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明日の朝はコーンフレークを食べる

ワクチンを打った。念のためポカリや栄養ドリンク、ゼリー、アイスをとにかく買い込んだ。熱は出なかった。自分に優しくするのはこういうことかと思ったのと同時に、ワクチンでも打たない限り自分に優しくできないのかとも思った。安心材料を自分のために作り出していいんだと気づいた。優しさは労力がいる。何かを買い込んだり、念のためを考え続けたり、一人でどう転んでもいい対処法を事前に準備するのは大変だった。これが優しさだということに気づけてよかった。

上司の月収が120万だと知った。都内の会社からタクシーで5分のタワマンに住んでいる。電車には乗らない。コンビニで好きなものを買えと言う。社員に30万のパソコンを与える。最新のIT用品をやたら買いたがる。私の部署は平穏に見える。社長からの圧は上司が全て食止めているらしいが仕事のやり方に好感を持っている部下は一人もいない。金儲けの定義を考えさせられる。年収いくらになりたいか?という週一面談での質問がマネジメントではなくマウントに聞こえてしまう。正直あなたより余裕で稼げるくらい実力をつけますとは言えずに、お金ではなくてストレスのない仕事とスーパーで好きなものが買える生活ができたら十分ですと答える。これが贅沢とはわからないらしい。youtuberが鼻につく。学生時代先生の教えを守って律儀にインターネットから遠ざかってきた人は低所得で苦しみ、ろくに学ばず社会から離れてきた人たちに広告利益が降り注ぐ。携帯を前に踊る人たち。大勢に認められてどうしたいんだろう?妬み嫉みが爆発することもある。

長場雄のようなイラストを描いてくれと頼まれた。侮辱だと受け取ってしまう心を嫌に思った。悪気のない依頼。自分の価値を上げられていないことを自分ではなく相手にぶつけてしまいそうになる。タダで描いてくれと言われる。実力がなめられている証拠。さっさと努力する。気づいたら価値が勝手に上がっている状態が望ましい。精神的な余裕がない。それをやりたいのに現実を言い訳にしている。生活がある。生活を質素にする度胸がない。
そう、度胸がない。という言い訳。

恋人や結婚が幸せの形である社会の風潮に嫌気がさす。それにも関わらず上司を独身とからかった。理解できないがそれがその場で選んだコミュニケーションだった。嫌だった。気持ち悪かった。信じられなかった。信念が足りていない。奥底でそれが幸せと思い続けているのかわからない。でももうそんなこと言いたくない。別に独り身だろうが事実婚だろうが結婚しようが離婚しようがどうだっていい。その人の人生が満たされていればそれでいい。ステータスになる方がおかしい。結婚や出産はステータスじゃない。ステータスになっていいほど甘いものじゃない。独り身を選ぶことが人格に難ありと思わない。結婚が魅力的じゃなければしない。恋人がいらない人もいる。当たり前のこと。それの何がおかしい。今の人間関係は良好じゃない。人間関係は鏡であることを忘れない。

嘘かもしれない。自分は周りと同じように普通に暮らして恋人ができて適齢期に結婚して子宝に恵まれて子供の成長をsnsにアップしたいのかもしれない。自分はそっち側だと思っていて、そうなれない現実から逃避しているのかもしれない。子供が好き。自分の子供をみてみたい。育ててみたい。全ての愛情を惜しみなく注いでのびのび大きくなる過程を間近で感じたい。でもそれはまず自分に余裕がないと難しい。お金や仕事が安定していないと子育ては難しい。余裕がない。だからひとりでもいいと強がっているのかもしれない。でもそれでいい。余裕がない人に育てられる苦しみや辛さを自分の子供だけには体験させたくない。好きでもない人と結婚するなら一人でいる方が何倍も良い。子育ては贅沢なことだと思う。

幸せと感じるポイントを日々の中で増やした方がいいことに気づく。食べたいものを我慢しない、多少値が張るものでも自分の感情を優先する、嫌なことからとにかく逃げる、仕事とプライベートを明確に分けプライベートを充実させる、仕事は二の次、自分の時間を無理にでも作る。そうやって大人になっていく。幸せになりたい。

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