講談師神田伯山新春連続読み「寛永宮本武蔵伝」完全通し公演 1日目
東京まで出ていかないと聴けないと思っていた講談の連続読み。
神田伯山先生が名古屋で「寛永宮本武蔵伝」を読まれるということを知り、仕事なんぞ休みを取ってしまえ!と思い切り、5日通し公演チケットを購入しました。
今を逃したら人生プラン的に50代とかにならないと聴けないんじゃないか(現在20代)と思ったんですよね。
早番仕事を終えてから名古屋に車で飛んで参戦でしたが、朝の起床時間は4:22と早番にしては遅めだったので都合が良かったかと。
平日も含めて5日間連続18:00開演となると会場満員ということはないのでは?と思ったのにどうも見渡すとほぼ満員らしく、きっと客層も年齢層が高いんだろうな?と思ったのに思ったより若い人達もちらほら。
話の時、若そうな笑い声が少なからず聞こえていた印象がありました。
せっかく今の仕事に就いてから取ったことのない長さの休みを得たので、1日ごとに感想をざっくりと書いていきます。
ちなみに、自分にとっては全て初めて聴く話でした。
一、三方ヶ原軍記 梅之丞
11月から伯山先生の元に弟子入りされたという梅之丞さんの三方ヶ原軍記。
三方ヶ原軍記という話が講談師になって初めて覚える話、と聞いたことはありましたが、まともに生で聴くのは初めて。
梅之丞さんが登場する前に伯山先生が一旦出てきてこの話の説明をしつつ場を温めていたのは、やはり客と弟子への優しさありきとしか思えない。その後の伯山先生の話も含め、愛情が滲み出ているように感じました。
梅之丞さん、発声や発音が聞きやすく感じたのと、凛々しい雰囲気がとても良かったです。
かっこいい登場人物を演じたらとても様になるんだろうなと想像させられました。
ー、荒大名の茶の湯 伯山
ドタバタコメディって感じの話でした。
詳しくは言わないけど、茶の湯でお茶を無理やり飲み込む場面の描写がお上手がゆえに軽くオエってなってしまった(笑)
開演前は通しで聴く覚悟をしてきた人達だからこそ醸したであろう重みのある空気を感じていましたが、この話で完全に和んだ気がするので、5日間の連続公演の最初に良かったのではと思います。
一、大名花屋 伯山
ラブストーリーの原点かもしれないベタベタのラブストーリーとマクラで紹介されて聴いてみると、たしかにベタベタでした。
いつも古典の話に触れる時は時代背景を考慮して純粋に楽しもうと思っていますが、冒頭での縁談を持ってきたお父さんに逆らえない娘の描写には現代の感覚を重ねてちょっと辛くなってしまいました。
でも、その心を読んだのか?と疑ったほどの間合いで、話の途中でフォローを入れてくれたので聞き続けられました。
ところで伯山先生が演じる娘などの女性が実はかなり好きだったりします。何なんだろう、あの色気や可愛らしさは。
ー、ボロ忠売り出し 伯山
マクラで「YouTubeの伯山ティービィーで公開した話」「全7話」と言われた瞬間に、あ、たぶん既にYouTubeで見たやつだ!となりました。天保水滸伝ですね。
動画公開後だいぶ経ってから、予定のない休日に布団でゴロゴロしながら聴いた記憶があるんです。
でもYouTubeと生とでは全然違います。生で聴いた方が集中できて内容が頭に入ってくるんですよね。
土場の緊迫感ある描写、よかったなぁ〜。
全ての公演が終わり、アンケート用紙を書き「連続読みってことはここでのコメントがもろに明日からの演者さんのモチベーションに繋がるのかなぁ」と思ったら、コメント欄にも力が入りました。
今日は前夜祭だったので、明日から本題の寛永宮本武蔵伝の連続読み。楽しみです。