俺のバイク:ロベルタ編(5)
はい、こんにちわ。原告です。
なんていうんですかね、遂に来るところまで来てしまいましたね。被告になることはあってもまさか原告になるだなんてそんな話、想像もしていませんでしたね俺は。
だってあいつ話し合いにも応じてくれねんだもん。分かってたけど。
こうなる予感はしてたんですよ、だってロベルタが初手で「これはもう裁判」ってポロッと言ったくらい話にならない状態だったから。初手で。頭がおかしいんじゃないですかあの人。知ってたけど。
多分だけど、仮にほんとにやってたとして「その手間がめんどくさい」んだと思う。仮に、ほんとにやってたとしてね。あれだけ言ったのに進捗報告も画像も送ってこない男がそんなめんどくさいことする訳がない。
しないと大変な事になるんだが。
まあめんどくさがりな自分と心中したいならそれはそれで。
というわけでこんなであんなで裁判に達してしまったのであった。
二年前の俺に伝えてあげたい。それ裁判になるよって。
なるかね普通? バイクの修理ごときの話で。まあ、なってしまったのだが。なってしまったものは仕方がないのだが。実際の話、なかなかこの件は要素が入り組んでいて、攻めどころを一ひねりしなくてはならなかったのだが、何とかここまで漕ぎ着けた。
しばらくこの辺の話は止まるかな。
裁判が七月の下旬なんだよね。ざっくり一ヶ月半。
それまでに動きがあるとしたら、あいつが泣き入れてくるぐらいだけど。それもなさそうだし。
よくひろゆきの例で引き合いに出される「賠償金なんか払わなくていい」というのは、実は結構、世間に流布しているやり方で、とにかくないもんは払えないとゴネたり無視したりして踏み倒すという例はよくある。
例えばスピード違反の罰金とかも、裁判まで粘ると「もういいよ」となって払わなくて済んだりする。人でもはねてたら別だが。
というか人をはねても払わない奴だっているくらいだし。
月賦で払いますが途切れたりとか。
そういう奴が多すぎるので法改正された訳だが。資産すらないというならともかく、あいつ資産あるし。商売してるし。ゴネ得は通用しないと思う。店畳んで逃げるとかならまだワンチャンありそうだが。
そもそもそこまでするような額ではない。
というかさっさと払え。あんなちんけな額。
今のところ、俺が負ける要素がないというか、これで俺が負けたら世の中ってどうなってんだよというぐらい俺は当たり前の要求しかしてないのだが。そもそも弁護士通して最初に通達したのが「進捗を言え」なので、進捗を言ってくればいいものを。
あいつの店に俺のバイク、無意味に何ヶ月もあるのかな。
腹いせに捨てた可能性もある。
ますます不利になるのだが。
そんなわけでロベルタ編(6)に続きます。
多分、写真集の方が先に出来ます。お楽しみに。