アメリカン・ミュージック・ヒストリー第3章(1920年代後半~30年代中頃まで・・・その3)
(2) カントリーブルースからシティブルースへ
30年代に入り、カントリーブルース歌手の中では最も知られていて、ミッシシピー・デルタ・ブルースの最高峰「ロバート・ジョンソン」のレコーディング等、黒人による数多くの歴史的な録音が残されました。一方大都市のシカゴでは、20年代末からリロイ・カー、スクラッパー・ブラックウェルによる都市型のブルースが生まれ、ビッグ・ビル・ブルーンジイ、ソニー・ウィリアムソン、タンパ・レッド、ビッグ・メイシオ、そしてブルースとジャズの両方に卓越し、ギターの名手と称されたロニー・ジョンソン等洒脱で軽快なビートに乗せたブルースが、30年代に全盛を迎えました。
(3) ヒルビリースターとラジオのカントリーショー
1927年ヴァージニア州とテネシー州の州境にあるブリストルで、ジャズやハワイアンまで取り込みブルーヨーデラーとしてカントリー音楽史上初のスター(カントリー音楽の父)となった「ジミー・ロジャース」やギター・スタイルと混声ハーモニーを特徴として伝承バラッドを主体とする「カーターファミリー」の出張録音セッションが行われ、カントリーミュージック発展の大きなターニングポイントになりました。
今では、ブリストルは「カントリー音楽発祥の地」として1998年にアメリカ合衆国議会に正式に認められています。
また、この頃からラジオの普及は目覚ましく今でも続くナッシュビルのグランド・オール・オープリー等では、バンジョーを弾き歌うアンクル・デイブ・メイコン、チャーリー・プール&ノース・カロライナ・ランブラーズ、ツウィン・トリプルフィドルとライリー・パケットのギターのスキレット・リッカーズ、そして30年代にかけてJE.メイナーズ等が有名になっていきます。
又少し前の1925年には、シカゴでナショナル・バーン・ダンスの生放送が始まり北部都市シカゴでも南部のカントリーダンス&ミュージックが人気になりました(シカゴはブルースとジャズだけじゃないんですね)。
言わずと知れたロバート・ジョンソン。指、細くて長い。
ロバート・ジョンソンと違って長生き。個人的には、好きなブルースマンの一人。
何と言っても「ハウロング・ブルース」が有名ですね。
リロイ・カーとのコンビも良いけど、ソロもグッド。
ロバート・ジョンソンと同じくらいのギターの名手。じゃないほうのジョンソン。ジャズギターもうまく個人的にはこのアルバム大好き。
カントリー・ミュージックの最初の大スター。ルイ・アームストロングとも共演しています。
カントリー(ヒルビリー)ギター、ハーモニーのパイオニア。後世への影響力はジミー・ロジャース以上。
バンジョー、ギター、フィドルのアンサンブルは、この時期では画期的。
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