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夫をごしごし

先日の記事で、私の夫が、酔っ払った末に親指を骨折するという出来事を書きました。

医師にも言われたそうです。
「利き手の親指を骨折するとすごーく不便ですよ」

帰宅後の生活、確かに不便そうではあるものの、割と何でもこなしている。さすが、元々すごく器用な人だからかしら。

でも。私は疑問に感じた。
お風呂はどうするのかしら。
ギプスを濡らさないようにするのだから、ビニール袋で覆わなくてはならない。そもそもその行為が1人で出来ないだろう。手伝うことになる。

あれ、じゃあ背中は洗えるのかしら。髪の毛はしっかり洗えるのかしら。片手で。

出来なくはないだろう、満足には洗えないかもしれないけれど。でもさすがに可哀想。

「私が洗おうか?」「え!いいの?」

こうして私のごしごしタイムが始まった。
まずは髪の毛。普段子供と3人で入浴することがあるけれど、力いっぱいごしごし洗っている。それを真似て洗ってみる。高齢者福祉施設で働いていたこともあり、人様の洗身には慣れているけれど、その人その人の力加減というものがある。

背中はやはり大きい。背中を見て育つと言うけれど、本当だなぁと思う。洗っていると、感謝の気持ちが生まれてきた。
いつも、仕事してくれてありがとう。休日も子供と思い切り遊んでくれてありがとう。
不思議なものだ。

全身ごしごし。
入浴後も、湿布を貼り、ギプスをはめ直す。一連の行為が共同作業のようで、何だか達成感がありました。

これからもしばらくは、夫のごしごしは続きます。