刺激をありがとよ
「今働いてる会社ってyahooの競合?」
突然の兄からの連絡。yahooの競合…? LINEとか…? 高卒で資格なしスキルなしがいきなり大企業に就職できるとお思いで…? それとも妹はそれくらい優秀だと信じて疑わないということ…? みたいな気持ちを抑えながら「違うよ〜」と返すのが精一杯だった。そんなポンコツ兄貴に最近ムカついた話。
乳がんの母は手術日が決まり、兄妹に親族付き添いとして日程を調整するよう連絡を回してきた。実家にいる妹、バイトなので即休暇申請。東京一人暮らしの私、情勢もあって在宅ワーク。実家での作業を申請し、帰省予定を立てる。兄、「二人いるなら俺行かなくて大丈夫だよね?」
大丈夫かと思うその神経が大丈夫じゃないので、来なくて大丈夫です。
そう返信しそうになって思いとどまった。
うちは母子家庭で何かと兄妹協力して過ごしてきた。家事はもちろん、金銭面、母へできない相談事などメンタル面。お互い援助こそできないものの相談し解決し、落ち着くまではやり過ごしてきた。
兄は結婚を控えており、年内に両家顔合わせを予定していた。年末ギリギリのクリスマスに予定を入れており、それもどうなんだよという気持ちの中で了承していた。家族にもしイベントが入っても俺の結婚が第一ということ?お前は祖父の葬式にもこなかったくせに。捻くれているのでそんな解釈になってしまう。ドロドロの感情がうずめきながら母のがんが見つかり、年内は回復に努めることになった。顔合わせは延期になると思う。そんな連絡が母から入る。
顔合わせのためにこっちだって準備しなければならない。礼服は?ヘアメイクは?作法や礼儀を改めて学ばないと…さほど仲良くない知人の結婚式にお呼ばれしてめんどくさい気持ちと同じ。祝いたい気持ちがないわけではないけど別にお金と時間をかけてまで祝いたい相手ではない。こちとら貴重な休日に薄給を擦り切る義理なんて…まあとにかく非日常的な行事は何事も多少は面倒。なぜ私がこんな小言を吐いてるかと言えば、兄からは顔合わせがあることも、延期になったことも一切連絡がないからだ。母のメンタルケアで月2〜3回電話をしていた時に発覚。これで電話しておらず直前に連絡入れられていたらと思うとゾッとする。
ともかく兄は「相手の立場になって物事を考える」が至極できない人間なのだ。高校時代、母が弁当を持たせてくれるときも何がいいか問われて「おにぎりでいいよ」という。細かいけれど作ってもらっているのに「で、いいよ」はない。しかもどう考えても弁当箱にそのままご飯を敷き詰める方が楽に決まってる。自炊しなくたってその程度少し考えればわかる。それにお願いしている立場だ。仮におにぎりが作り手にとって楽であったとしても「おにぎりがいいな」が適している。「で、いい」は妥協して選んでいるように捉えられかねない。「が、いい」と伝えれば自分の意思で相手の苦労に甘えてでも作ってほしいという気持ちが伝わる。些細だけど言葉ってそういうことだと思う。気持ちや思いやりのコミュニケーションの最先端。そのまま相手に突き刺さる。だからそれに気付かず適当に話しているのを見てどうしても腹が立ってしまう。
今回も家族内での行事とは言え、兄妹全員社会人になっておりそれぞれ少なからず自分の生活がある。仕事もあれば友人とのプライベートだってある。給料を何に使って、どこの休日で何をしようとかある程度前から決めている。それなのに決まった時点で連絡もない。延期になっても音沙汰なし。これがもし仕事だったらひどい報連相不足。きっと職場でもこういう細かいコミュニケーションが取れなくて評価駄々下がりなんじゃない?と思わずにいられない。あなたは準備を進めているけど、来てもらう人にも準備が必要と言わないとわからないのだろうか?
どうしてそんなことでカリカリしているのかと言えば、昨日念のため顔合わせは年明けか聞いたのだった。母の体調次第と返ってきたので、回復すれば年内なのか…?と思い再度日程を聞くと、延期は確定。結論年明けになるとのことだった。ここも一発で「年明けになる?」の問いに答えられない。なぜ聞かれているのか理解していないんだと思う。その上「そう言えば年内で設定してたのか」と他人事の返事。
本題はここから。母の手術が今月に迫り、私と妹は来週説明同伴にいく。私は長期の帰省になる。兄は手術の一週間前に彼女に会いに帰ってくるがその後すぐ戻るそう。そんな兄から帰省スケジュールを聞かれ放たれた一言が、
「ストレスないのが一番なんだから何も起こさないように」
何様すぎて笑ってしまった。誰が釘刺してんの?すぎる。お前は自分の結婚やら転職やらで忙しいつもりかもしれないがそれは家族を放置していい理由なんかにはならない。こっちだって自分の都合に折り合いつけてわざわざ帰省してる。忙しいを理由にして優先順位もつけられず結論から話せないやつなんか解雇になって当然だと思いながら
「こういうときは釘を刺すんじゃなくて俺いけないけどよろしくね、とか一言添えた方が印象いいと思うよ」と返した。我ながら意地悪な返答。兄とは一生分かり合えないし、分かり合いたいとも思わない。
あんたみたいな中身空っぽ大卒よりも稼ぐためにひたすらスキルをつけるように邁進させていただきます。
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