の不興を買う事になりかねない。
またご自愛くださいと言われた方の返し方たが、これはもう素直にお礼を述べて、そちらはいかがですか?と相手の体調を気遣う文章を書くことが望ましい。
とまあ、ここまでが私の知るいわゆる通常のご自愛くださいなのだが最近の若い世代にはセルフご自愛というモノがあるらしい。
何でも自分で自分の体調や機嫌を取ってあげる事で精神の安定を図るそうだ。
例えば今日はコンビニのいいプリンを食べようとかお風呂にとっておきの入浴剤を入れようといったちょっとした贅沢をすることが大切らしい。
それって昔は自分へのご褒美って言っていたよなぁと思いつつ、いつの時代もストレスがたまる前に上手にガス抜きをすることが大切なんだなと思った。
皆様、そろそろ夏の疲れが出ていませんか?
くれぐれもご自愛くださいませ。
そんな事を考えながら昨日の晩御飯の話をちょっとだけ。
昨日はついに今シーズン初のサンマを食べた。
夕方のスーパーに行くと二尾で五百円のサンマが三割引きだったのでこれはチャンスとばかりに買い求めた。
しかも生サンマである。
今年の初物だ。
遠く北海道から山口県までの長旅を終えて抜群の鮮度とはいかないようだったが何と言ってもお安かった。
他にお酒と野菜を買い足して帰宅。
まずはお米を研いで浸水させてから炊飯。
その間におかずを作る。
砂肝を細くスライスしてニンニクを入れたフライパンで炒める。
火が通ったらそこにキャベツをドサリ。
全体がしんなりしたら酢、みりん、砂糖、塩を入れる。
仕上げに水溶き片栗粉を回しかけたら砂肝の甘酢餡かけの出来上がり。
もう一品はキュウリをスティック状に切る。
マヨネーズと味噌を7対3の割合で混ぜて味噌マヨネーズを作る。
次に大根を摺り下ろして余分な水分を絞っておく。
それから久しぶりにみそ汁を作った。
ではサンマを焼いていく。
両面に塩をふって汗をかくまで放置。
しっとりと表面が湿ったら洗い流してよく拭いてから改めて塩を振る。
それからレンジで魚が焼ける溶岩プレートに乗せてじっくりチン。
レンジから魚の焼ける香ばしい匂いがしてくる。
三分半したらひっくり返して二分加熱。
これだけでアツアツのサンマの塩焼きが出来上がる。
お皿にサンマを乗せて大根おろしを添えたら完成。
よし、いいぞぉと思いながら妻を呼ぶ。
うわぁ、サンマだぁと初物にテンションが上がっていた。
昨日のお酒は芋焼酎のロック。
グラスに氷を入れてトクトクと焼酎を注ぐ。
では乾杯。
キュゥイッと飲むと胃がじんわりと温かくなる。
涼しくなってきたからロックも良いねと思いながらもう一丁チュビリ。
ではキュウリから頂こう。
味噌マヨネーズをつけてポリンと齧ると間違いのない味。
今年もよくキュウリを食べたなぁと思いつつモグモグ。
焼酎を飲みながら次は砂肝炒めを食べる。
甘酢仕立てなので優しい味でコリコリの砂肝とシャキシャキのキャベツの組み合わせが面白い。
お酒との相性もばっちりだ。
では熱いうちにサンマを食べよう。
まずはお腹のワタの部分から箸でそっと開いて黒とも灰色ともつかない内臓をつつく。
口にするとコクのある苦みがやってきてこれがまたお酒に泣けるほど合う。
口の中で鱗とワタを選別しながらチョビチョビとつまんだ。
ワタを堪能した後は背中の方から大胆に身をほじっていく。
大根おろしをたっぷり乗せてカプッと食べると口の中が秋になった。
ああ、一年ぶりのご対面だぁと思いながらパクリ。
半身ほど食べた辺りでお酒は終了。
第二ラウンドは炊き立てのご飯で。
ホカホカのご飯の上に大根おろしとサンマを乗せて食べるとあまりの相性の良さに悶絶した。
これはたまらないなぁと思いつつ食べる速度が加速した。
サンマはあっという間に頭と骨だけになった。
これだったらご飯はお茶碗二杯いけたよなと思いつつご馳走様。
お酒は控えめに二杯。
バランスのいいサンマ定食で妻も大満足のようだった。
普段はお肉を使う事が圧倒的に多いがやっぱり魚も食べなきゃだめだなと思った。
サンマの時期はまだまだこれから、いつの間にか高級魚になってしまったのが切ないが昨日みたいにお買い得な時に遭遇したら迷わずカゴに入れたい。
よし、決めた次は七輪で焼きます。
皮がプシプシ鳴っている炭火焼きサンマたまんないですね、ジュルリ。