どうしてあの人の大喜利回答だけ頭に残ったんだろう。
録画していたバラエティーの特番『お笑いチームバトル WARAゲーム』(3月19日放送)を観た。
この番組は、一言でいうとほぼ大喜利番組。パッと振られたお題に、芸人さんたちがその場で思い付いたネタを披露していく。モノマネ・即興コントと色々コーナーが分かれていて、各コーナーで「爆笑数」をチーム戦で競い合う。
出演メンバーの中に1人だけ、芸人さんに交じって、アイドルグループ日向坂46のメンバー・松田好花(このか)さんが参戦していた。
コーナーの一つに、芸能人がインスタグラムに投稿した写真を見て、一言答える大喜利がある。そこで、松田さんは玉座に王冠とマントをまとった状態で座る具志堅用高さんの写真をチョイス。「この写真、なんて言ってる?」というお題に対し、彼女は、「バチェラー4代目に就任しました!」と回答した。
スタジオで大笑いを搔っ攫っていたし、私も思わずテレビの前で声をあげて笑ってしまった。なんだかすごいインパクトがあって、いまだに写真とともにあの回答を思い出すことができる。どうしてだろう。
この前オードリーのオールナイトニッポンを聴いていたら、『WARAゲーム』の話になった。すると若林さんが、あの松田さんの回答について、「あれはすばらしかったね、あれ以上はないよ」と絶賛。
そのあと、春日さんと2人で「今の流行り、文化を乗っけているから」「フレッシュだよね、俺は出ない」と話していた。
そうか。あれは、たとえ元ネタとなる番組を観ていなかったとしても(私はちゃんと観たことがない)なんとなくそれが「とんでもなくハイスペックな独身男性(=バチェラー)が、何人もの女性の中から運命の相手を探す」番組と知ってから、笑いに繋がったのだ。もし初めてあの回答を聞いたとき、『バチェラー』をちっとも知らなければ「なんて?」とポカンとして終わっていたに違いない。
流行ってるものにアンテナを向けて知っておくこと、世間とチューニングを合わせる作業って、語彙やネタを増やすことに繋がるんだなあと思った。絶対にやらなきゃいけないことじゃない。けど、例えばもし「書くこと」「話すこと」を大事にしたい人は、やったほうがいいんだろう。のんびり番組を観ていただけのはずなのに、そんな真面目なことを考えてしまった。