その人は異国から
この間妻と外食をした帰りにコンビニに立ち寄った。
時間は夜の九時くらい。
照明が過剰なお店に入るとイラサイマセーと片言の日本語で出迎えられた。
最近はコンビニの店員さんに外国の方がいる事は普通の光景になった。
カゴを持って妻に何でも買っていいよというとここぞとばかりにお菓子を放り込んできた。
私もコンビニ限定のお酒やおつまみをいくつか買ってレジに向かった。
どうやらこのお店は夜はワンオペらしく小柄なインド系の若い女性がレジを打ってくれた。
途中でフクロはいりますか?とかハシはどうしますか?とハキハキした声で聞いてくる。
言葉自体は拙いがちゃんとオペレートは出来ており何の問題もなく会計が済んだ。
お釣りをもらう時にアリガトゴザマスと丁寧に頭まで下げてくれた。
そのホスピタリティの高さに感動してしまった。
慣れない異国の地でコンビニの店員をしている人は大変優秀な人だと思う。
私が海外に行って小売店のレジに立ってみろと言われたら無理ですとはっきり断る。
コンビニには普通の買い物客以外にも公共料金の支払い、宅配便の荷物預かりやプリペイドカードの取り扱いなど業務は多岐にわたる。
レジの支払いにしても現金や電子マネーなど様々で覚えることの多さに頭がクラクラしてくる。
商品の陳列作業もあるだろうし、店内やトイレの清掃もやらなければならない。
考えれば考えるほどコンビニの店員さんというのはつくづく大変な仕事だなと尊敬の念を覚える。
しかもそれを海外から来たお嬢さんがたった一人で切り盛りしていると思うともはや感動すらしてしまう。
仕事に必要な日本語を覚えるだけでもかなりの努力が必要だろうし接客の仕方も自分の国とは違うだろう。
何よりお姉さんの柔らかい物腰にも感動した。
普段あまりコンビニを利用しないが、その時の体験はとても心地よかった。
お店を出て帰り道に妻も同じ事を思ったらしく、あの人感じが良かったねと言っていた。
かなり頭の回転が速くないとコンビニの店員さんは勤まらないはずである。
私が行きつけの二十四時間スーパーでも海外の方が多く働いているがそこでかわされる言葉は母国語で何を言っているのか分からない。
でもチームワークで効率よく陳列をしていてそれも凄いなと思う。
何にせよ異国の地で働くと言うのは大変な苦労があるだろうなと感じる。
私には無理な事なので深い尊敬の念と憧れも少し感じるのであった。
そんな事を思いながら昨日の晩御飯の話を。
昨日は近所のスーパーがセールだったので野菜を買った。
最近値段が落ち着いてきたキャベツが一玉200円だったので迷わずカゴに。
後はキュウリと人参を。
他には鮭が安かったのでこれをメインに。
後はこまごまと買い足して帰宅。
アライグマの様に手洗いうがいをして早速台所に。
まずは鮭に塩を振って十分放置。
その間に副菜づくり。
キャベツをざく切りにして冷凍しておいたちりめん山椒と一緒に炒めて醤油を一回ししてちりめん山椒キャベツの出来上がり。
次に鮭の塩を洗い流しておく。
フライパンに酒とみりんを入れて火を点けて煮切っておく。
そこに鮭を入れて醤油、砂糖で味付け。
火加減は中火で落し蓋をして煮ていく。
鮭に火が通ったら照り焼きの完成。
あともう一品欲しかったので卵に乾燥バジルと粉チーズを振り入れて塩こしょうで味を調えて卵焼きにした。
汁物は玉ねぎのコンソメスープ。
うん、こんなものかなと思って妻を呼んでいただきます。
昨日はどうしても飲みたかったので一本だけビールをパスッ。
キンキンのビールが体に染みる。
まずは玉子焼きから。
チーズとバジルの風味がしっかり効いていて面白い味。
塩コショウだけの潔い味付けも良かった。
次にちりめん山椒キャベツをパクリ。
キャベツのシャキシャキした食感とちりめん山椒のピリッとした辛みがなかなかいいバランスである。
キャベツを思い切り食べられるのは幸せだなぁと思いつつモシャモシャ。
コンソメスープで一息入れてからメインの鮭の照り焼きに。
ホロリと身離れが良くて味が沁み沁みでご飯のお供にはもってこい。
骨とりの鮭を使ったので食べやすくてペロリだった。
ぬか漬けは人参。
ぬか床の手入れをしたので味が若干向上していた。
これから傷ませないように大切に育てたいなと思った。
軽めによそったご飯を一膳食べきっておかずも無くなったのでご馳走様。
魚はちょっとお高いのであまり食卓への登板回数は多くないが健康のためには缶詰でもいいからもう少し食べようと思った。
片づけをしてからお風呂に入っておやすみなさい。
私は不器用な人間なので接客業には向いていない。
なので従事されている方々のおかげで買い物やあらゆるサービスが滞りなく受けられていると思うとありがたくて頭が下がる。
人は誰かのおかげで生活が成り立っているんだなぁ。
いやはや、ありがたや。
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