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やっぱり食べたいよねぇ
今日7月24日は土用の丑の日。
一年で最も鰻が売れる日であろう。
そもそも土用というのは立春・立夏・立秋・立冬の前の各18日間の事を指す。
この辺の事は陰陽五行説などが出てきて少々ややこしいので単純に土用とは年に四回あると覚えていれば十分である。
その土用の中で一番ピンとくるのが丑の日で、昔の人は柿の葉を入れた薬湯に入ったり、お灸をすえる事で酷暑を乗り切ろうとした。
そして食べ物も「う」のつくものを口にすれば病気にならないという言い伝えがあり、うどんや梅干し、瓜などが盛んに食べられていたそうだ。
そして江戸時代の大発明家が夏場に鰻が売れなくて困っているという話を聞いてそれならばという事で鰻屋の店先に「土用丑の日 うなぎの日」と大書した張り紙を貼ったところ見事大繁盛に至ったという話はもはや誰もが知っている超有名エピソードとして残っている。
過去から伝わる風習に鰻を絡めて宣伝した大発明家のアイデアと秀逸かつ簡潔なキャッチコピーが令和の今に至るまで約300年近く伝わっているというのは凄いとしか言いようがない。
さて、我が家でも今夜は鰻にしようかなと思ってお昼休みにちょっとスーパーを覗いてみた。
すると、どれもこれも結構なお値段がする。
なぜだか大ぶりな蒲焼きしか売っておらず一番安い中国産でも二千円以上する。
国産だったら軽くその倍の値段がする。
ひえぇぇ、た、高けぇと思わず腰が引けてしまった。
中国産の一尾を夫婦二人で分けるにしても最低でも二千円オーバー。
普段の家計からしたらとてもじゃないが財布のひもが緩む値段ではない。
意気消沈して帰ろうとしたらお寿司のコーナーに鰻尽くしという鰻のお寿司と海苔巻き、うな玉がセットになっていて五百円という物を見つけた。
おっ、これなら手が届きそうだと思ってチェックしておいた。
それから用事を済ませてついさっき再びさっきのスーパーに向かった。
駐車場に車を停めて小走りで店内に滑り込むと鰻売り場は大盛況だった。
そしてねらい目のお寿司コーナーも沢山の人で賑わっていた。
果たしてまだ残っているかと思ってドキドキして見てみると残り四個だった。
ちょうど値引きシールが貼られ始める時間帯だったので多くのお客さんは様子見をしているみたいだった。
一瞬待ってみようかと思ったがここで躊躇すると争奪戦に負けると思ったのでエイヤッと二つ鰻寿司を掴んでカゴに入れた。
その瞬間何だか知らないが勝った…と妙な達成感があった。
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多少他のお客さんの視線が気になったが後ろめたい事をしているわけでもないので堂々とお寿司売り場を離れて定番の永谷園のお吸い物とちょこっと他の物を買って帰宅した。
今晩はどうにか鰻にありつけそうで季節の行事を大切にする私としてはホッとしている。
今は妻の帰宅を待ちながらこれを書いている。
蒲焼きとはいかなかったが鰻には違いが無いので喜んでくれると良いな。
さぁてぬか漬けでも切ろうかな。
きゅうりだから瓜の一種ですよね。
こいつもまた縁起がいいや。
皆さんも今晩は鰻ですか?
まだまだ続く暑さに負けないようにスタミナをつけましょう。
暑中お見舞い申し上げます。