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2020/6/30 34丁目の奇跡とか

●朝から「シャッターアイランド」を見た。

衝撃展開の連続!という感じでまあ面白かった。

「なんの情報も入れずに…」という触れ込みで見たのでなんとなく展開が予想できてしまうネタバレパラドックスに陥ったが、やっぱりどんでん返し系か…

なんでこんなテンション低いかというと、自分はこのタイプの裏切りがあんまり好きではない

一つが、フリの時間がつまらなすぎるから。

この映画に関してはまだマシというか、段階的に色んな衝撃が起きていくのとそもそも設定が面白いので気にならなかったが、「ユージュアル・サスペクツ」とかちょっと異常だと思う。

伏線が伏しすぎてめちゃくちゃ単調に見えるのだ。

もう一つ、裏切りが最終目的になってる分浅い印象を受けてしまうから。

この「浅い」「深い」は人によって様々な解釈があると思う。いわゆるどんでん返し系は思わずもう一度見たくなるような緻密な脚本で構成されているので、それを「深い」と言うことはできる。

ただ個人的には、その要素の全てが「裏切るため」であることにすごく「浅さ」を感じてしまう。

例えば「パラサイト」もネタバレ完全禁止展開があるが、それは「観客を裏切るため」だけではない大きな意味がある展開だ。このエンタメとメッセージ性がとんでもない合体を起こす映画は大好き。

あとどんでん返し系映画ってシンプルに難解で、「ハイ!どんでん!!!」となっても「ハ?」となる時がある(正直ファイトクラブとかこれだった)。
でもシャッターアイランドは結構わかりやすく説明してくれる感じなのでちゃんと気持ちよくなれた。ホワイトボード出てきた時は笑った。新設設計。


●ゼミがすぐ終わったので、論文のネタになりそうなドラマ「ウエストワールド」見始めました

いやーポスターかっこいいな。

AI反逆モノでまあありがちではあるけど、「AIが自分のプログラムに違和感を持ち出すまでの過程」がループものみたいになっててかなり丁寧。3話くらい見たけどまだ反逆してない。

なのでまだ面白いかどうかも判断できないけど、スルッと3話見れちゃうくらいだったのでこれからも楽しみなやつ。

13の理由も見なきゃいけないんだけど、もう見たいドラマ多すぎるので見たことあるのの新シーズンより初見作を優先してしまう……

●脱竹TV、すごかった。
僕は友達を極限まで減らして「話が通じる人」としか絡まないようになってしまったのでこんなにも「話が通じない人」を見るのが久しぶりだった。

話が通じないのでやりとりがほぼスベるんだけど、スベったことにすら気づかず、それを笑いにすることもまだできるのにそれすら察せない。しかもそういう人が芸人のマネージャーというところがすごい。

もちろん脱竹TVに出るという時点でかなりノリのいい社員だとは思うけど、この善人だからこその恐ろしさにゾクゾクしてしまった。

アーカイブ残してないので引用ができないけど、なんかずっと「お前会話のゴール全然決めないじゃんw」「え?ゴール?サッカーの話?」みたいなやりとりだった。すごさが伝わるかな…

日本初かもしれない「関西弁なのにオチがない話」も聞けて良かった。

「あなたはこの1時間半、何も言っていません」で爆笑した。

●そして今日は生まれて初めて白黒映画を見た
「34丁目の奇跡」です。

これ、マジ傑作でした。

クリスマス映画の割に画が地味なんですが、その分脚本の面白さが仕上がりまくっている。

絶対にすごさを書き残しておきたいのであらすじを書く。

ある日突然本物のサンタクロースを名乗る人物が街に現れて、なんやかんやして町の人気者になる。
しかし自称サンタクロースなんてヤバイジジイに決まってるのでお堅い人に経歴詐称で訴えられる。
サンタの弁護士になった男は、「彼が本物のサンタである」という空想を"証明"できるのか…?

これ、正直見る前は証明出来ないと思っていた。
だってサンタっていないじゃん。
でもみんなの心の中に…みたいなオチなんだろうなーとナメた姿勢で見ていた。

なんと、マジで証明した。
完全な論理でサンタの存在を証明した。

いや、法律的な観点から見たら粗があるのかもしれないけど、素人が見る分には十分納得できるロジックだった。

理屈大好き少年の自分からしたらもう感動のクライマックスだった。タイトルは「奇跡」とあるけど、確実に「偶然」ではない。

子供が空想を信じる力と、大人の論理を構築する力。それぞれのパワーがこの上なく綺麗に組み合わさって、不可能を可能にしてしまった。

ちなみに「なんやかんやあって町の人気者になる」過程も相当面白い。オチもベリーナイス。
とにかく偶然ではない奇跡が起きまくる。

白黒だからってナメてると痛い目にある大傑作だった。


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