コーチングを学んでからテキストコミュニケーションで気を付けるようになったこと
これは CAMPFIRE Advent Calendar 2023 5日目の記事です。
こんにちは、いしづかです。CAMPFIREでエンジニアをしています。
じつはわたくし「認定プロフェッショナルコーチ」というコーチングの資格を持っています。
これを持っていたからといって何ができるという話でもないのですが、対話を通じて目標達成や成長へのお手伝いをすることができます。
とくにコーチとして売り出しているわけでもないのですが、いちおう有料のセッションも経験しています(有料でやるってなると内心メチャクチャ怖かった!!w)。ご興味があればいつでもご連絡ください!
テキストコミュニケーションの難しさ
さて、CAMPFIREでエンジニアやってますとは言ったものの、入社日は2023年12月1日。ええ、入社したてのド新人です。
CAMPFIREは基本的にリモートワーク体制。特にエンジニアは画面の向こうにいる人がどこにいようが関係ありません。ZoomやMeetなどのビデオチャットも使いますが、基本的にSlackを用いたテキストコミュニケーションが中心です。
テキストコミュニケーションって・・・むずかしいですよね!!
コーチングセッションでは声のトーンや間の取り方なんかで多くの情報を得るのですが、テキストだとそれがほとんどわからない!!
一方で「人材は人財」とかいうエモい言葉もありますが、良いコード・良いプロダクトを作っていくには自分自身も成長せねばですし、チームの成長にも貢献していかねばなりません。それらは日々行っている業務や仲間との連携を通じてなされるわけですが、その手段がテキストなのです。
ぼくはまだまだ右も左もわからないド新人ですが、甘えてばかりもいられない。難しいながらもどうにかやっていくしかないんですよね。
というわけで、コーチングを学んでからというもの、テキストコミュニケーションを行っていくにあたって特に気を付けるようにしたことを3点ほどご紹介しようとおもいます。
敬意と感謝マシマシ
敬意を示す、感謝を示す。
そういった行動が組織の空気を良くして、信頼関係の構築に寄与するというのはご理解いただけると思います。特にテキストコミュニケーションだと声のトーンとか使えないからしっかりと表明するのはとても大事ですね。
コーチングでもクライアントの苦悩や努力の1つ1つに敬意を表します。
しかしそれは単に「いろいろやってくれてありがとう」というわけではなく、感謝することにより自らが自然と利他的なマインドになり、視野を広げてくれるという、自分自身のためという側面もあります。
「打算的に感謝する」というのはなんとも言えない気持ちになるかもしれませんが、感謝については学術的な研究もあり「感謝する人は免疫力や痛みへの耐性が強く、ポジティブで幸福感も高い」という結果が出ています。
敬意や感謝を示すというのは、もちろん相手がメインなんですが、そこそこ自分に対する効果も狙えるのです。
こちらの記事がよくまとまっています。結構長いから気合いを入れて読んでくださいw
フィードバックの作法を守る
エンジニアは他者が作成したソースコードをレビューしたり、自分が作成したソースコードをレビューしてもらったりということをやります。
提出したプログラムについて、コメントをつけるのです。
正直いいます。
ぼくはコメントをつけるのもつけられるのも大変苦手です。なんとなく「フィードバック=ダメ出し」みたいなイメージありませんか?建設的な議論は全く問題ありませんが、白熱すると自らの正義の押し付け合いになることもあります。
フィードバックの語源には諸説あるようですが、大砲を撃ったときに目標物からどれくらいズレていたかを射手に伝える役割の人をフィードバッカーと呼び、その情報自体がフィードバック、だそうです。
「右に4mの位置に着弾しました!」がフィードバック。
では「右に4mズレてるから射角を〇度に変更しなさい」ならどのように感じるでしょうか?
現実では後者を伝えがちです。
もちろんそれが悪いわけではありません。たとえば何らかの規約があって、そこから外れているならこう変更してくださいと伝えます。
コーチングにおけるフィードバックは、相手がいまどのような立ち位置にあるか、周囲にどのような影響を与えているか、事実を事実として割とドライに伝えます。それがコーチの主観だったとしても「私からはこのように見えました」とあくまでドライな事実として伝えます。そしてその情報をどう料理するかは相手に委ねます。
ここで突然ですが、ぼくはもう絶対やらないと心に決めている振る舞いがあります。それは「意見を背後に隠した質問をすること」です。
極端な例を出すと「ここでエラーが起きたらデータが不整合な形になりますが、その点は対処しないでいいのでしょうか?」みたいなコメントです。
質問の形ですが「対処すべきだよね」という意見をウラに隠したものになっています。意見として出すと、的を外したときに自分がダメージを負うので、質問の形にして(無意識的な場合もありますが)自分を守っているのです。
頭に浮かんだことを事実として相手に伝えていないため、フィードバックの作法からは外れています。また、この手の意図は隠したつもりでもわりとバレバレで、相手に不快な思いをさせるケースもあります。言いたいことがあるならハッキリ言えよって。
フィードバックはあくまでドライに、事実を事実として伝え、それを受けてどう行動するかは主役である相手に委ねるよう心がけています。
承認は生モノ
コーチングには「承認」というテクニックがあります。
承認と聞くと「ほめる」とか「ねぎらう」といったイメージを持つ方も多いかと思いますが、コーチングにおける承認は「相手の行動の変化や成果にいち早く気づき、それを言葉で伝えること」です。
たとえば「1年間、その活動を続けているんですね」というのが承認で「その活動を1年も続けているなんてすごいですね」が称賛ですね。
称賛も大変重要なものです。
ただ、称賛や誉め言葉は相手に対する何らかの「評価」が加わります。一方で承認は変化や成果を「事実」として伝えるだけなので受け取りやすいことが特徴です。事実として伝える意味では前述のフィードバックと似ていますね。
承認を受けた側は、他者からの視点を知ることで新たな気づきを得るキッカケになります。こういう機会はチームとしても良い成長材料になります。
しかしながら、承認の定義にもあるように「いち早く気づく」ことが大事です。そう、承認は生ものであり、賞味期限が超絶に短いのです。
特にテキストコミュニケーションではタイムラインがすぐ流れてしまいますよね。気づいた瞬間に伝えないともう賞味期限切れです。スピード命。
「Slackのアイコン変えたんですね」みたいなことでも承認です。小さな変化でも言葉に出すだけで、そこからコミュニケーションが広がったことを幾度となく経験しているので、とてもとても大事にしています。
まとめ
コーチと聞くと指導者っぽいですが、ぼくの理解では↓のようにどういうルートでこの山を登っていこうかと一緒に考える伴走者をイメージしています。
あくまで登るのは本人なんですけどね。
それは、良いコードを、良いプロダクトを、良い事業を一丸となって作り上げていこうとする、日々のお仕事の態度そのものだと思います。
テキストコミュニケーションは時間や場所を縛らない(非同期的である)というメリットもありながら、対面では得られていた多くの情報が欠落するというデメリットもあります。
そのなかで、自分と周囲の成長に貢献できるよう、コーチングを学習して得られたものを総動員しつつ、日々工夫しながらコミュニケーションをとっています。
・・・だなんて偉そうなこと言ってますけどド新人ですので助けられてばっかしです。日々感謝!!
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