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可愛いちゃんの思い出

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ゆうちゃんの思い出徒然草 だいたい泣き言
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2022年2月の記事一覧

失われた時間に気付く

失われた時間に気付く

ゆうちゃんは、寝たきりになる少し前からお腹の調子が良くありませんでした。
今思えば、もう内臓の動きが良くなかったのだと思うのですが、当時は食欲も普通にあったので、水の飲み過ぎや冷えによるものだと勘違いしていました。

整腸剤を与えて、一瞬良くなったこともありましたが、それ以降、良くなることはないまま、虹の橋を渡っていってしまいました。

ゆうちゃんがずっとそんな調子だったので、仕事帰りはまっすぐ一

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叔母の三回忌にて

叔母の三回忌にて

母の姉の三回忌がありました。早いものです。

お寺で法事を済ませたあとは、母の実家に寄って久しぶりに会う従兄弟たちと、その子供たちとしばらく一緒に過ごしました。(感染症対策はしています)

ひとしきり、おしゃべりに興じていた時、ふと従姉妹が

「そういえば、ゆうちゃんの具合はどう?」

と聞いてきました。

「実はねぇ、先月お空に帰っちゃったんだよ…」

従姉妹は驚いていましたが、夏祭りに時にここ

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信じるものは救われる(はず)

信じるものは救われる(はず)

『A.I.』という映画、ご存知でしょうか。

スタンリー・キューブリック監督が作ろうとしていた矢先に亡くなって、スティーブン・スピルバーグ監督が後を引き継いだSF映画。

個人的にはこの映画、色んな意味でホラー映画だなと思っています。

母親が我が子やA.I.の男の子に向ける愛情も、A.Iの男の子が母親に向ける愛情も、時にとても独善的だったり狂気的だったり、人間のエゴが剥き出しだったり、無垢な子供

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庭と犬とは相思相愛

庭と犬とは相思相愛

最近、こちらのnoteが大変面白く、一気に読んでしまった。

昨年末に、私の友人も家を購入し、noteに一連の流れを書いてくれていたけれど、さすが、人生最大のお買い物は、どんな人のものでもドラマがあるもの。
あと、単純に勉強になる。不動産のあれこれとか。

お家の購入から現在のリフォームまでの流れが紆余曲折と奇跡の連続すぎて大変読み応えがある。

そして、この方のご家族のお犬様がとても素敵。
(も

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耐えた犬

耐えた犬

時々、目の奥が痛くなる頭痛に見舞われる。
『群発頭痛』というらしい。病院で診察してもらったわけではなく、『目の奥が痛い 頭痛』で出てきた検索結果から、自分の症状に1番近いと思っているのだが、もしかしたら違うかもしれない。

例えるなら、眼球から矢が刺さって反対側から抜けるってこんな感じかな?という動きをする痛みを伴う頭痛なのです。(個人の感想です)
ちょうど眼球の真裏より少し上のあたりの頭皮が痛い

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猫の日に寄せて

猫の日に寄せて

『猫は野良と決まっています』

とは、西村しのぶ先生の漫画『アルコール』の主人公のセリフですが、私にとっても猫とは野良猫、のイメージが強いです。

ゆうちゃんは、自分の庭にやってくる野良猫には、無関心でした。無益な争いを避けるというよりは、完全に無関心でした。

散歩中に、野良猫に遭遇しても知らんぷりというか、時々気がついていないことすらあります。一度、散歩の時に私の目の前にいた猫(少し低い石塀の

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思い出の中の犬達

思い出の中の犬達

1番古い犬の記憶は、幼稚園児だった頃に自宅の向かいで飼われていた白い大型犬だった。
もう記憶が朧げなのだけど、おそらくグレート・ピレニーズだったのではと思う。

当時、私は父の両親と同居していたのだが、周りにほとんど友達がおらず、1人で遊んでいたように記憶している。そんな記憶の中にいたのが、その白い大型犬だった。

当時から幼稚園児にしては大きめだった私からみても、ピレニーズは大きかったと思うのだ

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もしも願いが叶うなら

もしも願いが叶うなら

おそらく、年齢や経済的な理由でもう犬を飼うことはないだろう私です。

それでも犬が好き。ゆうちゃんがいなくなって、より強く思うようになりました。

本当に犬は尊い生き物です。

最近の私は、よそのおうちの子の写真に『良いね‼︎』をしたり、ネットニュースに上がっているよその子の動画を見ることが日記です。

最近特によく見ているのは、こちらの動画です。

大型犬の保護活動をしておられる方の、預かった子

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区切りをつける大切さ

区切りをつける大切さ

昔から、心霊番組が好きだった。

昭和の生まれなので、今よりも心霊写真の番組やオカルト系の特番が多かったのだ。
あと、土地に伝わる怖い昔話とかも割と好き。この辺はインターネットの方が色々怖いのが多くて面白い。

私自身は超鈍感なので、幽霊を見たことはない。
でも、人が死んでも残るものはあると思っているので、そういうものが、写真や映像に写ってしまうとこはあるのかもなぁと根拠もなく信じている。だから、

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ゆっくりと変化していく

ゆっくりと変化していく

気圧の乱高下で瀕死の私です、こんばんは。

我が家の玄関は、上り框が30cmくらいあって、バリアフリー?なにそれ美味しいの?って感じなんですが、その上り框の縁には、小さな傷がいっぱいついています。

ゆうちゃんの爪の後です。

ゆうちゃんは、この上り框を起用に降りたり登ったりしていました。たまには足が滑って、コントのように顔をぶつけていたこともありました。

だんだんと歳をとってくると、その上り框

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無駄なものなどない

無駄なものなどない

割と体格に恵まれているので、平均的な女子よりちょっぴり力がある私です。

大学4年間は、蕎麦屋で配膳のアルバイトを、就職先はフレンチの名店、体力と共に力が必要な職場でした。
蕎麦屋のお盆に乗せられたせいろと麺つゆの入った瓶と蕎麦猪口、結構重いのよ、陶器だから。
これがかき揚げ丼とかのセットになると丼がもう重いの。それを片手で持って運ばなきゃいけなかった。お盆がまた大きいから余計重く感じる。

フレ

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尊い生き物、汝の名は犬

尊い生き物、汝の名は犬

ゆうちゃんが、認知症で今までのように動けなくなってから、色々失われてしまったが、その一つが、『床に当たる爪の音』だ。

『チッチッチッチッチッ』

フローリングに爪が当たってなるあの音は、かねてから、この世で最も尊い音の1つ(中学生の英語みたいな文章だわ)だと思っていたし、ゆうちゃんが寝たきりになってからも、もう一度聞きたいと願ってやまない音だった。

ゆうちゃんは、あの音をさせて廊下を歩いてダイ

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空虚な問い

空虚な問い

自分が思うより悲しみが深くてちょっと驚いている。

気持ちの切り替えは上手な方だと思っていたのに。
未だにゆうちゃんを思い出しては目がしっとりしてしまうのですが。
全然寂しくなくならないのですが。
これはどうしたことなのでしょう。

ペットロスだということは分かるのですが、私はもう犬を飼うことは諦めているし、(年齢と経済的な事と他の家族の事があるので)しばらくはなんとか悲しみをやりくりしていくしか

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回る回るよ、お犬が回る

回る回るよ、お犬が回る

ゆうちゃんのこと、だんだん書くことがなくなって来てしまった。

写真を見ながら思い返しているんだけど、肝心の写真もほとんどゆうちゃんが寝てるところを撮っているものなので、寝顔かわいいなぁくらいしか思い出せない。あとシャッターチャンスとしか思ってなかった気がする。

写真を遡って見ていたら(毎日見てるが)、私が実家に帰って来たのが、2013だということが判明した。もう9年も経つんだなぁ、早いなぁ。9

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