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10/06、散歩する日、1柘榴0金木犀

久々の晴れ模様。気分がいいので散歩をした。

近所にできたリサイクルショップに行ってみた。まあ、こんなもんか。
コンビニで支払いをしつつ、ひたすら歩く。

金木犀が見たくてそこらじゅうを練り歩いてみる。
結果として、トータル三時間散歩したけど金木犀の木は一本もなかった。なんでや。

久しぶりに通っていた中学校の前を通ってみる。
記憶より気持ちなんだか寂れたような気がして、ちょっと寂しくなる。

諦めきれずに道を逸れてみると、大きな柘榴の木があった。
柘榴も大ぶりのちゃんとしたものが生っていて、立派な木だった。
1柘榴0金木犀、ありえない。嘘みたいな散歩をしている。

川に沿って歩いていると、小さな商店を見つけた。こんなところにお店なんてあったっけ?そもそも店番の人が見えない。とりあえず入ってみる。

お店の形式はちょっと和菓子屋さんっぽい感じの、昔ながらの下町の商店。
声をかけようとしたところで奥からおばあちゃんが出てくる。
日差しの強い時間帯、身体が猛烈にアイスを求めていたので手前にあったアイスケースを指さして、おばあちゃんこれいくら?と聞いてみる。
想像の10倍ハキハキとした声で、「180円だよ」。
100円玉を二枚渡す。20円のおつり。
今日は暑いねえ、急にお天気になって困るねえ、なんて会話をしながらアイスを受け取る。

お店の雰囲気がやけになんだか気に入ったものだから、お店のお写真を撮ってもいいですか?と聞いてみる。どうぞ、と優しい声がする。
元々はお饅頭屋さんで、旦那さんが亡くなってからはおばあちゃん一人で切り盛りしているんだとか。
今風のおしゃれなお店じゃなくて恥ずかしいわ、と笑っていた。

また立ち寄ってみよう。

アイス片手にぐんぐん歩く。川沿いを歩き、海に差し当たる。
潮風にしばらく当たる。密度十倍の磯臭さで久々にクラっときた。

整備されていない草だらけの道を歩く。
前から犬が来た。犬、犬かわいいね。犬だね。
狭い道なので、そっと横に避けて犬とその飼い主に道を譲った。
犬、元気に過ごしてくれな。人間はこっち(草だらけの方)歩くからな。
じゃあな、犬。

まだまだ歩く。港に辿り着いてしまった。
海ってでかすぎる。

港の近くの海浜公園みたいな場所に、彼岸花がちょこちょこ咲いてた。白いのもあった。
彼岸花って、なんかエモくて好きだ。

クリーム色でかわいい

海沿いも歩いてみると、それなりに人がいた。みな思い思いに貝殻を拾ったり、ウォーキングしたり、ぼんやり海を眺めたりして過ごしていた。
こういう人たちって何を考えながらそこにいるんだろう。
夕暮れ時だったので、私は夕飯のことを考えていた。

歩く。汗が止まらなくなる。ハンカチを鞄に入れ忘れる大失態。この滝のような汗はティッシュでは到底拭いきれない。汗が目立つ服じゃなくてよかった。

脚が限界を訴え始めたので帰宅の姿勢をとる。
帰り道のコンビニでお酒とおつまみを買う。ついでにお茶も買う。

ほぼ棒になった足でのたのた歩く。
夕方だな、空が高いな、一日が短くなったな、と思う。
あそこの家、洗濯物だしっぱだけど大丈夫かな、みたいなことも三歩歩いたころには忘れてる。

普段インターネットばかりしていると忘れがちだが、世界は信じられんほど広くて、呆れるほど空が広がっている。

散歩の後に靴擦れして痛む足を愛おしく思いながら、今日という日を終えるのだ。

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