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アメリカン・ミュージック・ヒストリー第8章(1970年代全般・・・その7)
9. AOR&フュージョン
AORとは、アメリカではアルバム・オリエンテッド・ロックのことで、シングルチャートよりもアルバムの完成度を重視したスタイルのことでしたが、70年代後半から80年代にかけて日本の音楽用語として、大人向けのロックと解釈されアダルト・オリエンテッド・ロックを略してAORと呼ぶようになりました。
ですので、ここで紹介するAORは、後者の意味として進めていきますが、ちょっとその前に、この章でも個人的昔ばなしに少しお付き合いいただきたいと思います。
1969年からの中学時代の3年間は、ヒットチャートを中心に、初めて出会った洋楽をがむしゃらに聴いていましたが、高校時代になると徐々にアメリカ南部、西部等のルーツ系音楽に傾斜していくようになり、1975年4月、大学に入るとブルーグラスに特化したクラブに入ったことで、ほぼブルーグラス漬けの毎日となっていきました。
まわりの一般的な音楽好きな友人は、さすがに大学生でもありパンクに走るバンドはあまり見かけませんでしたが、AORやフュージョン、そして空前のディスコブームに乗って青春を謳歌していた時代だったと思います。そういった意味では、この時期、私はかなり偏った音楽生活をしていたので一部の南部系、ウェストコースト系音楽を除くと、ぽっかりと、穴が開いているのかも知れません。
話しを戻します。
イギリスと異なりアメリカのパンク・ロックはニューヨーク中心の限定的なもので、新たな潮流となったのは、西海岸のAORやフュージョンと言った音楽でした。
先鞭をつけたのは1976年、ボズ・スキャッグスのアルバム「シルク・ディグリーズ」で、このアルバムの大成功によって、ドゥービー・ブラザース、スティーリー・ダンといったウェスト・コースト・サウンドも、次から次へとAOR路線へと舵が切られていきました。この動きと共に、ラリー・カールトン、リー・リトナー、アル・ディ・メオラ、チャック・マンジョーネ、クルセイダース、カラパナ等のフュージョンが流行し、日本の学生バンドもこぞってフュージョン(日本人では大橋純子と美乃家セントラルステイション、高中正義といった)に走り出しはじめたことを良く覚えています。
因みに、私はAORには、ボズ、ドゥービー、スティーリー・ダンのようにロックをベースにブルース、ジャズ、ポップス、ソウル要素を散りばめたAORとニック・デカロを初めとしてボビー・コールドウェル、ジョージ・ベンソン、ビル・ラバウンティ、マイケル・フランクスのようにポップスをベースとしてジャズ、フュージョン、ソウル等の要素を取り入れたAORに分かれるような気がしていますが、80年代に向けて後者の方が優勢になっていきました。
こうして1956年から約20年間続いたロックン・ロール~ロックの時代は、クラッシック・ロック時代と言われ大きな区切りを迎えることになり、1970年代後半以降、時代は、パンク、AOR,フュージョン、ディスコ、産業ロックへと移っていくことになります。
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