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ただ今戻りました

 三日ぶりの投稿になります。

 毎日更新を目標にnoteに投稿してきましたが、水曜日に祖母が亡くなりまして通夜、葬儀がありバタバタでnoteを書く時間がありませんでした。

 祖母は年末から体調を崩して入院していたのですが先週に誤嚥性肺炎を起こしてそのまま黄泉の国の住人となりました。
 
 享年は九十六歳と大往生です。

 お通夜の夜に斎場に駆け付けたのですが、綺麗に化粧をしてもらっていて安らかな顔をしていました。

 急な事だったので慌てて喪服や黒靴を履いて駆けつけたのですが、何年ぶりかに切る喪服のお腹周りがパッツンパッツンでアジャスターを最大に伸ばしてギリッギリはけました。

 これはアンタええかげん痩せなさいと祖母が言っているんだろうなと反省しつつ斎場まで兄の運転で向かった。

 車中ではどうしても祖母との思い出話になってしまう。

 主に子どもの頃の懐かしい話をしていると到着した。

 さっそく死に顔をじっくりと眺めて一言二言言葉をかけたら不意に視界がぼやけたので誰にもバレないように涙をぬぐった。

 それから通夜が始まる直前にトイレに行こうとしたら何だか足の感触がおかしい。

 あれっ?と思って靴を見て見ると靴底が剥げて外れそうになっていた。

 かなり以前の誰かの葬儀の時以来に履いた靴だったので靴と靴底の接着剤が乾燥して分離していたのである。
  
 歩くと子どものサンダルの様にパカパカと間抜けな音がする。

 こりゃぁ困ったと思っていると母がやってたので事情を説明すると何しよるんよと言われたがどこかから紐を見つけてきた。

 それで靴と靴底を縛ったらどうにか音が鳴り止んだのでそれでごまかすことが出来て一安心した。

 祖母の宗派は神道なので祭詞をあげてもらう。

 仏教とは違い何となく儀式めいており神社にいるような気分になった。

 通夜が終わってからパカパカ靴の話を喪主である叔父にすると馬鹿じゃのうと笑われた。

 簡単な食事と軽くお酒を飲んでからは途中から合流した妻と一緒に帰宅。
 
 帰り道に二十四時間営業のホームセンターで足のサイズに合う靴を購入。

 一足1580円也と激安だったのでこいつもあまり期待はできない。 

 それから一夜明けた昨日がお葬式。

 会場には妻と向かった。

 入口に叔父がいたので挨拶をしたら靴は大丈夫かいの?とニヤニヤしながら聞いてたのでほら見て、これ新品と激安靴を見せびらかした。

 お葬式も神主さんが祭詞をあげてくれる。

 前の日も聴いていたので耳馴染みが良くて仏教のように悲しい気持ちにはあまりならない。

 途中で何度も頭を下げて祭詞を聴くのだが独特の言葉のリズムが気持ち良くて思わずウトウトしてしまった。

 横にいた妻が小突いてくれたのでハッ!と目が覚めたので私のいびきは誰にも聞こえていないと思う。

 祭詞が終わってお別れの花を手向ける時に生前祖母と付き合いのあったお爺さんやお婆さんが泣きながら言葉をかけているのを見て祖母は色々な人に慕われていたのだなぁとしみじみした。

 それからは斎場を出て火葬場に移動。

 思っていた以上に参列者の数が多かったらしく喪主の叔父や世話係の母や叔母はてんてこ舞いだった。

 どうにか控室に人数が収まったがギュウギュウだったので食事をしてからはロビーで時間を潰すことにした。

 昨日は火葬場が混んでいたようでどこに行っても人が多くて参った。

 空き時間に十五年ぶりに会う従妹とお互いの身の上話や昔話をして盛り上がった。

 大体二時間半くらいして火葬がすんだとアナウンスがあったので遺骨を拾って骨壺に入れた。

 生前はふっくらしてかなり大柄だった祖母だが骨だけになってみるとこんなに小くなってと素直に思った。

 神道は魂を家に還す儀式があるらしく、その足で祖母の家まで移動。

 もう残っているのは身内しかいないので十人くらいだった。

 神主さんが祭詞をあげてくれて無事に葬儀が終わった。
 
 この時は意識を集中させていたのでコックリコックリとはならなかった。

 神主さんがお帰りになられてからは残りのメンバーで簡単な打ち上げ。

 叔父がみんなに何度もありがとうありがとうとお礼を言っていたのが印象的だった。

 九時ごろまで食べて飲んで解散。

 帰宅するともう十時を回っていた。

 さすがに一日が長かったなぁと思っていると妻が私も限界と言って居間にゴロンと転がった。

 お葬式と言うのは急にやってくるし感情の整理も難しいが私は最晩年の祖母のお見舞いには頻繁に行っていたので後悔は全くない。

 ただこれでまた一人この世の中から自分の事を知っている人が減ったんだなぁと思うとほんのちょっぴりさみしい。 
 
 残された我々一族で祖母の事を語り継いでいかねばならないなと思った。

 とまぁ、そんな事がありましてこの三日間はnoteを書く余裕がありませんでした。

 明日からはまた毎日更新を目標にたいしてためにもならない四畳半エッセイを書いていこうと思いますので皆様よろしくお願い致します。

 あ、悲しくて涙が止まらないとか気持ちが落ち込むとかは一切ないので遠慮なく、葬式で寝るなよ!とか靴くらい買えよ!と言ったツッコミをお待ちしております。

 落ち込んだりもしたけれど、私は元気です。

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