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スタートアップは“ハイレイヤー”から採用せよ!

こんにちは、ずみです。
最近、X(旧Twitter)で「採用がうまくいかない」「思ったほど育たない」「組織をスケールさせたいのにリーダーが不足している」など、スタートアップの“人”にまつわる苦悩をよく見かけます。
今回は、組織を拡大するときこそ“ハイレイヤー人材”から採用するのが最善だという私の持論を、経験や実例を踏まえながらご紹介します。もちろん皆さん採用にはこだわりたいはずですが、その“レベル感”をどう設定するかで結果が大きく変わる――これがポイントです。




1. 前提:どのスタートアップも「採用」にはこだわりがある

まず大前提として、スタートアップは皆、何かしらの形で採用にはこだわっています。

  • カルチャーフィットを重視している

  • 即戦力重視でとにかくスピード重視

  • 可能性ある若手を低コストで集めて伸ばしたい

ただしここで問題となるのが、「果たして、どのレベル感で人材を採るのか?」という部分です。SMB・中堅であれば「業務を回せる人ならOK」で済むかもしれませんが、スタートアップのように急成長を目指す企業の場合、最初に入れる人の水準を誤ると大きく足を取られてしまいます。


2. なぜ“ハイレイヤー人材”から採用すべきなのか?

(1) 組織拡大の混乱を抑えやすい

スタートアップはある時期から一気に10名、20名、30名…と増える可能性が高いです。そのとき、リーダーシップを発揮し組織運営をリードできる人がすでに社内にいれば、爆発的な拡大でも整然と受け止められる。逆に、いざ人数が増え始めてからハイレイヤーを探しても遅いし、混乱が先に訪れかねません。

(2) プレイヤーとしても優秀

マネジメントができるハイレイヤー人材は、自分自身がプレイヤーとしても質が高いことが多い。つまり、一人で複数人分の売上や成果を出しやすいのです。スタートアップでは、この「プレイヤーもマネジメントも両方こなせる人材」が本当に貴重。

(3) 企業文化の土台づくり

新規参入メンバーが増える前に、「こういうリーダーシップやコミュニケーションが当たり前だよ」という雰囲気を示せるのは強み。早期からハイレイヤーがいれば、よいカルチャーを根付かせるチャンスが大きいです。


3. プレイヤーから育てるのは悪いことじゃない、でも運頼み

「まずはプレイヤーを増やして、伸びた人をマネージャーに育てよう」という意見もあるでしょう。もちろん、育成そのものを否定するつもりはありません。しかし、スタートアップ特有の以下リスクを忘れてはいけません:

  • 時間と“運”が必要

    • リーダー素養がない人を昇格させても組織が空回りする可能性が高い

    • せっかく育っても大企業や他のスタートアップに引き抜かれてしまう

  • 教育の余裕が少ない

    • 超高速でPDCAを回すスタートアップ環境で、手厚い研修プログラムを運用するのは難しい

結果、Xでも「優秀なプレイヤーが育った途端に退職した」「リーダー素養がなかった人が成り行きで管理職になり、チームが崩壊寸前」など、多くの嘆きが散見されます。育成成功を期待しても、運任せ感が否めないのが実情でしょう。


4. 大量採用で「とりあえず人を増やす」は大抵うまくいかない

さらにありがちなのが「人手不足だから大量に正社員を入れよう!」という発想。しかし、ここにも大きな落とし穴があります。

  1. 固定費が急増しキャッシュフロー圧迫

  2. 日本の雇用制度上、ミスマッチを解消しにくい

  3. 組織内に“癌化”する人材が現れても除去しづらい

  4. リーダーが不在のまま人数だけ膨らみ管理不能に

大きなプロジェクトが舞い込んだからといって慌てて採用を繰り返すと、後々その弊害で会社が回らなくなることも少なくありません。


5. 人手不足なら業務委託を活用してリスクを分散

「いや、それでも現場が回らないんだ」という切迫感があれば、業務委託や外注でまかなうことを推奨します。

  • 必要な業務だけを切り出し、スモールスタートできる

  • ミスマッチがあれば契約更新で調整可能

  • コア業務はハイレイヤー正社員が担い、周辺タスクを外注で回すほうが結果的に安定

こうすることで、リスクは圧倒的に下がりつつ、スピード感は保てます。ハイレイヤー採用へのこだわりを捨てずに、人手不足を解消するバランスを取るのが賢い選択と言えるでしょう。


6. ただしハイレイヤー採用も慎重に!大きな痛手になるリスクも

当然、「ハイレイヤー採用自体が失敗に終わる可能性」も考慮すべきです。年収や役職に見合わない人を雇ってしまうと、むしろスタートアップにとって致命的な負担になりかねません。

  • 高額報酬を払ったのに成果が出ない

  • カルチャーフィットしないまま組織を掌握しようとして軋轢が生まれる

  • 解雇・修正が難しく、ダメージが大きい

だからこそ、ハイレイヤーを慎重に見極めるプロセスは欠かせません。せっかく高コストをかけて迎えたのに、結果が出せずに終わったり、逆に組織を乱されるのは最悪のシナリオです。

※この「ハイレイヤーを見極める際のポイント」については、また別のNoteで詳しくお話しする予定です。


7. まとめ:組織拡大の起点を“ハイレイヤー採用”にこだわるべし

  • どんなスタートアップも採用にはこだわりがあるが、最大の分かれ道は**「どのレベル感の人を最初に取るのか」**

  • ハイレイヤー(マネージャーレベル)から先行採用すれば、プレイヤーとしての成果×組織運営の両面で効果を発揮

  • プレイヤーだけを大量に採用し、育成でリーダーを生み出そうとするのは運頼みで、せっかく育っても離職されるリスクが大

  • もし人手不足が深刻なら、業務委託など柔軟に活用し、固定費リスクやミスマッチを回避

  • ただしハイレイヤー採用も“こだわり+慎重な審査”が必要。失敗すると大きな痛手になる

スタートアップはどのフェーズでも「人」こそが命です。せっかく売上やサービスが急成長しても、リーダー不在で組織が空回りすれば、企業としての競争力を大きく損ねることになるでしょう。だからこそ、最初からハイレイヤーを取りに行く意義は大きいというのが私の見解です。


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