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生まれて初めて観葉植物を買った
植木鉢に入ったそれは、わたしの背をあっさりと超えていた。わたしは身長が165センチなので、なかなかのものだと思う。てっぺんを見ようと試みると、自然と見上げる形になる。
この前、というかM-1決勝戦の日、観葉植物を購入した。M-1の日は、観葉植物を生まれて初めて買った日にもなった。
選んだのはベンガレンシスという、ゴムの木の一種。植物好きの人ならピンと来るだろうけど、初心者向けのものだ。ゴムの木はどの種類もビギナーに優しいらしい。
幹は茶色ではなく、青白い。葉が丸くて、触れてみると裏がふわふわと布のような手触りだから不思議だった。細かく産毛のような毛が生えているので、そんな触り心地になる。
観葉植物の購入は、どちらかといえば彼の希望だった。私自身は、強い希望はなかったものの、反対するつもりは全くなかった。ただ互いに購入した経験がなかったので、買うとしてもなるべく実物を専門店で見にいこうという話になった。
「お二人の雰囲気に合っていると思うんです」。そうして初めてであることを伝えて、植物専門店のスタッフの方に勧められたのがベンガレンシスだった。
スタッフの方とは初対面だったけれど、やわらかい、とても話しやすい人だった。何より、心から植物が好きなんだろうなあという立ち振る舞いがとても好印象だった。
それは、かなり購入を決意させるのに作用していたと思う。「好き」には、人に何かを決断させるパワーがある。
店内だと全容が掴みにくいだろうと、わざわざ2階からベンガレンシスを外に出してくれた。周りの他の植物がなくなり、たった一本で佇むベンガレンシスを見ると、家の中にある様子がありありと想像できた。やっぱり最初に、「二人にきっと似合う」と言われたのも響いていた。
値段は植木鉢と合わせると、はっきり言って決して安くはなかった。けれど買う際にサインする誓約書に、これから迎える観葉植物は生き物であること、命であることが書かれていて、それを考えると「高くはないのだろうな」と思えた。
今度の休みに、初めての観葉植物を迎え入れる。
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