つらかった薬の副作用
はじめに、薬の副作用には個人差があります。
お医者様もおっしゃっていましたが、同じような症状の患者さんでも、体質にも個人差があるので、副作用の出方も違いがあり、その患者さんにベストな薬を探すのは難しいのだそうです。
抗うつ剤服用のはじまり
薬の服用初日。夕食後に服用するよう言われ、小さな錠剤を1錠飲みました。
布団に入るまでは何も感じませんでした。この薬が私の頭の中で起こっている様々なことを快方に導いてくれるなんてとても信じられませんでした。
小さな子どもがいるので9時ころには布団に入り、寝かしつけをしていました。
服用から3時間ほど経過したあたり(たぶん10~11時ころだったと思います)で、なんとなく異変を感じはじめました。
徐々に強まってくる胸焼けのような気持ち悪さ、頭の中で響く血液が流れるようなドクドクという音、そして吐き気と目眩。
その日は気持ち悪すぎて眠ることができませんでした。
朝になっても、吐き気と目眩はおさまらず、ほとんどご飯を食べられませんでした。流石に何も食べないのは体に悪いのではと思い、なんとか食べようとしましたが小鉢程度の量を食べるのがやっとでした。
その日はずっと布団でうずくまっていました。
動こうにも目眩と貧血のような頭のドクドクで最低限の食事とトイレに行くので精一杯。
抗うつ剤の副作用の洗礼をこれでもかというくらい受けました。
1週間後の受診
1週間経過し、副作用は徐々に弱まりましたが、吐き気は依然として続き食欲がありませんでした。そのためすっかり食が細くなってしまいました。
体力もなくなってしまい、フラフラで病院に向かったのを覚えています。
先生に薬飲んでどうだった?と聞かれ、副作用で苦しかったことを伝ました。次回の薬に胃薬を追加してもらえることになり、少しは楽になることを期待しました。
問診の中で、気分の落ち込みはどう?と聞かれた時にはっとしました。
この1週間の気持ち悪さの思い出が強すぎて、「つらい」「死にたい」という考えが浮かばなかったからです。まあ、考える余裕がなかっただけですが。
それを先生に伝えたら「それは申し訳なかったねぇ。胃薬飲んだら少しは楽になると思うからもう少し様子をみようか」と言われ、その日は病院をあとにしました。
胃薬って胃薬じゃない
新たに処方された「胃薬」。
私はこの薬に過剰な期待を寄せていたのかもしれません。
新たな問題が勃発することなど知る由もありませんでした。
胃薬の服用は毎食後1錠。当然言われた通りに飲み続けました。
すると、吐き気は徐々におさまりご飯も食べられるようになってきました。
しかし、お腹がゆるくなって、調子が悪い時は下痢になってしまい、トイレから出られなくなってしまったのです。
もともとお腹が弱い体質なのでこれにはまいりました。
次の受診でお腹の調子が悪いと伝えると、今回の胃薬は胃や腸の動きを正常化する意味合いはなく、吐き気を抑えるために便として排出する、というためのものなのだそうです。
この説明を聞いて、内心「なんじゃそりゃ!」と心の中で崩れ落ちました。
あっちを立てればこっちが立たず…この先の治療の難しさを垣間見たような気持ちになりました。
お腹の調子が悪いときは飲まなくていいとは言われたものの、吐き気も続いていたので悩みました。
なんとか、この薬の組み合わせを2週間続けましたが、薬の副作用がおさまらなかったので、薬を変えることになりました。
自分が想像していたよりも最初の副作用はつらかったです。
周りのうつ経験者にも聞いてみましたが、吐き気や目眩の他にも食欲や性欲が増進してしまうものや、治療前よりもイライラしてしまったなど様々な副作用があるようです。
次回は、新たな薬との戦いについて綴ります。