ただただ見つめる

山の天気は変わりやすい。

湯沢高原の山頂。強風と雨で、観光に来た人は建物の中で過ごしている。

私も建物の中で外の様子を見るしかできない。
よくこんな日に高原に来たなぁと自分でも感心する。

本当は外のテラスで景色をゆっくり眺めようって思っていたけど、この強風や雨では外にも出れないし、遠くの景色すら見えない。

でも、意外と見応えはある。

たとえば雨。やんだと思ったらその1分後には強く降り始め、しばらくすると弱まったりする。その繰り返し。

そして風。なでつけるように荒々しく吹いているけど、全くリズムが読めない。不規則なテンポで強く吹いたり穏やかに吹いたりする。ものすごく気まま。

あとは、雲。ここは高原だから少し雲がかかっているんだけど、雨が強まると厚くなり、風が強まると猛スピードで移動して、隠してた景色が顕になる。雨と風の流れを受けて、雲の動きと厚さが刻々と変化する。

おんなじ構図の景色を見ているけど、ただ見つめているだけで景色が刻々と変化するからおもしろい。

人間の心もこの景色に重なる部分がありますよね。
たとえば今メンタルが詰んでいても、何もせずぼーっとしてるとほかの要因で自分は変わってなくても心が変わる。

無理に足掻いても悪くはないけど、別に足掻かなくてもいいのかも。ただその感情を見つめているだけで、気持ちって勝手に変わるものだから。

考えない、も時には大切ですね。