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Button Shy Gamesのゲーム紹介(2)「Titans of Dsyx」

Button Shy Gamesのボードゲームを紹介します。
ジャンルは1人用ロールアンドライト(紙ペンダイスゲーム)です。
バリアントとして、3人以上何人でもの多人数ルールも紹介します。


「Legend of Dsyx」


Button Shy Gamesには、「Board Game of Month Club」という自社ゲームの頒布グループがあります。そこでロールアンドライトのシリーズ「Legend of Dsyx」が作られていました。
2018年に毎月1つのペースで制作されて計12作あります。全タイトルをあげると、

1 Tower of Mages
2 Hall of the Dwarven King
3 Goblins, Guns and Grog
4 Spellcraft Academy
5 Dragonvault
6 Seascrapers
7 Gryphon Delivery Service
8 Mushroom Ale
9 Fairy Fair
10 Derelict Dirigible
11 Lockpicks
12 Titans of Dsyx

です。

リンク先はPDFデータを購入(3ドル)できる「PNP Arcade」のページです。

「Legend of Dsyx」の特徴は、ルール・ゲーム盤面などが全てA4の紙1枚で収まっています。なので、1枚印刷して数個のダイスとペンを用意すればすぐに遊べます。
……いや、まあ、ルール読まないとすぐにはできないのですが。


今回はその最終作、12番目の「Titans of Dsyx」を紹介します。

「Titans of Dsyx」

Dsyxの創世記(巨人が土地をぶん投げてDsyx世界を作った)をテーマにしたゲームです。
3個の6面ダイスとペンが必要です。

ゲームのおおすじの流れは、
・プレイヤーは、ダイスを振って地図に土地を書き込みます。
・規定回数を終えるとゲーム終了で、土地の配置の状況で得点(ポイント)が入ります。
・ポイントが高ければ高いほど、より素晴らしい結果です。

※以下の文章で、土地やイベントなどの名称は、私訳ですのでご了承ください。

ゲームの流れ:

最初の準備:
ダイスを1個振り、その数字に当たる土地を地図の任意のマスに書き込みます。

それぞれの土地について説明すると、

砂漠:1つにつき−1ポイント。ただし、3個以上砂漠がつながっていれば、1つにつき3ポイント。
湖 :隣接するマスに川がつながっていれば、つながった川1つにつき3ポイント(川については土地変形で説明)。
丘 :1ポイント。
木 :1ポイント。
草地:隣接するマスに土地が書かれていれば、隣接している土地1つにつき1ポイント。
水晶:1ポイント(さらなる効果がありますが、後述)。

ラウンド:
全部で20ラウンドあります。
各ラウンドにすることは、ダイスを3個振って、出目に応じたアクションを行う、アクションが終われば、ラウンド終了です。


アクション:
振ったダイスはそれぞれ1つづつ「方向」「距離」「土地の種類」に割り当てて、地図に新たな土地を空きマス書き込みます(すでに土地が書き込んでいるマスはダメです)。

画像1

ダイスの出目が2、3、5と出ている場合、上図のような組み合わせで土地を書き込んでいきます。方向は、下図のとおりです。

画像2


どう組み合わせても書き込めない(地図からはみ出したり、すでに土地が書かれているマスにしか行けない)場合は、振り直したいダイスを1個選んで振ります(それでもダメならばまた選び直して振ります)。

土地変形:
先に上げた土地の他にも数種類の土地があります。
土地を書き込むマスにある条件(選んだ土地の出目と、書き込むマスに特定の土地が隣接している)が揃うと、土地変形に対応した土地を書き込まなければなりません。

画像3

上は、木の土地の出目で書き込む場合の例です。
右図:木に隣接しているマスに木を書き込もうとすると、条件が揃うので、森を書き込まなければなりません。
中図:ですので、木に隣接しているマスに木は書き込むことができません。
左図:木が隣接していなければ、条件を満たさないので、木を書き込むことができます。

それぞれの土地について説明(条件――隣接している土地の数――も書きます)すると、

 川 :1ポイント。【条件:湖または川1個以上隣接】
 山 :3ポイント。【条件:丘または山1個以上】
 火山:地図全体に書かれた丘1つにつき2ポイント。【条件:山2個以上】
 森 :3ポイント。【条件:木または森1個以上】
世界樹:地図全体に書かれた木1つにつき2ポイント。【条件:森2個以上】
 村 :5ポイント(さらなる効果がありますが、後述)。【条件:湖または川1個以上】
 城 :20ポイント【条件:村2個以上】
 門 :5ポイント(さらなる効果がありますが、後述)。【条件:水晶2個以上】
大正門:50ポイント【条件:門2個以上】


後述(さらなる効果)について:
いくつかの土地で後述するとした効果について、説明します。

●「村」と「門」
基本的に1ラウンドにつき1つの土地が増えていきます。
しかし、「村」と「門」は特別で、地図に書き込むとさらに別にダイス1個を振って、以下に説明するイベントが発生します。

【村のイベント】
汚染 :湖または川のいずれか1つを消滅させます。
伐採 :木または森のいずれか1つを消滅させます。
採掘 :丘または山のいずれか1つを消滅させます。
繁栄 :地図に書かれた村に隣接している空きマス1つに村を書きます(さらに、村の効果でもう1つイベントが発生します)
魔法陣:地図に書かれた丘または山に隣接している空きマス1つに門を書きます(さらに、門の効果でもう1つイベントが発生します)
宗教陣:地図に書かれた木または森に隣接している空きマス1つに門を書きます(さらに、門の効果でもう1つイベントが発生します)

※消滅についてのルール:
消滅となる土地のマスの次ラウンド以降の扱いですが、
・空きマスになって再度土地を書き込める
・廃墟化した土地として扱い、再度土地をかくことができない
のどちらなのか、原文のルールにはありませんでした。各自の好みのルールでいいと思います。

【門のイベント】
干ばつ:砂漠を2つ書きます(ただし、書き込む2つは隣接してはいけない)。
洪水 :湖を2つ書きます(ただし、書き込む2つは隣接してはいけない)。
地震 :丘を2つ書きます(ただし、書き込む2つは隣接してはいけない)。
増殖 :木(※)を2つ書きます(ただし、書き込む2つは隣接してはいけない)。
春風 :草地を2つ書きます(ただし、書き込む2つは隣接してはいけない)。
流星 :水晶を2つ書きます(ただし、書き込む2つは隣接してはいけない)。

※原文では「Forests(森)」ですが、他の土地の得点と比べて誤記とみなし「木」に変えました。


●「水晶」
水晶の効果は「Destry to reroll any dice.(原文)」です。
翻訳間違っているかもしれませんが、おそらく「サイコロを振り直すルールを破壊します」つまり「次のラウンドはダイスを振り直せない」ということではないかと。

例:1、3、6と出ている目で「水晶」を書いた次のラウンドも、ダイスの目は1、3、6のままでアクションを行う。

この効果をうまく使えば、連続で「水晶」を書き続けることも可能となり「門」を書くチャンスも増えます。

以上が、「Titans of Dsyx」のおおよそのゲーム説明です。


私製バリアントルール(多人数)

「Legend of Dsyx」は1人専用のゲームですが、ちょっとしたルール変更で多人数プレイに対応できるのでは?と考えたバリアントルールです(プレイ人数は3人以上で理想としては4人以上)。

ルールの変更:
使用するダイスはプレイ人数分用意(念の為もう1、2個追加するとよい)します。
各プレイヤーはダイス1個持ちます。
ラウンドでは、それぞれのプレイヤーが手持ちのダイス1個を振ります。
アクションを行うのには3個ダイスが必要になりますが、

 自分と両隣のプレイヤーのダイス(合計3個ありますね)

の出目で行います。

変更点はこれだけです。
これだけですが、それにともなう補足ポイントもあります。

●「水晶」の効果
「水晶」を書き込んだら「次のラウンドはダイスを振り直せない」というルールです。
これは自分の1個のダイスだけに適用します。
※これより、例えば「村」など書きたい土地を書くために、都合いい出目を固定することもできます。

●どうしても土地を書き込めないダイスの出目だった場合
土地を書き込めるプレイヤーのラウンド終了のあとに、自分の持っているダイスを振り直します。
自分のダイスがどんな目が出ても書き込めない場合は、例えば、
 ・自分と2つ先の右隣プレイヤーと2つ先の左隣プレイヤーのダイスの出目で行う。
 ・念の為に用意したダイスを追加して解決する。
などで対処してください。バリアントなので各自の都合で(他のルールでも)構わないです。

ということで、紹介記事を終わります。ありがとうございました。

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