必要な英文法 V
必要な英文法 IV の続きです。
今日は他動詞に関してもっと考えます。というかもっと別の他動詞を見てみましょう。もっと別って何だよ?の前に、今までやった他動詞をもう一度。
自動詞:やる方 + 自動詞 (Mario sleeps.)
他動詞:やる方 + 他動詞 + やられる方 (Mario throws a turtle.)
自動詞は何かを「やる人」(Mario) だけな一方、他動詞は「やる人」だけでなく「やられる方」(a turtle) が必要という話でした。この2つだけならまあなんとかなりそうです。
悲報:もっとアクロバティックな動詞があります。
まず一つ目いきましょう。「渡す」って動詞を考えてください。「渡す」って動詞には
渡す人
渡される人
渡される物
が登場しますね。日本語だと「助詞」で誰が何なのか指定します。
「助詞」で役割が決まるので、助詞さえ同じなら順番変えても変わりません。
順番は違っても、亀を渡すのはマリオ、もらうのはルイージというのは変わりません。英語はこれを順番で決めます。
これはとても日本語には無い感じですね。動詞の前が渡す人、動詞のすぐ後が渡される人、その後が渡されるもの。普通の他動詞でもそうでしたが、英語は語順で役割が決まるんです。
とても大事なことなんですが、動詞を覚えるときはこの語順も覚えないといけません。いちいち覚えなくていいように「第4文型」などという言葉が発明されちゃったりするみたいですが、そういう事言われて余計にわからなくなって何の役にも立たなかったから、今これをお読みになってるんですよねきっと。
動詞を覚えるときは、何が登場するか考えましょう。「渡す」という動作を考えると、渡す人、渡される人、渡される物、この3つが必要じゃないですか。その動詞には何が必要か考えて例文を読んでみたりすればよいのです。
それなりにめんどくさいことに、Mario gives Luigi a turtle. は別の言い方もできます。
Luigi を a turtle の後ろに持ってきて to Luigi にする。
あれっ? to って前置詞ですよね。これは修飾用というよりは必要なやつです。ハッキリ言って、to 付けてこう言ってくれたほうが日本語っぽくてわかりやすいですよね。
なので、むしろ
Mario gives a turtle to Luigi.
は
Mario gives Luigi a turtle.
とも言える、と考えたほうがわかりやすい気がします。
動詞って、要するに登場人物(物や状態等を含む)の話なので、必ずしも機械的に文法といういわけではなくて、面白いと思います。一つ一つの動詞はその登場人物等で決まってしまっているのですが、その関係を「操作」出来てしまったりします。さらには文の「動詞」ではなく単に「動作」などを指すために動詞を動詞じゃなくしちゃったりも出来ます。
この先は少し、動詞をいろいろイジる文法に関して見てみたいと思います。まずは動詞に慣れるのが大事です。