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【留学なし】過去の外国語学習&各レベル

一度自分の過去の外国語学習を振り返ってみようと思いました。
私自身もまだまだ学ぶことが多く、人に何を伝えられるのか…とも思いましたが…。
かつての目標は外国語で仕事をすることでした。その目標はだいぶ前に叶っています。

特に留学もしていません。
「僕は留学してないから◯◯語(自分の専門)話せないんだ」と言う大学教授を、過去に何人か見たことがありました。この時代にそんなことを言うなんて…と当時学生の私は思ってしまいました。(もちろん完全なゼロではなく、多少の謙遜も込められていたことでしょう。)
その批判は自分自身にも向けられ、留学しなくてもできなくても話せるようになってやる!と決意したことを思い出しました。

すでに手にしたものは軽んじやすいため、良いことも悪いことも、ときどき事実をきちんと振り返ることが必要だなと最近思います。

日々ドイツ語と英語を使ってはいますが、まだまだ改善の余地があります。
そして今でもポリグロットになりたいという夢が捨てきれず、ときどき発作的に新しい言語を学びたくなります。
しかし長らく中級(B1以上)レベルになるまで続けられたものがないのです。
これが心残りになっています。

レベルの体感としてはこんな感じ。
A2…英語で言えば、中学レベルをきちんと理解できている段階。英検3級に受かるくらい。
B1…ネイティブ向けの動画や文章を見て、初見でも何が話題になっているかはわかる。会話はたどたどしいが、日常生活に必要なことは何とか言える。
EUの多くが、労働に必要な最低限の言語レベルに設定している。

最低でもあとひとつはBレベルに到達できるよう、試行錯誤してみます。


外国語の学習歴

基本的に独学で学習しました。海外滞在は最長1か月。
大学も外国語大学ではないので、共通科目の第二外国語の授業を受けていました。

ドイツ語が話せるようになったのは、半分以上は学生時代に出会った素晴らしい先生のおかげ。ゲーテインスティチュートでも教えていた方で、その先生には学習方法そのものを教わりました。
もう半分は、ポッドキャストやYoutubeなど、無料のインターネットコンテンツのおかげ。この時代に感謝。

ビジネスレベルで(一応)使っている言語

①ドイツ語
資格は10年以上前に独検1級を取得したきりです。
ゲーテの資格も取らねば…と思いながら、日本での就職ではこれまで必要とされず受験料が非常〜に高いので(3万前後)いまだ受験できていません…。

仕事のメールやレポート等の作成のほか、電話対応や仕事上の会話など、話す・書くも一通りは可能。
自分が詳しくない分野だときつい。会話の逐語通訳は無理。
文法ミスがいまだよくあるので、より正確に話す・書くことが目下の課題。

②英語
コロナ中の時期に最後に受けたTOEICが885。リスニング・スピーキングが弱いです。
TOEICの結果分析を見ると、このレンジだとリスニングは満点かそれに近いことがほとんどのようなのですが、いまだにリーディングパートの得点よりも低い有様。
読み書きは仕事で支障が出たことはなく、自分の経験分野かつ準備をしていれば会議は可能。

問題は、日に日にドイツ語で英語が上書きされ、アウトプット力が落ちていること。
リーディングと動画のリスニングは理解力が落ちにくいのですが、使わないと話すときに言葉が出てこなくなります。動画コンテンツに比べると、実際の会話のリスニング理解力の方が落ちやすいです。単に人と接してないから?
転職してから英語会議が少なくなり、どんどん話すのが困難になってきたため最近学習を再開。

旅行で使える言語

あらかじめ文章を覚えれば、通じる発音で話すことができる言語。
単語を入れ替えて文章を作るのみで、自由に会話はできません。本当に基本的なことだけ知ってるA1レベル程度。
なお数字や挨拶だけしか知らない言語は除外。
・ウズベク語
・中国語(北京語)

1年以上勉強したことがある言語(上記除く)
フランス語、韓国語、イタリア語、古典ギリシア語、ラテン語 →基礎文法は終えた
トルコ語 →Duolingoのみ

古典ギリシア語は比較的頑張った方なのに何も覚えていません。
文字の読み方は忘れることはないですが、現代ギリシャ語ともまた違うのでどこまで応用できるかは微妙。

トルコ語は、Duolingoだけでどこまで覚えられるか、まったく期待せず実験的に始めました。トルコにはまた旅行したい。
1年間でトルコ語に1000分ほど使ったようです。約16時間半。有用ですが、メインで使うアプリではないと思っています。
ウズベク語と混ざってしまうため中断しました。

Duolingoには必ず音声があり、しつこく繰り返すので単語は覚えやすいです。単語学習用に、サブアプリとして活用するのが良さそうでした。
文法の説明はまったくなく、なぜ間違えたかの説明もないので、どうしてもなぜそうなるかわからない文章もありました。

ウズベク語の単語がわからないとき、とっさにDuolingoで覚えたトルコ語の単語を言うと通じることがありました(というかほぼ同じ単語のことがある)。
とっさに思い出せるくらいには、意外に単語が定着されるようです。

留学は役に立つのか

結論:「人による」〜完〜 …なのでしょうが…。
受け身だと行く意味がないと思います。
大学であれば、学内や生活で必要な手続きが多数あったり、試験や論文やスピーチなど、嫌でも多方面に言語を使うでしょう。
でも語学留学は微妙。

大昔ならまだしも、今のこの時代、日本にいても外国語は浴びるほど聴けます。
独検を取る前に短期でドイツに行き、大学が開催している全留学生向けの語学クラスに1か月通いました。
そのとき振り分けられたクラスはC1でしたが、実際はB2がせいぜいだったと思います。日本人は文法で高得点取りやすいので。人数の関係でC1がB2に統合になり、修了したのはB2でした。

その際に思ったのが、ドイツにいるのに、日本にいるときよりドイツ語聞いていないぞ!ということ。
当時は、毎日朝起きたらドイツ語のポッドキャストやニュースをつけ、聴く音楽も全部ドイツ、授業中以外はずっとドイツ語を聞き、ニュースは全部ドイツ語から情報を得て、ドイツ語を読む時はほぼ全文音読していました。

一方現地の語学クラスはというと、同じコースを受けているのは同じレベルの外国人。ネイティブは先生だけ。生徒の中には英語で話しかけてくる人もいます。
地方都市だったので町に出たらドイツ語のみでしたが、暮らす上で話す内容など、2週間もすればだいたい毎日大差なくなります。
近くのスーパーでは、肉やパン売り場が独立していたので会話は必要でしたが、個数と種類を言うくらい。話す相手もクラスメイトと遊ぶ以外は、パン屋やインビスやレストラン、銀行の両替、寮の管理人さんくらい。用事ありきなので会話も複雑ではありません。
学位を取るとかなら別ですが、これ以上滞在してもこのままだと伸びないのでは…という予感がしていました。ドイツにはもっといたかったですが。

学習方法

まず外国語に興味を持ったその瞬間から、現地のネイティブ向けのコンテンツを見ます。
少しは面白いかもと思えるものに当たるまで探します。

基本的に…
①たくさん聞く、たくさん読む
②たくさん話す、たくさん書く
③それを続ける
・文法、単語、発音学習で理解を補う

これ以外の方法はないはずです。
いや、基礎文法を最初にやるべきでは?
いやフォニックスor発音を最初にマスターすべきだ!
等々、色々な派閥もいるし、それぞれが一理あり、素人が否定なんぞできません。

昔は最初に文法書を終わらせるようにしていましたが、その方法で2年以上やったフランス語が全然使えないレベルです。
フランスには一人で旅行に行きましたが、旅行なんて一瞬だけのもの。現地のコンテンツには全然触れていませんでした。

ならできなくて当然じゃん、と今なら思うのですが。
授業の切れ目が学習の切れ目になってしまいました。

発音と単語は、個人に合った方法でやるのがよいのだろうなと。
私の場合、最初に発音だけやるとか、単語帳を覚えるとかができないので、テキストの音声を聞きながら徐々に正確に覚えていくスタイルです。 
丸暗記が苦手なため、単語は実際の文章や歌に出てきた塊(チャンク)で覚えるようにします。

発音も単語力も、ある程度学習が進むと自然と気になってくるため、気になったらその都度集中的にやることが多いです。
(これが正しいと言うつもりはなく、常に試行錯誤してます。)

イマージョン

その上で、どんな学習者にも必要になるのが大量インプットであることは間違いないでしょう。
大量インプットの順番ややり方に諸説あっても、やらなくていいと言う人は存在しないはず。

理想的なのは、自分の周りの言語をすべて学習している外国語に切り替えること。
これは「イマージョン」と呼ばれています。

現実的には100%切り替えるのは無理なので、可能な限りすべての言語を外国語にします。PCもスマホも。支障が出るレベルならスマホから始め、前もって日本語メニューのスクショを保存しておいてもいいでしょう。
現地のニュースを聞き、現地のドラマや映画やYouTubeを見て、学習言語でGoogle検索して情報を得ます。
かつてドイツ語がまだよくわからないうちから、単語や文章を調べながら無理やりニュースを読み、理解できなくてもポッドキャストを聞いていました。

就職してこの環境を中断したら、伸びが確実に鈍りました。外国語をほとんど話さない時期が何年かあり、その間は会話が怖くなりました。
結局その言語環境に身を置く以外ないのだな、と実感した次第です。

イマージョンの方法
方法とQ&Aについては、こちらの動画ですべてが解説されています。
ここまでまとめられるのすごい。

理解できるインプットとリスニング

リスニングといっても、BGMとして流しておけばいいかというとそうでもなく(やらないよりはまし)。

①すでに半分以上わかっている内容を音で聞く(理解できるインプット)
②何もわからなくてもところどころ集中して聞く
③聞き流す

①が望ましいですが、マイナー言語だとそれができない場合があります。しかしほとんどの言語のニュースには書き起こし文があり、字幕も出ます。
YouTube動画の自動字幕はテキストで一覧表示できるので、翻訳アプリにまとめてコピペも可能です。自動字幕は完璧ではないですが、あるのとないのとでは大違い。翻訳アプリに丸投げでも、ある程度理解できる訳を出してくれます。
面倒ではありますが、時々でよいので、一度文章で意味を確認し、だいたいの内容を把握をしてから聞いた方が断然リスニング力の伸びは早いです。
初歩レベルでも、単語程度なら想像以上にキャッチできるはずです。

結局地道に時間をかけて、量をこなすしかないということ

無駄にお金をかけないために

大量インプット、その後のアウトプット
どういう学習方法であってもこれらは必須。
あとは「何を使って」「どうやるか」「いつやるか」の方法論に過ぎないと思います。

断言できるのは、「数か月でペラペラ」「聞き流すだけでペラペラ」系は信用ならないということ。
もしそれが教材を買わせる謳い文句であれば、お金をドブに捨てるようなものです。

過程を楽しむ

一番の肝が続けること。
そのためには、楽しむことが大事だとつくづく思います。
楽しくないことは続けられない!
人生がかかってる試験の場合は頑張るしかないですが、そういう人は自らを律してすでにやってるはずなので。

まだ何も理解できない初心者のうちほど、学習がつまらなく感じやすいです。
だからこそ、言語知識ゼロのうちから、現地のコンテンツを見る。そこで自分の興味を引くものを探すようにしています。
これまで一度も興味がなかったことが、なぜか外国語なら面白く感じられる。ということも起こります。
言語を変えた時点で、見える視点もガラッと変わるからです。

昔は政治経済や時事問題にまったく関心がなかったのですが、毎日ドイツのニュースを見ているうちに、自然に興味を持つようになりました。
政治経済、法律関連の用語の多くは、日本語ではなくドイツ語で先に学びました。
外国語を通して、思いもよらない分野への関心が高まるかもしれません。

これもまた外国語学習の醍醐味。
言語を変えると、同じ場所にいても自分を取り巻く世界が変わるのを毎度実感します。

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