zuntaroh

研究者崩れの塾講師です。 バイオベンチャーブームとはいったいなんだったんだw

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最近の記事

ロマンの生物学(8) ~ウッキーの憂鬱~

シリコンちゃん: えい ウッキーその5: うきゃー クローンくん: そろそろ許してあげなよ可哀そうだよ。 シリコンちゃん: いぢめてるわけじゃないの。攻撃性を強化してるのよ。 クローンくん: なんでそんなことすんの。 シリコンちゃん: おもしろいぢゃない。 クローンくん: それって、いぢめてるのとどう違うの。 攻撃性は、人類の特徴である。 人類をたくさん殺した生物第1位はマラリア原虫で、第2位は人類だという説は、証明はできないけれども推測としては相応の根拠があるらしい。

    • ロマンの生物学(7) ~シリコンちゃん・サーガ~

      パーーン パーーン パーーン ペポーーーーーーン どんだんどんだんどんだん シリコンちゃん: オーホホホホ クローンくん: ここここの黒くて四角くて突っ立ってるのは・・・板チョコかな(星野之宣「国辱漫画」) シリコンちゃん: ちゃうちゃう クローンくん: カマボコ板かな(北野勇作「レイコちゃんと蒲鉾工場」) シリコンちゃん: ちゃうちゃう クローンくん: ああノモリス シリコンちゃん: ・w・ → ・w。 話もここまで進んでしまっては、もう生物学とはいえない。 これはロマ

      • ロマンの生物学(6) ~シリコンちゃんの夜明け~

        その後の展開は、いくらも考え得る。 シリコンちゃんは闇の帝王と化した長老と対決して勝ったりするかもしれないし(シリコンちゃんの帰還)、新たなインターフェイスを手に入れてもっとわがままになるかもしれない(シリコンちゃんの覚醒)。 個々の歴史的な出来事には、偶然による影響も大きいのだ。 けれども長い尺でみれば、必然なこともある。 二酸化炭素の濃度にかかわらず、いずれ地球は熱くて住めなくなるらしい。 太陽が膨張するからである。 しかもその後は縮小して燃え尽きる。 なんぼ人類が寿命

        • ロマンの生物学(5) ~シリコンちゃんの逆襲~

          コンピューターの中で正常に成長した人体(以下シリコンちゃん)が意識を持ったからといって、それがすぐにシンギュラリティ(技術的特異点)の脅威に結びつくとは、筆者は思わない。 正常に成長するということは正常な知能を持つということであって、生物学でいう正常な知能とは、IQ100である。 シリコンちゃんはスーパーマンというわけではないのだ。 事故が起こるとすれば、シリコンちゃんに新薬の探索プログラムを使用するときだろう。 既知の自然法則下の粒子のふるまいをベースに書かれたシリコンち

          ロマンの生物学(4) ~シリコン内人体モデルについて~

          さて、千年後にヒト体内のすべての生体分子をシミュレートできる性能をもったコンピューターができたとしよう。 それだけの性能があっても、いきなり成人のシミュレーションとは、残念ながらならないだろう。 食わせる成人の分子配置データが得られないからである。 成人のすべての体内分子の、ある時点での位置と動きと、ひょっとしたらエネルギーの状態までも測定するには、コンピューターとは別の技術が必要になってくる。 これは現在でも色々なタイプの顕微鏡が開発されて、色々なタイプの測定がされている

          ロマンの生物学(4) ~シリコン内人体モデルについて~

          ロマンの生物学(3) ~不死化のための遺伝子の調整について~

          前回までのように、人間を死ななくするには、単純に寿命遺伝子を削除するだけでは、いろいろと不都合が起こるようである。 このうち生まれてこれなくなる不都合に対しては、生まれてちょうど良くオトナになった頃合いで、人工ウィルスを感染させて寿命遺伝子を無力化することで対処できるかもしれない。 だいたい死ななくなったにしても、最初の1万年は赤ちゃんですとか、寝たきりになってからが丈夫ですとかでは、あんまり楽しくないであろう。 だから人生のどこかの時点で寿命を解除することが、人間を死ななく

          ロマンの生物学(3) ~不死化のための遺伝子の調整について~

          ロマンの生物学(2) ~無し墓村の呪いについて~

          ばい菌に寿命がないなら、単純に人間からも寿命遺伝子を削除してしまおう。 さて、どうなるだろうか。 1. ばい菌になってしまう  ばい菌に寿命がないということは、寿命のない生物はばい菌であるということかもしれない。 寿命遺伝子を削除したはいいが、体の細胞がバラバラと崩れて、それぞれが勝手に生き始めたら、それはコマる。 2. 生まれてこれない 遺伝子は少しずつランダムな変化をして、それがあなたと私の違いとなり、引いては進化の原動力となっている。 変化の場所はランダムだから、ど

          ロマンの生物学(2) ~無し墓村の呪いについて~

          ロマンの生物学(1) ~未来の人類が死ななくなることについて~

          子供の頃には、リッパなオトナたちが、世界を回しているんだろうなーと思っていた。 だってテレビのニュースも新聞も、何を言ってるのかでんでん分からんのだもの。 聞いても分からんようなことをオトナはやっているのだからこれはもう、どうしたってたいしたもんに思えたのである。 オトナになって解ったことは、世界を回してるオトナ達も、コドモとそんなに変わらないということだった。 世界のヒミツを知ってるわけでもないし、人類の平和を第一に考えてるわけでもない。 世界のヒミツを知っていると思って

          ロマンの生物学(1) ~未来の人類が死ななくなることについて~

          2022年度 大学入試共通テスト(第二日程) 生物基礎解説

          2022年度 大学入試共通テスト(第二日程) 生物基礎解説 2022年1月29・30日に行われた再試験3問の内、第1問と第2問について解説します。 (問題文は、大学入試センターのホームページから、大学入学共通テスト > 過去の試験情報 > 令和4年度試験 > 令和4年度 追・再試験の問題 で見ることができます) 第1問A: 問題文では、高校生には知りようのない生物工学の研究について述べられていますが、設問の内容は、従来通りの生物基礎の問題です。 問1: 下線部(a)に

          2022年度 大学入試共通テスト(第二日程) 生物基礎解説