『ファン』と『ストーリー』と。
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新型コロナの影響で、飲食店やその他サービス業は大変苦戦していることと思います。
生き残れるのか、そうでないのか、同じ飲食業やその他サービス業でも、その結果は当然違ってくると思います。
あそこのお店はコロナ禍でも割と繁盛しているのに、その向かいのお店は全然人が入らなくなってしまったなあ、とか。全然あると思います。
この違いって、いったい何なのでしょうか?
たぶん、
そのお店に『ファンが付いていた』かどうか、または、お店の店主やスタッフに『ファンが付いていた』かどうか、で明暗が分かれているんだと思います。
私も、もし馴染みの店があったら、『あそこのお店、たぶん苦労しているだろうなあ』とか『あそこの店主、困っていないかなあ』と考えてしまうし、もし可能ならその店から『宅配を取ってみよう』や『少しだけ顔出そうかなあ』となっちゃいます。
もし、私のこの感情を他店には抱いてなかったとしたら、この馴染みの店と他店では、既に私に対する集客力が違っていますよね。
つまり、私は無意識にこの店(あるいは店主)のファンだった、ということですね。
私みたいにファンになっている人が、この店にもう何十人もいれば、結果、店は生き残っていけると思います。
反対に、『ファン』ではなく、『ただのお客さん』にしか、なり得ていなかったら、そのお店に人は来てくれなくなっていくと思います。
なのでこれから、店や店主は『ファン』の獲得が必要ではないかと考えます。
やっぱり『ストーリー』が大事な集客装置になる
例えば、静岡の田舎の土地を借りて、地元の雇用まで生み出して、その土地で自分が“コレだ”と思った茶葉を何年もかけて栽培し、ようやく納得のいく茶葉が完成して、現在、お茶屋さんを経営しているお店と、そんなにこだわりがなさそうなお茶屋さんなら、どちらに行ってみたいでしょうか?
それが、カフェでも居酒屋でも、ハンバーガー屋さんでも、何でも同じことが言えると思います。伝わるものがあって初めて、また行きたい!となりますよね。
▲ベトナムハノイの風景
これは実話ですが、ベトナムに4P's(フォーピース)というピザ屋があるのですが、
某大手IT企業の社員がベトナムへ出向中に、趣味であるピザ作りを極めたくなって、とうとう会社を辞めちゃって、ベトナムでピザ屋を開業したというストーリーがあります。
味もかなり本格的でおいしいですし、ベトナムで日本人が経営しているということもあって、それがかなり評判になって、
観光客は日本人だろうが、欧米人だろうが連日ひっきりなしに予約が殺到、地元のベトナム人(富裕層)もこぞって来店しています。
急速に成長して、今ではベトナムで20店舗以上に増えていると思います。私も現地にいた時は、よく利用させていただいていました。
このオーナーの『ストーリー』とセットで、初めて来店する人を連れていき、お店の紹介をしていました。
やはり、無意識に『ファン』になっているし、なんなら色んな人を連れて行ってるから、勝手にお金と労力を使ってこの店を営業しているような状態です。
ということで、これからは応援してくれる『ファンの獲得』と『ストーリーを売る』ということを意識したほうがいいんじゃないかな、と感じました。
ベロベロになっていつも店に迷惑しかかけていない私から、共有いたします。