『発破64』 〜「紙ペンゲーム」と呼ばれない「ロールアンドライト」を考えてみた〜
先月「ロールアンドライト」についてnoteを書きました。いろいろな方々に読んでいただけました。ありがとうございます。
また「ロールアンドライト」について書いてみます。
そもそも「紙ペンゲーム」と呼ばれているゲームというのは、「紙」と「ペン」を使うからです。じゃあ、「紙」を使わない「ロールアンドライト」は「紙ペンゲーム」と呼ばないのでは、と思いました。…なんか書き出してみるとバカみたいですね。開き直って居直ったバカついでに進みます。
では「ダイス」と「ペン」しか使わないゲームって、何をするんでしょうか。そうですね、おそらく「ダイス」に直接書く、じゃないでしょうか。
で、調べてみると、そのようなアクションをするボードゲームがありました。2016年にWizkidsから販売された「Blank White Dice」です。
カードに書かれたアイコンをダイスの空白面に書き込んで「ダイスのカスタマイズ」をし、ダイスを振りつつ勝利を目指すゲームです。大雑把に言えば。
欲しいなあと思った代物なのですが、懸念材料が1つあって購入に二の足を踏んでます。
ダイスに書き込むペンが「ホワイトボードマーカー」でした。ということは、ゲームで遊んでいる最中にインクで手を汚してしまうんじゃないか、そんなリスクがあります。写真を見ると、ダイス自体の工夫として外枠をつけているので、多少の防御効果はあると思います。……でも、やっぱり汚すよね、きっと。
実例もあったことを踏まえて、「紙」を使わない「ロールアンドライト」、「ペーパーレスロールアンドライト」なるボードゲームに必要なコンポーネントとして、
「手を汚さない書き込める(理想としてはリライトできる)ダイス」
が欲しいなあ、と感じました。
とりあえず、(間に合わせでもいいとして)そこそこ使えるものを用意できればいいかなと。で、以下の3点あればいけそうかと。
1)16mm空白ダイス(できれば角丸)
2)100均で買えるマスキングシール(直径15mmの丸型)
3)消せるボールペン
消せるボールペンはインクが無色化するだけなので、何度も書くとシールがダメになってしまいます(しょうがないことなのですが……)。そんな場合は、貼り替えてしまえばいいです(マスキングシールだと、剥がしやすい)。貼る手間が面倒でなければコストも安いので、まあプライベート(仲間内)用としては悪くないかと。
マスキングシールですが、ダイソー系とセリア系に在庫がありました。キャンドゥ系ではまだ未発見です。
それはそれで、リライトダイスを作ってみました。角丸のダイスは面が円形で、丸形シールとピッタリ。意外と良い見た目です。
このリライトダイスを使ってボードゲームを作ってみました。やることは「ダイスを振って出た数字を空白のダイス面に書く」「数字の合計がオーバーしたら負け」です。
仮タイトル『発破64』
【1ラウンドのみのゲーム】
プレイ人数:2人以上(〜4人くらい)
プレイ時間:3分
用意するもの:
普通の6面ダイス…3個
リライトダイス…3個
消せるボールペン…1本
ゲームの流れ:
1)アクションをする順番を決めます。
2)最初のプレイヤーは6つのダイスを全て振ります。
リライトダイスは何も記入していませんから、空白のままですね。
3)振ったダイスの合計が
64以上のときはそのプレイヤーの負けです(バーストです)。
3+4+6+23+29=65でバーストです。
63以下の場合、
・空白の面のダイスが1つもないときは、そのプレイヤーの勝利です(ビクトリーです)。
1+2+6+8+15+29=61で63以下なのでビクトリーです。
・空白の面が出ているダイスが1個以上あれば、1つを選んで振ったダイスの合計を書き入れます。そして次のプレイヤーの番にまわり同様に2)のアクションを行います。
写真はさかのぼりますが、1投目を振ったダイスの結果の処理です。ダイスの目の合計値が13(左)なので、上が空白のリライトダイス1個(右)に13と書きます。
ほぼ運任せのゲームですね。「ダイスに数字を書く」行為は、単純にして面白いかな、と思うのですが。
ところで、バーストの数字をどう決めたのかですが、6面ダイス18個の平均値が63となるので、今回はこれを基準にしました。
【もう少し長いゲーム】
プレイ人数:2人以上
プレイ時間:3分×ラウンド数
用意するもの:
普通の6面ダイス…3個
リライトダイス…2+ラウンド数個
消せるボールペン…1本
ゲームの流れ:
プレイするラウンド数を決めます。目安は人数×3ラウンドを勧めます。
ラウンドごとの流れは【1ラウンドのみのゲーム】と同様ですが、得点の処理が入ります。
・バーストした場合:
3個のリライトダイスの中で1番大きい目の出たダイスを受け取ります。さらにそのダイスの面で1番小さい数字をマイナス点として受け取ります。
例:リライトダイスの6面に書かれた数字が、
空白 空白 10 19 22 32
だった場合、マイナス点は10点になります。
・ビクトリーした場合:
3個のリライトダイスの中で1番小さい目の出たダイスを受け取ります。さらにそのダイスの面で1番大きい数字をマイナス点として受け取ります。
次のラウンドの前に、新しいリライトダイスを1つ補充します。
例:リライトダイスの6面に書かれた数字が、
空白 空白 10 19 22 32
だった場合、プラス点は32点になります。
規定のラウンド数を終えたら、各プレイヤーの得点を合計します。順位は、1番得点の大きいプレイヤーが1位で、以下順に決まり、1番得点の小さいプレイヤーが最下位です。
得点処理でのダイスの扱いが煩わしいかもしれませんが、逆転の目が出るようにしました。
このままゲームを終了してもいいのですが、その後リライトダイスの書き込んだ面を消す作業が待っています。なので消さずに続行するバリアントで遊ぶ手もあります。
【もう少し長いゲーム バリアント】
プレイ人数:2人以上
プレイ時間:2分×ラウンド数
用意するもの:
普通の6面ダイス…3個
リライトダイス…前回プレイしたダイス+新しいダイス数個
消せるボールペン…1本
ダイスバッグ(巾着)…1個
ゲームの流れの追加:
最初の準備:ゲームに使うリライトダイスを全てダイスバッグに入れて、よく混ぜます。最初のラウンドで使うリライトダイスはそこから3個取り出します。
得点処理後は、ダイスバッグに入っているリライトダイスを1個補充します。
ということで、あまり複雑でないルールのものを紹介しました。
実際に遊んでいただけると幸いです。感想などいただいた日にゃ嬉しくて卒倒したいと思います。