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ルースイソンブラへの嫉妬
ルースイソンブラのこんなページを見た。なおルースとは言わずもがなフットボールを中心としたライフスタイルを提案するブランド。元々コンセプトも共感できるところがあって、デザインも含めて好きなブランドの1つ。
このページには2022年の春夏のTHE WORKING MANってラインにフィーチャーした、ルースのディレクターへのインタビューが掲載されている。多分このページの意図とは違うと思うけど、読み終わって何故か鼻の奥がツンとなった。うらやま感動のツンです。もうね、泣けるほど羨ましいと思った次第。
ブランドをここまで確立させて、自身の子の成長に合わせてまちのサッカー少年団チームで「お父さんコーチ」になって、子供達とグラウンドだけでなく、海を、山を走り回る日々とのこと。
こんな最高な人生中々無い。そこに書けない苦労も当然あるんだろうけど、パーフェクトでしょこれは。好きなことを、好きな奴らと。しかも我が子付きなんて、完全にお金じゃ買えないやつ。ああ羨ましい。
しかし私はルースを着ない。
私は不定期でフットサルはしてるエンジョイ勢だけど、残念ながらサッカーの経験者ではない。これこそがどんなにお金を積んでも覆せない事実。
ちゃんとしたスキルの習得が無いことが問題ではない。炎天や寒空の下での戦いも、仲間の涙や笑顔も、泥で重くなったスパイクも、マーカーが消えにくくなった作戦ボードも、早朝のグラウンドや夕焼けの帰り道の空気も、粉ポカリもウタマロも(しつこいな)、つまりは自分事としてサッカー由来のことを何ら経験していない。この年齢まで結構な年月があったのに、フットボールXPが絶望的に低いのである。
おそらくこの裏返しで、このルースのページ、そしてフットボールカルチャーに対して、憧憬とともに嫉妬にも近いものを覚えるのである。自分が一応やってたサッカーでないスポーツは、もうやるつもりもやる気も無い。おもんないし。
フットボールには、ニワカと未経験者を受け付けない雰囲気がある。というか、それを感じてしまうのだ。勝手に。だから、フットボールワールドにニワカの私が触れようとすると、強く拒絶され、そのエネルギーは私の内面に跳ね返り、突き刺さってくる。
そしてそのフットボールカルチャーにしっかりと軸を置いたルースイソンブラという、多分マス狙いでないブランドを、私は身につけてはいけない気がしてしまう。
子供の試合に行った時、ルース着てる親は一目でそこそこやる経験者であることを示すことができるが、それを着た以上は転がってきたボールに、自身の経験から身に付けた、1つか2つの小技を加えて蹴り返さなければならないのである。
だから、ウチにはサッカーをやってる子供用のルースのアイテムはいくつもあるけど、私のものは無い。私は着ない。これはルースへのリスペクトでもある。
そしてLUZ e SOMBRAという、知らん人はまず読めないネーミング、一見さんお断り感のあるところにも心のウォールマリアがある。
…と、この度長々と書いてて、誰もお前のことなんか気にしてないし楽天でも売ってるんだからつべこべ言わずに着たいなら着ろよジジイと我ながら思ってしまった。たまたま読んでしまったヒマなあなたもそうだろう。
端的にいうと、メンバーや曲も知らない奴がバンドTを着てたら、または選手数名のフルネームすら言えない奴がヤンキースのキャップを被ってたら私はちょっと小馬鹿にしてしまうので、自分もそう思われたくないだけなのかもしれない。
結局のところ単なる気持ちの問題で、私のマインドが歪んでいるだけですね。最初から分かってはいたけれども。