3章② 本当の幸せに気づく時(第1話最終回)
いままでのあらすじ
初めての出会いは、私からの逆ナン。まさか17歳年下の男の子とと付き合うなんて思ってなかった。
当時、ヒロ28歳。私は45歳になる少し前の44歳。
付き合い始めて2年を過ぎた頃に、いつも一緒にいられるようにと、飲食店をオープンさせたが、日々の忙しさの中、私たちの関係は悪くなる一方だった。
そして、心身共に疲れていた私は店を手放す事にした。
そして、私たちは別々の仕事に就いた。ヒロは知り合いの飲食店の店長として、私は、旅館業コンサルタントとしてスタートしていた。
苦悩の日々が教えてくれた事
ヒロは新店舗の店長として働く事になってから、仕込みだけではなく集客や販促などの全てを任されていた。
オーナーとも知り合いだった事もあり「ヒロ期待してるぞ!」と喜んでくれていた。
オープンまでの1か月は、休みが1日も無かったが、自分たちのお店のオープンの時は、寝る間も無かったので、最初のうちは仕方ない。という気持ちでいた。
ところがオープンして数カ月たっても、ヒロのお休みは殆ど無かった。
店長としての責任もあるのだろうが、それこそ店長なのだから、しっかり休むべきではないのか?と思ったが、ヒロにも事情があると思い、口には出さなかった。
そんな頃から、ヒロの様子がおかしくなってきた。
話を聞くと、ヒロが集客やリピート対策のための販促を作ると、オーナーにことごとくダメ出しをされるというのだ。
金は使うな頭を使え
これがオーナーの口癖だったらしい。そして、オーナーの指示で、毎朝駅前でチラシを手配りしていたそうだ。
私たちのお店では顧客リストを取って「会員限定サービス」などを定期的に行っていたので集客は順調に出来ていた。
なので、ヒロもDMを出して、集客をしたいと思っていたと思う。
ヒロが店長になった新しいお店でも、リストは取っていたらしいが、そこにアプローチするのに「お金を一切掛けない」というのが、オーナーのモットーだったらしい。
更に話を聞くと、ヒロはこう言った。
オーナーは、お客様の笑顔の為に「お前たちは寝なくても働け」と従業員達に厳しい「DMなんて出すな!お金がかかる。チラシを駅前で配ればいい」と頑な。更に、少しでも気に入らない事があると、怒鳴り散らし、理不尽な事を言い出す始末。
そして、ゆっくりこう言った。
まるで、かつての俺に雇われているようだ・・・
完全にヒロはやる気を失っていた。
ヒロは働き者というより社畜体質なので、休みが少ないとか、労働時間が長いとかで、仕事をやめたりしないタイプだが、この時は本当に辛そうだった。
そして、続けて私に言葉をかけてきた。
俺はきっとあゆに、いま俺が感じている不自由さを、店で押し付けていたんだよね・・・俺、嫌な奴だったんだね(笑)人の振り見て、我が振り直せってこの事だよな・・・もうさ、オーナーがどうとか、そういう感情は無いんだよ。ただ、オーナーとは考え方が違いすぎて、辛いわ・・・
私が黙って聞いていると更にヒロは続けた
俺、オーナー見てて「俺みたいだな」って思ったけど、すごく嫌だったんだよ。人を人とも思わない。自分の考えが一番正しいって思ってるところ。だから、俺・・・本気で性格変える。自分で自分の機嫌が取れる良い人になるよ。
俺、転職するよ。
そう言ってヒロは、次の店長に引継ぎし、たった5か月で、このお店を退職した。
実は、ヒロから話を聞く前に、オーナーから私に「ヒロが辞めたいと言っているから止めて欲しい」と連絡があったが、引き留めるのは私の役目ではないとだけ伝え、スルーしていた。
このお店での経験が、その後のヒロを、大きく成長させてくれたので、私自身は感謝している(笑)ヒロ本人も、自分が変われたのは、このお店での経験だったと話している。
ヒロがどう変わったのか?
2人の間でちょっとした喧嘩があっても「全ては俺が悪い!あゆは何も悪くない!」と言ってくれるようになった(笑)
私は座っているだけで、食事もビールも出てくるし、洗い物もしてくれる(笑)
そして、何よりイライラしたり、他人に対して感情的にならなくなった。人の話をきちんと聞き、価値観の違いを受け入れられる男に成長したのだ(笑)
そして、いまの俺があるのは、どんな時も見放さずに側にいてくれた、あゆのお陰だよ、この先もし、あゆが年を取って動けなくなっても、俺が絶対に側にいて、介護するよ💛と言ってくれている(笑)
お金にならない仕事は仕事ではない?
ヒロはスグに、某清涼飲料水のメーカーに就職をした。超ホワイト企業だ(笑)
一方、私は旅館業コンサルタントとしてkindleで電子書籍を出して、オンデマンド印刷版で集客をした。
※書籍のリンクを貼ろうと思ったが、身元がバレる恐れがあるのでやめとこう(笑)
思いの外反応があり、初回リスト取りで500件以上のリストが取れた。私はスグにコンサルの仕事が入ると思っていたが、世の中そんなに甘くは無かった。
問い合わせは来るものの、実際にコンサルの仕事には至らなかった。
メルマガを流し、セールスレターを書いても反応は殆どない。私はこの時、大きな勘違いをしていたのである。
大金を使えば成功出来る
ハッキリ言ってこれは大間違い(笑)でも意外と多くの人が陥りやすい間違いだったりする。
どんな商売でも、原理原則は同じ、大金を使おうとYoutubeで学ぼうと、やるべきことを、コツコツ続けていかなければ、思った結果は受け取れない。
私は書籍を出す事、集客する事で力を使い果たし、コツコツ配信し続けるという事をやめてしまったのだ。
こんな事やっていてお金になるの?
結局、お金を追い求めると、結果的にお金は入ってこない。なぜなら、お金だけを見ている人間には、何がお客さんにとっての本当の価値提供なのかが見えていないからだ。
このままでは、ヤバい・・・
焦れば、焦る程、ドンドン空回り、別のセミナーに行ったり、教材を買ってみたりと、店を辞めてから余計な借金を増やしていく事になる。
完全に迷子だった。
仕方なく、派遣会社を転々とし、家のローンと各セミナーの借金を返しながら女性の為のコンサルタントとして活動し始めた。
飲食コンサルタントの私の「メンター」の言う通り、コツコツ続ける事は本当に大切だった。反応が少なくても、読者がたったの1人でもその人に向けて配信を続けていった。
お金にならなくてもとにかく続けた。
その結果、現在は書籍やデジタルコンテンツ、個別コンサル、グループコンサル、zoomセミナーなどで、派遣会社を辞めても生活できるようになった(^_-)-☆
新規事業も動き出していて、その為に法人にしようかな~とも考えてもいる。
お金を追い求めていた時には気付かなかったけど「成功」って本当に人それぞれ。
自分なんて大したことないと思った瞬間「不成功」になる。だから、些細な事でも「成功している」って思う事が自分の成功を引き寄せる。
今までの私は、本当に飽き性で、結婚生活も6年以上続いたことがない。
そんな私がヒロとの関係を7年半も続けているなんて奇跡かもしれない(笑)そして、時を重ねる度に幸福度が増してくる。
未だに娘たちには2人の関係は明かしていない。
もしかしたら・・・もう、娘たちは気付いているのかもしれない。それなら、それでもかまわない。
だけど、私はちょっとだけ心の片隅で思っている。
秘密の関係だからこそ、長続きしているのではないかと・・・(笑)
第1話 おわり
★あとがき★
私と17歳年下の彼ヒロ(仮名)との出会いから、現在までのストーリーを読んで下さったあなた!本当にありがとうございます!ちゅ💛
今回は第1話という事で、一旦、終わりますが、これからも秘密のカップルの実態やアラフィフの恋愛事情などを綴っていこうと思います!
非現実的な現実を、配信する勇気を持てたのも、読んで下さるあなたが居たからです!感謝!大好きです!
引き続きよろしくお願い致しますm(__)m
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