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旅行がおわって

三日分の洗濯物を回す。干す。晴れでよかった、と思いながら、並んで風になびいている衣類を見る。ちょっとだけ息を長く吐く。

2泊3日の北海道旅行から戻って、その翌日だった。白老・登別、小樽を周った。歴史ある旅館と、数年前にできたホテルに宿泊したのだけれど、それぞれ全く違っていて、その違いがおもしろかったし、すばらしかった。

たった三日程離れていただけなのだけれど、だんだん「家に帰りたいなあ」となんだか自宅が恋しくなったりもした。「明日から仕事かあ」「戻りたくないな~」「洗濯物の量、多くなるなあ」と彼と言い合い、帰宅してからのことを憂いながらも、家の存在が自分の中で濃くなっていく。なんだかもう、「しっかり自分の居場所じゃん」とぼんやり考えた。

旅行のおともに、くどうれいんさんの『日記の練習』を持って行った。

『日記の練習』は、まずタイトル通り筆者による「日記の練習」から始まる。日々、日記を書いたり書かなかったりしたあと、最後その月の「日記の練習」を元に、「本番の日記」を書く。それが2023年4月から2024年3月分まで収録されている。

日々のかけらが、どう一つのエッセイに集約されていくのか、この過程を見られることってあまりないように思う。そこがおもしろく、家から空港へ、空港から家へ向かう電車、そして飛行機の中で読みふけった。あとすこしで読み終わる。

同著のように「本番」はなかなか書けていないけれど、こうしてほぼ毎日noteを書いている自分とほんの少しだけ親近感を覚えた。同時に、“本番”を書きたくて、自分は今うずうずしているのではないか、とも思った。


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のん
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