明太ポテトアヒージョ

ズルめし美女。それは高カロリー、高脂質、高糖質……そんなの美味いに決まってる、通称”ズルめし”を、ひたすらかわいい女の子に食べてもらうことで、あらゆる背徳感をお届けする「男の欲望が詰まったグルメメディア」である。

ここはまさに禁断のサンクチュアリ。いや恍惚のギルティー。はたまた微笑みのパラダイス……。足を踏み入れたら最後、あなたはあらゆる欲をくすぐる料理と女によだれが止まらなくなるだろう。
プロのカメラマンとフードスタイリスト、ライターが本気を出してつくる当メディア、前回は炭水化物の三重苦・ポテナゲ丼をご紹介した。

第6回は「明太ポテトアヒージョ」で存分に悶えていただこう。

■今回のズルめしガール！

今回も劇団TEAM-ODAC・五反田タイガーの女優「芳賀 彩香」さんにズルめしを食していただく。そのハイテンションでクルーたちを和ませてくれた彼女も今回で最終回だ。アヒージョという油の海を泳ぎきることはできるのだろうか。

■油の大海原「アヒージョ」の魔力

今回のズルめしはポテトのアヒージョだ。
アヒージョはスペイン発祥の料理である。現地の言葉で「刻んだにんにく」を意味するらしいが、正直「え、そっち？」という感じだ。確かに食欲をそそるにんにくの香りはアヒージョの特徴であるが、目を疑うのは油のほうではないか。

正直、見たことない。たっぷりのオリーブオイルに食材を沈め、ぐつぐつ煮込んだまま客に出す料理など。もこみちも白目を剥いて卒倒する。こんなのアヒージョ以外にない。と思ったらバスク料理に似た調理法の「ピルピル」という料理があるらしい。いやはや、世界は広い。

そういえば、安土・桃山時代の大泥棒・石川五右衛門は最終的に、煮えたぎった油のなかで茹でられたらしい。これ世界で最初のアヒージョではないか。エビのアヒージョ、キノコのアヒージョ、そして「石川五右衛門のアヒージョ」。いや、さすがにおかしいか、と思って画像を検索してみると……

　　　　　　　　　　　　　　　（出典：http://science-2ch.net/a/6231）

いや、思ったより容器がアヒージョっぽい。

などとふざけている間に、ぐっつぐつのアヒージョが登場！

アヒージョは鷹の爪が添えられていることが多いが、今回は明太子を採用。油の海に沈むポテトたち、そして頂上にどっかりと鎮座する明太子、木々のように散りばめられたバジル……見よ！まるで赤富士のようではないか！

さて今回も彩香さんには、しっかりと目隠しをしていただいた。

いざ、オープン！！

「わぁぁぁぁ！ アヒージョ！ 大好きなんですアヒージョ！」と絶叫する彩香さん。これ以上ないほどの最高のリアクションである。

「ふぅーふぅーふぅー、ちょっと待って、ふぅーふぅー」と、ロシアの武術・システマ並みに呼吸を荒くして冷ます彩香さん。

「いただきまーす！」とパクり。

「あふぅぅぅうはぁぁぁぁい！（熱ぅぅうまぁぁい！）」
ほっほっほっ、と口の中のアヒージョをまだ冷ましながら、食べる。続いて、ひょいとバゲットを掴んで、明太子を盛って、一口。

「おいしーい！ 明太子やっぱり合う！」
そう。明太フランスが流行ったように、バゲットと明太子の相性は抜群なのである。最後にバゲットをオリーブオイルに浸けて、明太子をすくっていく彩香さん。アヒージョの〆は、やはりバゲットだ。

「うーん。最高です！」

アヒージョはどんなパンでも合うわけではない。フランスパンのような固めで歯ごたえがあるタイプでなければ、マッチしないのである。以前、興味本位でアヒージョにアンパンの柔らかい生地を浸して食べたことがあるが、やはりベチョベチョになってしまった。

オイルを吸い過ぎないバゲットの生地が、いい塩梅の食感を生むのだ。歯ごたえがあるので、かりっといける。まるで揚げ物のように食べられるのである。

「あぁ～、しあわせ～」と、明太子をバゲットに載せては、ぱくぱくと食べ進める彩香さん。最初は「なんて雑な料理なんだ」と憤ったが、彼女の嬉しそうな横顔を見ると「アヒージョよ、生まれてくれてありがとう」と感謝をしたくなった。

■次回予告！

第6回のズルめし美女は「明太ポテトアヒージョ」をお届けした。
次回はサーモンをご紹介。ズルめしガールは降旗さくらさんだ。

クルーの紹介

photo:小堀将生（https://bicture.jp）

style:田口竜基（http://fooddragon.net）

write:緒方優樹（https://giraffecompany1016.wixsite.com/mysite）

model:芳賀彩香（https://teamodac.net）