ステマ規制と試写会のSNS投稿
今月(2023年10月1日)から、ステマが景表法違反になりましたが、そんな中、同じオスカーウォッチャーで著名なMs.メラニーさんがこのような発言をされてました。
「え!?試写もステマ気にせんとあかんの!?」
と試写会に参加しまくりの自分としてはヒッという感じだったので、せっかくなのできちんと調べてみました。
そもそも対象はあくまで「事業者」
ステマ規制に違反した場合、措置命令や刑事罰の対象となるわけですが、その対象はあくまで「事業者」です。
つまり、映画に関するSNS投稿をしたとしても、罰せられる可能性があるのは配給会社等であり、その映画に関与していない個人などの場合は、規制の対象外です。
試写会のSNS投稿は対象になるか
とはいえ、自らの投稿が「ステマ」と判断され、事業者が措置命令などを受けたら、今後試写に呼んでもらえないかもしれないですし、ライターさんなんかはお仕事もらえなくなっちゃうかもしれません。
そいつぁは困る。
でもそれが試写だろうが興行だろうが面白かったら投稿する、というのがSNSの世界であり、SNSの楽しみ方のひとつだと思います。
ではどうすれば規制の対象外にできるのでしょうか?
【広告】などの表示をすれば何の問題もない
まず、SNS投稿時に【広告】や【PR】などをはっきりわかるように記載していれば、ステマ規制の対象にはなりません。
なのでnoteであれば、タイトルに【PR】と最初にどん!と記載していれば問題ありません。例えばこんな感じ。
あとは冒頭に引用を使ってなどもいいかもしれないです。
noteで#ネタバレみたいに、#PRのハッシュタグつけると画面上部に表示させる機能があったりするといいですね。
ダメな例としては、長文を記載したあとにハッシュタグで#PRなどと明記した場合は、そこまで読まないと広告かどうかわかりませんから、ステマとされない要件を満たせません。
でも#PRとか入れたくないよね
でも試写会にわざわざ参加するような映画好きのひとは、まず"観ることそのもの"が第一目的で、次に「(その映画を)早く観たい」「費用を抑えたい」の2点が主な理由、そしてもしその映画が自分の琴線に引っかかれば、SNSに投稿するかもしれない、というケースがほとんどだと思います。
つまり、その映画を宣伝する目的で試写会に参加しているひとは少ないかな、と思います。
だから【広告】などと入れるのはちょっと抵抗があるんじゃないでしょうか。(第一、めんどいし)
「事業者の表示」にならないようにすれば良い
【PR】などと規制せずに、ステマの対象にならない方法があって、それは「事業者の表示」にならないようにする、ということです。
「事業者」とは、映画の試写の場合、映画の配給会社・制作会社などの会社だけでなく、所属する従業員、映画のスタッフなどがあたると思います。
この方たちは、【PR】などの表示をなしに宣伝を行うとステマとされる可能性があります。
(その映画を配給している会社、出演俳優などは、その映画について投稿などをした場合、明らかに宣伝なので、【広告】などの表示がなくてもステマ表示には該当しません)
試写会の参加者のほとんどは、これに該当しないと思いますので、これはまずクリア!
じゃぁ、【広告】とか入れないでOK?
ノンノン、まだそう判断するには早いです。
第三者に"行わせた"場合は規制の対象
ところが、配給会社等(事業者)が試写会の参加者(第三者)に行わせた場合は対象になってしまいます。
なので、配給会社等が、試写会で「投稿をお願いします!」などと参加者に伝えた場合は完全アウト。広告であることを入れないとステマに該当される可能性があります。
繰り返しますが、ここでアウト(というか罰せされる可能性がある)になるのは配給会社等で、投稿したひとたちではありません。
ではSNS投稿を促していなかったらOKかというとそこも微妙。
それを証明する手段がないですし、「映画鑑賞」という対価を得ている以上、「宣伝」とみなされる可能性は正直高いと思われます。
なので個人的な結論としては、試写会で観た映画について、SNSに投稿する場合は【広告】【PR】などと入れておいたほうが無難だし、正直ラク。
一方、クリエイターの端くれとしては、単純に#PRとか入れてSNS投稿するのは正直釈由美子ですし、ダサいので、自分はいろいろ方法を模索していきたいと思っています。
例えば、「◯◯の試写会に行ってきました〜hogehoge」とか、「ご招待いただいて▲▲を観てきました〜hogehoge」とかパっと考えても出てきますので。