アメリカン・ミュージック・ヒストリー第9章(1980年代全般・・・その3)
(3) 80年代アメリカン・ロック
80年代のロックというと、前項でも触れたポップス志向の強い、キッス、エアロ・スミス、イギリスのクイーンやTOTO,ジャーニー、フォーリナー、REOスピードワゴン、スティックス。
ヘヴィメタ&L.Aメタルでは、クワイエット・ライオット、モトリー・クルー、ラット、ちょっとソフトなナイト・レンジャー、イギリスだけどアメリカ進出でブレイクしたジューダス・プリーストやアイアン・メイデンの古参組。
ハード・ロックでは、ヴァン・ヘイレン、ガンズ&ローゼス、ボン・ジョヴィ、メタリカらが活躍しました。
メインストリームのロックでは、ブルース・スプリングスティーンを筆頭に、再ブレイク組のZZトップ、シカゴ、スティーヴ・ミラー・バンドやヒューイ・ルイス、ボブ・シーガー、J.ガイルスバンド、トム・ペティ、ジョン・メレンキャンプ、ロス・ロボス、ジョージア・サテライツ、そして療養中だったトム・ジョンストンが復帰し初期サウンドを取り戻したドゥービー・ブラザースの再結成やジョニー・ウインター、そしてスティーヴィー・レイ・ヴォーン等も、ブルース系ロックとして人気を博しました。
こうしてみると、80年代は、ウエストコースト・ロックや70年代サザン・ロック好きには辛い時代だと言いながらも、多様化した上記ロックも、ひととおり聴きましたね。
60年代、70年代のような次から次から新たな衝撃はなくとも(面ではなく点と言うか)80年代らしい音作りや曲作りが、うまく嵌った新旧のバンドやアーティスト(特に上記に挙げたメインストリーム系ロック)は、結構ありました。
これらの中で、個人的に大好きだったのが、テキサスの国民的ロックバンドの「ZZトップ」。
デビュー以来一切メンバーチェンジをせずに50年以上も第一線で活躍している3ピースロックバンド何て、他に類を見ないですね。残念なことに、数年前にベースの「ダスティ・ヒル」が突然亡くなってしまいましたが、いまだに現役バリバリで頑張っています。
70年代も良いですが、80年代に入ってからのシンセサイザーを導入した3部作「イリミネイター」「アフターバーナー」「リサイクラー」が、ドハマりしてしまって、過去から現在まで(ビリー・ギボンズのソロアルバムを含め)全てのオリジナルアルバムを収集してしまいました。
他によく聴いたのは、ロス・ロボスやヒューイ・ルイス、ジョージア・サテライツ。そして、3大マイフェイヴァリットギタリストでもあるスティーヴィー・レイ・ヴォーンとブルース色を強めアリゲイターからリリースした3部作が、特に良かったジョニー・ウインター(因みにもう一人は、ZZトップのビリー・ギボンズ)、この3人の共通項は、テキサス出身。
結局私は、テキサス・ブギーロックの音とリズムが、理屈抜きに好きということですかね。
個人的趣味満載になってしまいましたが、追記しておくと客観的には、時代を変えた80年代ロックギタリストは「ヴァン・ヘイレン」だと思います。