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CVポート

乳がんサバイバーずこちです。
浸潤がん/ホルモン感受性 なし/HER2 3+/Ki67  40%
腋窩リンパ節転移あり
2021年手術、放射線治療
2022年 分子標的薬完走
現在は経過観察中。
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では今日のブログです。

CVポート


私は、若い頃から血管が細いです。

そして、その血管はあまりまっすぐでないらしい。


なので、採血も大変だけど
長い針を入れっぱなしにして撮る造影剤を使ったCT撮影は
血管の確保がそれはそれはたいへんなのです。


なので、CVポートという器具を右腕の内側に入れています。

血管を傷めることなく薬を体内に入れることのできる器具。




全体的に血管は細くても
左腕には1本、太くて良い血管がありました。



なので、いつもそこで採血をし、
造影剤を使うCTやMRIもその血管を使っておりました。


しかし、私は
乳がんが左わきのリンパ節に転移していたため
リンパ節を取る手術をしました。

リンパ節を取った左腕は
注射針や点滴の針を刺してもいけないし、
血圧を測る時の圧迫さえ禁止されてしまいました。


右腕は太い血管が無く、
ベテランの看護師さんでも3回に1回は失敗され、
中堅の人でも採血できないのでした。



そんな私はCVポートという器具を腕に入れました


これが、初めは普通に腕の肉の下に埋まっていたのですが、
時間が経つにつれてだんだん浮き上がってきて、

「腕の肉の下」ではなく「腕の皮の下」という感じで
皮膚の下にCVポートの黒っぽい色が透けて見えるようになって
怖かったですねぇ。


ちょっとでもどこかにぶつけたら皮膚が破れてポートが飛び出てきそうでした。

あと、
ちょっと体調が悪かったりすると器具周辺が炎症を起こすのか
ちょっと圧迫されただけで痛くなります。

飛び出てるものだから
わりと圧迫されることが多くて
痛い時は1日中ぐずぐずと痛いのです。


だから、分子標的薬の治療が終わるとすぐに
主治医の先生に
「ポートを抜去してください」
とお願いをしました。
(実際は治療が終わって半年ほど様子を見てから取りました。)


本心は1秒でも早く取りたかったですが
主治医の先生から
「まだまだこれからも採血の検査がしょっちゅうあるし
MRIも撮ったりするからまだやめておこう。」
と、言われました。


主治医の先生は採血室の偉い人に
この人はポートから採血してくださいと、直々に言われているので
なるべく乳腺外科で採血するようにしたいのだろう。

これがなければ私の抗がん剤ライフは本当に大変だったろうと思う。


そして、賛否両論あるが、
血管が細き私に取ってはCVポートはありがたい発明品であり、
開発した人に心から感謝しています。


1回だけ血管から抗がん剤入れたことがあるのだけど
抗がん剤って人によっては血管痛と言って、
血管に痛みが出たりするのだそうだ。

私はまんまと血管痛のある人だったみたいで
それ以来ずっとCVポートで抗がん剤や分子標的薬をしてきました。




調子が悪くて1回抜去したけど
すぐにまた新しく入れ直す手術をしました。

まぁ、
私にとっては乳がん闘病の相棒と言えるかもしれない。


今も、傷の残る右腕を見ると
CVポートが入っていた頃の鈍い痛みを思い出す。



#創作大賞2024 #エッセイ部門

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